自転車をネット通販で買うと修理してもらえないってホント?

ネット通販やホームセンターで買った自転車は、近所の自転車屋さんで修理してもらえないという話をよく聞きます。
本当にそうなのか。これから自転車を買おうという人は気になりますよね。
実際はどうなのでしょうか。もし、修理してもらえない場合はどうしたらよいのか。
今回は、自転車をネット通販やホームセンターで買った時のお話をしましょう。

なぜ、自転車屋さんはネットで買うと修理してくれないのか

ネット通販やホームセンターで買った自転車。近所の自転車屋さんで修理をしてもらえないという話は半分本当で、半分ウソ。確かに、ネット通販やホームセンターで買った自転車は修理しませんという自転車さんが私の家の近所にもあります。でも、すべての自転車屋さんがそうだというわけではありません。どこで買った自転車でも快く修理を引き受けてくれる自転車屋さんもあります。なので、半分本当で、半分ウソというわけです。
では、修理をしてくれるお店としてくれないお店があるのは、なぜでしょう。
その理由はいろいろあるのですが、ネット通販やホームセンターの廉価な製品により街の自転車屋さんで自転車が売れなくなるというのが一番の理由でしょう。修理だけではビジネスとして成り立ちません。そこで、街の自転車屋さんは自分のお店以外の同業者も含めて既存店の利益を守るために、販売のアフターサービスとして修理をするというセット販売のような形式にして対抗しているのです。
しかし、修理をしない理由はそれだけではありません。逆に、これからお話しする2番目の理由は自転車屋さんより、自転車を買う人にとって大きな問題です。それは、何でしょう?

自転車屋さんが修理をしたくてもできないネット販売の自転車

街の自転車屋さんがネット通販やホームセンターで買った安い自転車の修理をしてくれないのには、実はしたくてもできない理由もあるのです。
それは、規格の問題です。通常の自転車に使われている様々なパーツには、製品の安全性やクオリティを守るため業界での標準規格をはじめ国内の工業規格JISや国際規格ISOなど、正式な規格に則ったものが使用されています。ところがネット通販やホームセンターで販売される製品は、粗悪な規格外のパーツが使用されていることがあり、パーツ交換などができないことが少なくありません。
また、パーツの規格の問題の他にもコストを減らすために素材の質を下げたり、仕上げが雑だったり、価格を安くするために安全性や品質などが犠牲にされていることも少なくありません。そうした自転車を安易に修理して事故が起きれば、自転車業界はもとより自転車という乗り物自体の信頼性にも関わってきます。こうしたことを考えると街の自転車屋さんは、どんな自転車でも修理をしたほうが良いのか、そうではないのかという議論が当然起きてくるわけです。
そして、これは自転車を買う人にとっても安全性に対するリスクという面で大きな問題です。また、パーツがなくて修理できない使い捨ての自転車というのは、本当に安いのかということにもなります。

ネット通販の自転車だって自分で修理をすれば快適に乗れる

自転車はパソコンなどのような精密機器ではありません。パンク修理をはじめブレーキシューの交換、チェーン交換など、日頃の点検整備や修理など殆んどのものは、そんなに高度な専門知識がなくてもDIYで簡単にできます。パーツによっては専門工具が必要なものもありますが、ホームセンターやネット通販で簡単に手に入り、価格もそんなに高いものではありません。パンク修理などは3回自分でやれば、自転車屋さんでしてもらうのよりも確実に割安になるでしょう。
なので、近所の自転車屋さんで修理がしてもらえなくても、自分で修理をすることを前提に考えれば、ネット通販やホームセンターで自転車を買っても良いかもしれません。ママチャリやシティサイクルなら、製品の安全性や信頼性が守られていれば、むしろその方が快適に乗れるかも知れません。
しかし、スポーツバイクの場合、特にロードバイクは自分の身体に合ったフレームの選択や様々な調整が必要なので、相当な知識と経験がない限りは専門ショップで購入することをおすすめします。

自転車の修理なんて…、という方もYouTubeが強い味方に

「ネット通販やホームセンターで自転車を買うなら自分で修理をすれば」なんて言われてもという方、実は強い味方がいます。そうです、困った時のYouTube。自転車の点検整備、修理など、必要な工具から手順やポイントなど、わかりやすい動画で懇切丁寧に解説してくれます。YouTubeを見れば、殆んどの問題は解決しちゃいます。それでも良くわからないことがあったら、知恵袋さんに相談しちゃいましょう。
でも、いろいろな工具を買ったり面倒だし、お金はかかるし、という方。確かに、最初の初期投資の費用や手間はかかります。ですが、長い目で見ればそんなことはありません。パンク修理やタイヤ交換、チェーン交換や整備など、毎回自転車さんに行って工賃を払うことを考えれば工具の購入費用はそんなに高いものではありません。むしろ、家族で何台もあれば安くつきます。それに、工具が一式揃っていれば日曜大工をはじめ様々なDIYや修理、メンテナンスに使えて便利です。

自転車をネットで買っても困らない。今どきの最終手段

ちょっとお金はかかっちゃいますが、自転車屋さんで修理をしてもらえなくても手軽に修理をしてもらえる方法があります。それは、便利屋さんに頼むこと。便利屋さんには様々な分野の職人さんのネットワークがあって、頼めば大概のことはできます。特に、修理や解体などは便利屋さんの得意分野。自転車の修理なんかはお手のものです。しかも、出張修理をしてくれるので自転車屋さんまで持って行かなくてもすんでしまいます。そして当然のことながら、困ったことなら何でも力になってくれる便利屋さんなので、どこで買ったのかとかそんなことは言いません。どこで買ったものであろうと、パーツや材料さえ手に入れば快く修理をしてくれます。
とはいえ、場合によっては自転車を買った価格より修理代の方が高くつきます。なので、お年寄りの方がパンク修理のために頼む場合など以外、実際に頼む人は殆んどいないのは当然のこと。でも、困った時はこんな手段もあるということです。
ネットで探せば、今どき大概のことは自分でやらなくても誰かがやってくれるサービスがあります。便利な世の中ですね。

まとめ、自転車をネットで買うなら対応を考えてから

ネット通販は、モノが豊富で価格も安いので使わないなんてもったいないです。人によっては殆んどの買い物をネットでするという人もいるくらいです。
しかし、ネット通販はそのモノを実際に見て品質を判断してから決めるということができません。その製品が確かなものかどうか判断するのは自己責任となります。なので、メーカー直販のサイトなど、信頼のできるサイト以外では、当然のことながらリスクも大きくなります。
自転車は屋外で使用し、雨の日なども乗るのでメンテナンスや修理というのは当たり前のことです。ある程度、自分でできる自信がなければ、ネット通販で購入するよりも近所の自転車屋さんで購入するのがおすすめです。たとえ修理をしてもらえるとしても、自店で購入した製品とそうでないものでは工賃に差があることも多く、長い目で見ればネット通販で購入した場合はトータルで高くつくといったこともよくあります。
また、品質が確かな製品を購入するほうが故障も少なく、長く快適に乗れるということもあるでしょう。一見安いからという目先の物事だけで跳びつくと、結局は損をするということにもなります。しっかりと状況を判断し、どうするのが良いのか選択することが大切ですね。