ロードバイクに乗っていて、どうしても起こってしまうのが音鳴りです。自分一人の世界ならば、それほど気にしないかもしれないですが、気になるのは周囲の目ですね。そんなブレーキの音鳴りを解消する為の対処法をご紹介していきます。
ロードバイクのブレーキ音鳴り対処法
ロードバイクのブレーキから妙な音鳴りがすると思ったら、まずは前輪と後輪のどちら側から聞こえてくるかを確かめて下さい。ブレーキが前と後ろの両方に付いているというのは初歩的なことですので、きちんと耳を澄ませて、両側を注意深く調べましょう。
普通の自転車の前輪は、ホイールの側面(タイヤの外側に当たる輪の部分ですね)をブレーキシューという摩擦材で挟んでいます。ですが後輪は、ロードバイクやマウンテンバイクに似たルック車と呼ばれるものと同じ造りをしているはずです。
ブレーキは使うたびに少しずつカスが溜まっていきます。塵も積もれば山となるという言葉があるように、ブレーキ部分が音の発生源なら、恐らく一目見て分かるくらいのカスがこびり付いていると思われます。
綺麗に取り除くには、台所用洗剤やクレンザー、研磨剤などを付けて、清潔な布で拭き上げるのが良いやり方です。ただ成分に油が入っていると、ブレーキが上手く利かなくなる可能性があるので、洗剤の中に何が使われているか確認するのを忘れないようにしましょう。
ロードバイクのブレーキ音鳴り対処法②
ロードバイクのホイールに付着したカスの掃除をしても音鳴りが止まなかったら、いよいよ工具の出番です。手間は掛かりますが、愛車が悲痛な叫び声をあげるのを聞いていられなくなったり、音のせいで人目を惹いてしまうのに耐えられなくなったらチャレンジしてみましょう。
まずはブレーキシューを外します。そして表面にゴミが付いていないか、食い込んでいないかをチェックします。もし何かあれば取り除いて下さい。触った時、ツルツルした滑らかさを感じたら、ブレーキの熱で焼けてしまっている証拠です。サンドペーパーなどをかけて、ざらつきを取り戻して下さい。
これでも直らなければ、今度はブレーキシューを付ける角度を調節します。大事なポイントは工具と、自分自身がどれだけ自転車の造りを理解しているかという点です。
ペンチかプライヤーで、ステーをねじるのですが、力を込めすぎないように気を付けましょう。前が広く、後ろは狭くなるようにします。上から見て「八」の字を描くようにするのがコツです。やり過ぎるとブレーキが利きにくくなり、シューの摩擦も早まります。
ロードバイクのブレーキ音鳴り対処法③
ロードバイクの音鳴りを止めるための最終手段はブレーキユニットを取り換えてしまいましょう。専門店はもちろん、自転車を置いてあるのならホームセンターなどでも買えるはずです。これはつまり素人でも交換することが出来るという意味でもあるので、極力費用を抑えたい時は、自分でやってみるのも手ですよ。ゴムの部分だけにすれば、さらに出費が減ります。ですがそこだけピンポイントに売っているところはまずないので、探すのにお金ではなく手間が掛かります。
さて俗にママチャリと呼ばれているタイプの後輪についてですが、これはもうブレーキを丸ごと取り換えるのが一番手っ取り早いです。前輪のように、ひとつひとつの部品を手直しするのは難しいと言えるでしょう。
後輪のブレーキに使われているのは、バンドブレーキとローラーブレーキの2つです。どちらも車軸に固定するタイプで、本体までブレーキワイヤーが届いています。自分の目で直接見ると、前輪とは異なることがよく分かります。そしてこのタイプは、完全に音鳴りを止めるのは無理なのです。どんなに頑張っても少しは鳴ってしまうので、そこはもう諦めて下さい。
ロードバイクのリムに焦点をあててみる
ロードバイクの音鳴りの対策について説明します。
リムの表面に黒いものを見つけたら、綺麗に掃除して下さい。これはブレーキによって溜まったカスなので、台所用の洗剤やクレンザー、ピカールなどの研磨剤を使って磨き上げてしまいましょう。でも油分が含まれているとブレーキが利きにくくなるので、成分を確かめてから使って下さい。
カスを取り切っても音がするなら、ブレーキシューを取り外し、ガラスや金属の欠片がゴムの部分にくっついていないかを見ます。もし深々と刺さっていたら、カッターなどでほじくり出して下さい。
次は摩擦による熱でツルツルになっているところに、ザラザラになるまでやすりをかけてやります。
それでも駄目なら、ブレーキを取り付ける場所にあるステーを、ペンチなどでねじってやりましょう。前輪のブレーキが「八」の形になるように、前を狭めて後ろを広くします。角度を付けすぎると、ブレーキシューが減りやすくなったり、反応が鈍くなるので気を付けて下さい。
ステーがなかなかねじれない時は、段ボールのような厚紙を、取り付ける部分に挟み込むといいですよ。
自分で音鳴りを直すときの注意点
それではロードバイクのブレーキシューの調整を始めます。まず六角レンチでボルトを緩めます。作業が楽になるので、完全に外すのではなく宙ぶらりんの状態にして下さい。厚紙はブレーキシューの後ろへ挟み、前も後ろも進行方向に合わせてトーインにします。もしシューの山がなくなっていたら、もうそれは使えないので新しいものと取り換えましょう。
さて自転車を安全に乗るための大事なポイントが、ブレーキのバランスです。前と後ろのブレーキの利き具合を比率として出したもので、大きいほどリムとシューとの隙間が狭くなります。おすすめは前が6、後ろが4です。
このバランスは、フロントブレーキが制動、リアブレーキが速度という役割分担になっており、この隙間を広げるのはホイールロックがしにくくなり、スピードをさらに細かくいじれるという意味になります。なお上述した比率はあくまでも安定して運転が出来る数値の目安なので、実際は個人差があります。色々試して、自分に合う比率を探してみて下さい。
ブレーキが音鳴りが大きくて困っているという人は、これらを是非試してみて下さい。ブレーキは乗り手の命といってもいいパーツですから、こまめな整備をお願いします。
ブレーキ以外にも音鳴りが、、
ロードバイクから奇妙な音がした場合、その原因は様々です。今回はどのようなものが挙げられるかを見ていきましょう。
・ペダリングの最中に何かが擦れた
靴がクランクに当たるか、キーホルダーなどが揺れた音です。他人が乗ると音がしなくなったり、部品に異常がなければこれですね。
・ペダルを踏むときしむ
BBが限界、軸受けが傷んでいる、グリスが切れているかのどれかです。
・立ち漕ぎすると鳴らない
シートポストかサドル周辺を疑いましょう。
・変速するとジャラジャラという音がする
変速ワイヤーが伸びた、リアエンドが変形した、チェーン・スプロケット・変速レバーのどれかが限界である、上手く固定されていないかのどれかです。
・強く踏むと空転する
チェーン・スプロケット・前ギアが限界になるとこうなります。横転事故にも繋がるので、早く修理に出しましょう。
・空走中に擦れる
ホイールやタイヤに異常があるか、シューがリムに当たっているとこうなります。早めにタイヤ交換を行いましょう。
・ブレーキを掛けたら大きな音鳴りがする
シューがないか、リムとの相性が良くないと鳴るようです。
・空走中、バキバキ・ピキピキと鳴る
ハブやフレームの破損です。危険な部類に入るため、すぐに点検しましょう。
これらはあくまでも一例です。原因がよく分からなければ、専門店に持って行きましょう。
ロードバイクの音鳴りを解消
ブレーキの音鳴りの解消法は分かりましたでしょうか。
さまざまな要因が考えられるので、今回紹介した原因以外にも違う要因があるかもしれません。
もし自分で原因が分からないことや作業が出来なければ、お店に持っていって作業をして貰うのが一番手っとり早いです。
しかしロードバイクを扱う方なので出来れば自分で点検を行えるようにした方が良いです。
そうすると知識が増えて、今後のパーツ交換の時にも役に立つかもしれません。
何より自転車を大切に使えると長持ちして、快適に走行できるはずです。
できれば定期的にメンテナンスを行って音鳴りが起こらないようにするのが一番望ましいです。