kmc(ケイエムシー)は、1977年に台湾で誕生した大手チェーンメーカーです。
シマノもOEMとしてkmcで製造を依頼しており、その品質と精度は確かです。
現在では、世界最大級の自転車チェーンブランドとなり、130以上の国々で販売されています。
そのkmcを使用してのチェーン交換方法と種類をご紹介します。
チェーン交換に必要な工具とパーツ
チェーンを替えるときは、チェーンを切る専用工具がいります。
実際には、切断するのでなく、チェーンのピンを外す工具なので、手持ちの工具を組み合わせて専用工具のようにできます。
ですが考える時間と労力がもったいないので、安い工具を買うのをおすすめします。
それから、チェーンの伸び率を測るチェーンチェッカーは、チェーンを交換するタイミングがわかるので、買っておけば役に立ちます。
そんなに使うことは機会はありませんが、簡単にチェックができるので便利です。
また、チェーンカッターも必要になるので、チェーンチェッカーと一緒に購入しましょう。
kmcチェーンは台湾にあるメーカーで、シマノのチェーンのOEM元です。
7&8などの表記はギア数で、7&8は7速・8速用ということです。
kmcのチェーンは、チェーンを繋ぐときのミッシングリンクが1つ付いています。
ミッシングリンクは、強度の点で批判もあるのですが、チェーンもミッシングリンクも消耗品です。
そのため、頻繁に使うなら、ミッシングリンクの交換が必要になります。
ミッシングリンクリムーバーは、チェーンを繋ぐミッシングリンクを外すのに使います。
無くても大丈夫ですが、あればミッシングリンクを楽に外すことができます。
kmcのチェーン交換方法①
チェーン交換は、そんなに難しくありません。
チェーンチェッカーの「.75」などの表記は、伸び率が0.75%というのを表しています。
計測は、ツルハシみたいな場所をチェーンの上に入れるのみです。
では、チェーンを取り外しましょう。
まず、リアをローギアに合わせます。
チェーンカッターを使います。
構造はシンプルなので、チェーンを固定してピンを押し出すのみです。
チェーンの種類によっては、チェーンを切る位置がありますが、一般的にはどこから切っても大丈夫です。
チェーンを固定して、レバーを回せば芯がピンを押します。
この時、芯は真っ直ぐにピンに当てましょう。
レバーを回せば、反対側からピンが押し出されます。
ピンを抜いてもいいのですが、新しいチェーンをカットするときのために、ピンを外側のプレートに残しておくと良いです。
練習がてら、ピンを残してチェーンを外しましょう。
kmcのチェーンの中には、シマノのコネクティングピンが使えないので、チェーンを切りすぎないように注意しましょう。
ピンはまた使えるのですが、抜いたピンを元に戻すのは大変なため、ミッシングリンク使うとしてもチェーンの長さが決まるまで、ピンを外側のプレートに掛けておきましょう。
チェーンを切りすぎたとしても、ピンが残っていれば、楽に繋ぎ合わせることができます。
kmcのチェーン交換方法②
kmcのチェーンの交換方法をご紹介します。
チェーンは、外リンクと内リンクが続いているので、外と内リンクの1セットを1コマとカウントします。
リンク数とは、外と内リンクの合計の数です。
ミッシングリンクは、外リンクのプレートにピンが固定されていて、固定されているピンを内プレートに通し、反対側に出たピンを穴にかけます。
ピンを通す穴は、外側が小さいので、チェーンが引っ張られたら固定します。
ミッシングリンクは、チェーンが切れたときの応急処置の部品として使え、チェーンの取付けや取り外しが簡単にできます。
チェーンが外れたら、新しいチェーンを適度な長さに切ります。
チェーンの長さは、フロント・リアの両方に最も大きなギアにチェーンを巻き、ガイドプーリーとテンションプーリーを垂直にします。
そのとき、リアディレイラーは最も大きいギアの方に移しましょう。
しかし、ここは問題ないように付属のチェーンと同じ長さにしてください。
ミッシングリンクは外プレートと同形なため、この状態では取り付け不可能です。
kmcのチェーン交換方法③
ミッシングリンクを取り付けるには、チェーンの両端が内プレートになってないといけません。
そのため、新しいチェーンを切るなら、使っていたチェーンと同じ長さに切ってから、一方の外プレートを外せば大丈夫です。
このときは、ピンを外プレートに残しておきましょう。
チェーンの取り付けです。
フロントを外側の最も大きいギアに掛けましょう。
チェーンの引っ張りすぎで、テンションプーリーが内側に寄っていたら、内側の最も大きいギアにリアを掛けます。
プーリーにもきちんとチェーンをかけましょう。
上にガイドプーリー、下にテンションプーリーがあるので、逆S字にチェーンを通しましょう。
それから、ガイドプーリーからテンションプーリーにチェーンを掛けます。
ガイドプーリーとテンションプーリーが、地面に垂直になるようチェーンを引っ張って、チェーンの長さをチェックしましょう。
長さがOKなら、外プレートを完全に取り外してください。
もう一度チェーンを引っ張り、針金で固定して、ミッシングリンクでつなぎます。
チェーンを回転させるとミッシングリンクが固定します。
ある程度回してみて、異音がなければ、kmcのチェーン交換の完成です。
チェーンを長持ちさせるオイルの種類
kmcのチェーン交換に続いて、チェーンオイルについてご紹介します。
自転車用チェーンオイルは、ウェット・ドライ・ワックスがあります。
チェーンを汚したくないなら、ドライタイプのチェーンルブがおすすめです。
泥や水などに対して強いオイルがウェットオイルです。
通勤や通学などに使うなら、ウェットタイプにしましょう。
雨のときは走らなかったり、走行距離が短いなら、ウェットタイプにする必要がありません。
粘度が高いので、長く持ちますが、チェーンは汚れやすいです。
チェーンを汚したくないなら、ドライタイプが良いでしょう。
サラっとしたオイルなので、走行中にゴミがつきません。
汚れにくいのですが、オイル切れになりやすいのがデメリットです。
まめに注油しないといけません。
ドライタイプよりも、汚れにくいのがワックスです。
ドライのチェーンオイルと同じで、水などで流れ落ちやすいので、まめに注油しないといけません。
日常的に使う自転車なら、チェーンも汚れないのでおすすめです。
kmcの高級チェーン
とても高級なチェーンのkmc X11SL DLCはチェーンの中でも高級なものになります。
DLCはダイヤモンド・ライク・コーティングで、チェーンがダイヤモンドの粒子でコーティングされています。
抵抗の減少、耐久性などの効果が期待できます。
豊富なカラーバリエーションのため、人気のある色はすぐに売れてしまいます。
値段は15,000円くらいします。
シマノのデュラエースが4,000円くらいなので、4倍近い値段です。
ケースを取るとマグネット式の箱があり、チェーンはその中に入っています。
スポンジに収まっているので、かなりの風格があります。
重さは、シマノのデュラエース CN9000より3g軽いです。
初めは、ねっとりとしたグリスが入っているので、長く使うにはそのままで大丈夫です。
レース使用の方は、パーツクリーナーなどを使い、落とすのも有りです。
潤滑油を使えば、軽くなります。
硬さはありますが、値段相応の性能をもっているので、買って損はないでしょう。
チェーン交換の目安
チェーン交換の目安は、見た目で判断するのが難しく、メンテナンスしていない方も多いのではないでしょうか?
チェーンの交換は、だいたい3,000kmを走行した段階が、一つの目安となります。
伸びたチェーンを放置すると、自転車に負担がかかってしまうので、メンテナンスが大切です。