ロードバイクと言えば速さを追求するスポーツバイク、人力では一番速いとされている乗り物。その目的ゆえに無駄なパーツはとことん取り除き仕上げている車体...でも、お気に入りだから街乗りもしたいし、そうなるとカゴは欲しいし、夜の運転にはライトが必要だし。そういえば、ロードバイクのライトはどこに付けたらいいのかな。今回はそんな取り付け位置のお話です。
ロードバイクのライト、取り付け位置を考える①
ロードバイクを手に入れて、普段からの移動手段として使用するようにもなれば、日暮れのライドも想定しなければならなくなりますね。
さて、ロードバイクに取り付けるライトについて考えてみましょう。
まずはフロントライトです。
意外にも、都心の夜には無灯火のスポーツ自転車をよく見かけます。
法令に違反しているだとか、周囲に迷惑であるとかそういうことはさておき、なぜそういうことが起こるのか考えてみると。
そういった方は恐らく「自分は周囲が見えている」と、考えているのであろうと想像がつきます。
もちろん、そんなことではいけません。
フロントライトが果たすべき役割を考えたうえで、きちんと取り付けて、安全なライドを楽しみたいものですよね。
さて、フロントライトに期待する役割は主に2つあります。
進行方向を照らし、路面状況や前方の状況を明らかにすること、さらにポジションライトと呼ばれる、自身の存在を周囲にアピールすることです。
進行方向を照らすライトは、その役割から強い光量が求められます。
そういったライトは、低い位置に装着するほうが良いでしょう。
高い位置に取り付けてしまうと、対向車両の視界を邪魔してしまいます。
取り付け位置として考えられるのは、フォーク右側、あるいはハブ軸右側です。
ポジションライトは、主に点滅で利用することになります。
こちらは、ハンドルにマウントしてしまうのが一般的です。
ロードバイクのライト、取り付け位置を考える②
続いて、テールライトについて考えてみます。
フロントライトも重要ですが、テールライトはさらに重要です。
フロントライトが必要になってくるのは、主に夕暮れからですが、テールライトは真っ昼間から点灯させていても、十分に意味があるほどです。
さて、そんなテールライトですが、限られたロードバイクのスペースのどこに取り付けるのが良いでしょうか。
代表的な取り付け位置は、シートポスト・サドルレール・シートステーが挙げられます。
もし、キャリアや泥よけを装着している場合は、リアタイヤの上部あたりに取り付けるのも効果的ですが、ロードバイクには少々難しいかも知れません。
法令では車体に取り付けること(※反射板のみでも良い)とされているものの、効果的にテールライトを使おうとするなら、自身に取り付けることも考えるべきです。
自転車用のバックパックでは、大抵の製品がテールライトの取り付け用に、フックすることができる部分を設けています。
サイクルジャージなら、背中のポケットもライトを引っ掛けるのに使えるでしょう。
気を付けておきたいポイントは、フロントライト同様に、高い位置に光の強いライトを取り付けないことです。
後ろからやってくる運転者を幻惑してしまっては、逆にお互いが危なくなってしまいます。
ロードバイクのライトを付けてみよう!①
先に説明した通り、フロントライトには期待する役割が2つあります。
ポジションライトについては、ハンドルバーにひとつ取り付けておけば十分です。
点滅式にしておけば、電池式のライトなら数ヶ月、充電式でも1週間程度なら大丈夫でしょう。
文字通り、前照灯として前方を照らし、路面状況を確認するためのライトは公安委員会規則によると、「10m前方の障害物を視認できる程度の光量が必要」とされています。
しかし、それではロードバイクだと、まったく用をなさないと考えて、差し支えありません。
ロードバイクでは、平坦なら35km/hを瞬間的に出すことも全く無理ではありません。
35km/hで走行しているとき、1秒間に9.7m以上も進んでしまいます。
10m先に障害物が見えたとしても、1秒も無い対応時間で回避行動が取れるかどうかは怪しいものです。
ロードバイクに取り付けるべきフロントライトの光量だと、倍以上は欲しいところです。
フロントライトを取り付けてみたら、実際に近所の可能な限り暗い部分を選んで、試走してみるようにしましょう。
取り付け位置や光量の見直しをすることができます。
ロードバイクのライトを付けてみよう!②
さて、テールライトも同様に取り付けてみましょう。
実際にスイッチを入れて、ロードバイクで試走して見る前に、確認しておくべきことがあります。
テールライトについては、各都道府県によって詳細なルールに僅かな違いはあるものの、反射板を装着していない場合、点灯でなければならないとされているところが、大半と思っていただいて良いでしょう。
反射板を取り付けたうえで、フロントのポジションライトのように、点滅するテールライトをひとつ取り付けるだけでもルールは満たしたことになりますが、オススメはできません。
可能であれば、仲間や家族に手伝ってもらい、後方からの見え方を確認してもらうのが望ましいでしょう。
そのとき、恐らくは反射板+点滅ライトの組み合わせよりも、点灯ライトのみ、あるいは点灯ライト+点滅ライトのほうが視認性が良いと評価されることが多いのではないでしょうか。
明るすぎるライトや点滅のみのライトである場合、やはり後方の運転者を幻惑してしまう傾向があります。
安全かつ後方に視認性の良い角度や、取り付け位置を見つけておくに越したことはありません。
取りつけ位置別おすすめライト①
フロントライトから、おすすめのライトをご紹介していきます。
ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ自転車に付けるライトで、定番のメーカーといえば、CATEYE・TOPEAK・KNOGあたりが挙がってきます。
KNOGは、主にシリコンバンドでパイプにくくりつける、可愛らしいタイプのポジションライトで一気に有名になったメーカーです。
自転車ライトや鍵のファッションアイコンとして使える商品が多く、街乗り派としては、ひとつくらい持っておきたいアイテムです。
中でも、BLINDERシリーズは充電がUSBからと、使い勝手が良い人気商品です。
フロントライトの定番・CATEYEからは、何年も前からの定番ライト、HL-EL540シリーズがおすすめです。
光量が高く、充電タイプのVOLTシリーズも人気ですが、やはり電池が使えるライトは汎用性が高く、とくに遠出のときに電池が切れても、コンビニで補充できるのは心強い限りです。
これらのライトの取り付け位置としては、ハンドルバー下側か、ハブ軸にマウントするのがおすすめです。
取りつけ位置別おすすめライト②
テールライトの定番は、ファイバーフレアシリーズです。
メーカー名でもあり、商品名でもあるファイバーフレアは、ライブイベントで観客が振り回すサイリウムに似た、スティック状のライトです。
主にシートステーにくくり付けて使われていることが多いこの商品は、光っている面積が単純に大きく、よく目立ちます。
加えて、かなり湾曲させて使うことができるため、ロードバイクのシートステーがエアロ形状であっても、無理なく、そのラインに沿わせられるメリットがあります。
色の選択肢やサイズの選択肢も幅広いため、ぜひ、ひとつ用意しておきたいところです。
もちろん点滅・点灯どちらでも使えますし、雨にも強いため、文句の付け所がありません。
点滅用のテールライトには、BlackBurnのマーズクリックがおすすめです。
その形状はどこにでも取り付けやすく、補修パーツが豊富であるため、気兼ねなく使い倒すことができます。
取り付け位置としては、バックパックやヘルメットに取り付けている人も少なくありません。
ライトが充実すればナイトライドも怖くない!
自転車のライトは自身を守るためにはもちろん、周囲を危険に晒さないためにも、十分な能力のものを用意する必要があります。
また、ナイトライドでは視界が十分に確保できないことから、神経を使うため、疲労しやすい側面があります。
ライトが充実すれば、自身も周囲も安全なうえ、安心してナイトライドを楽しむことも可能になります。
ぜひ、自分の好みにあったライトを見つけてくださいね!