長い間自転車に乗っていると、フレームの塗装に傷がついたり、剥げてしまう・・なんてことがよくあるでしょう。
大事な自転車のフレームが剥げてしまったり、傷つくととてもショックですよね。
そのような傷を放置してしまうと最悪フレームにも影響していき壊れてしまうことにも繋がりかねません。
今回は、その対策と修復方法やどんな補修道具があるのかなどをご紹介していきます。
自転車のフレームに傷がつく原因と影響
自転車のフレームに傷が付いてしまう原因として、最も多いのは、転んだ拍子にどこかへぶつけてしまうことでしょう。
コンクリートとフレームがぶつかると、傷だけではなく、塗装も剥げ落ちます。
経年劣化でも同様のことが起きますが、事故が理由となることも珍しくありません。
また、ワイヤーや乗り手の身体が当たったせいで、フレームやパーツがすり減ってしまうことも有り得ます。
どのような経過を辿ったとしても、ずっと無傷の状態を保つのは、ほぼ不可能に近いので、素直に事態を受け入れましょう。
自転車の塗装が剥がれると、見栄えが悪くなるのはもちろん、機能にも大きな影響を及ぼします。
色々ありますが、特に困りものなのは「サビ」ですね。
フレームの塗装は、単純に綺麗なデザインを施すためのものだけではなく、アルミや鉄でできている自転車を保護する役割も持っているのです。
それが剥げるということは、サビから守ることができなくなるという意味になります。
錆び付いてしまえば、自転車の寿命が一気に減ってしまうので、くれぐれも気を付けてください。
カーボン製のものは、特に危険です。
自転車のフレームの傷を放置すると破損する!?①
自転車のフレームには、様々な素材が使われています。
最も多かったのはクロモリでしたが、時代が移るにつれて、アルミやカーボンなども使われるようになりました。
今は、プロのレースではカーボンがメインとなっています。
カーボンは他の素材と比べると圧倒的に軽く、特に上り坂に対する優秀な性能を持っています。
軽ければ軽いほど、ペダルを漕ぎやすくなりますからね。
また、フレームの形を自由自在にできるという点も大きいでしょう。
空気抵抗をなるべく減らし、乱流を起こさないように走り抜くことを目標として、フレームを作り上げるのです。
ただ、カーボンにもデメリットはあります。
それは、非常に脆いということです。
特に横からの衝撃は、金属製のフレームなら耐えられても、カーボンでは走行不能になるくらいの傷を負う羽目になるかもしれません。
カーボンは、わりと値段の高い素材なので、修理を頼むと数万円は掛かります。
これは、かなりの痛手です。
もし、カーボンフレームを買おうと考えている人は、この唯一と言ってもいい難点と、大きな出費を覚悟してからにした方が良いかと思われます。
自転車のフレームの傷を放置すると破損する!?②
自転車のフレームをカーボンで作った場合、表面に傷ができてしまったら気を付けてください。
どこかにぶつけてしまったときや、チェーンが外れてギアの隙間を傷付けてしまったときなどですね。
クロモリなどが使われたフレームは、些細な傷から錆び付いてしまうため、早めに修理を行わなければいけません。
しかしカーボンは、表面に小さな傷が付いた程度では、問題らしい問題は起きないようです。
破損が広がることもないので、放置しておいても乗ることが可能とされています。
ただし、冬を迎える前には直しておきましょう。
雨水や乗り手の汗などが、傷から内部に入り込むことがあるのですが、冬になって気温が下がると、そこから凍り付いてしまうのです。
すると体積が増すため、傷を大きなものへと広げてしまいます。
こうなると、新たな傷や亀裂がどんどん増えるという悪循環が完成してしまいます。
このように、一見、大丈夫そうに見えても、あとからじわじわと効いてくるのがカーボンの傷なのです。
ただでさえ高額なカーボンフレームなので怪しいと思ったら、すぐ修理に出し、大事に扱いましょう。
小傷に効く!!自転車フレームの直し方!
自転車のフレームに小さな傷を発見した場合、自分で修繕してみるというのも、ひとつの手段です。
普通は塗装をやり直し乾燥させてから地道に耐水ペーパーなどで、こすっていく方法を取りますが、今回お伝えするのは、もっと手軽で簡単に行えるやり方です。
面倒な研磨作業は必要ありません。
それはウエス(いらない布なら何でも構いません)にラッカー薄め液を染み込ませ、それで軽く拭いてやるだけです。
たったこれだけで、どこに傷があったのかが分からなくなります。
注意するポイントは3つあります。
1つめは「大きい傷は無理」ということです。
せいぜい直径2~3mmが限度でしょう。
2つめは「揮発性が低いものは不向き」です。
灯油系などの溶剤は使わない方が良いでしょう。
3つめは「シールなどを用意する」ことです。
すでに固まっている塗装を、あえて剥がすことになるので、表面はワックスを付けただけで色落ちするくらいの耐久性になっています。
そこで透明シールなど、フレームを保護できるものを使いましょう。
直接ワックスを付けてしまうと、かなり悲惨なことになりますよ。
フレーム補修にメジャーな方法タッチペンの使い方
自転車のフレームに傷を見つけたら、付属の塗料を使って補修してみましょう。
作業工程は次の通りになります。
まず、下準備として、表面の油脂をきっちり落としておきます。
余計な汚れや油分があると、塗装が剥がれてしまいます。
乾きやすい溶剤を吹き付けて、いらない布で拭きましょう。
場合によっては、パテやプライマーを使いますが、今回は脱脂のみにします。
塗装を行う際のコツは、刷毛の先端に塗料を溜めておき、伸ばすというよりは置くようなイメージで塗っていきます。
ひと通り塗り終わったら、あとは乾かすだけですが、どれだけ置いておけばいいのかというのが問題になってきます。
付属の塗料は乾くまでに時間が掛かるため、表面はからからに乾いていても、中はまだドロドロということも有り得ます。
最低でも1週間、長ければ3週間は触らないようにしましょう。
ポイントとしては、傷よりも広い範囲を塗ることでしょうか。
傷の大きさと、あまり変わらない範囲しか塗らなかった場合、時間経過と共に傷が見えてしまうことがあります。
塗り直しは面倒なので、思い切って広範囲を塗ってしまいましょう。
フレームの傷を守るにはこれ!!
自転車のフレームを傷から保護したければ、表面保護用テープを使いましょう。
大きめのセロテープのような見た目をしていて、一度貼っても簡単に剥がせることが特徴です。
テープというと薄っぺらいイメージがありますが、これはある程度の厚みと硬さを持っています。
粘着力も強く、走っている最中に剥がれ落ちることは、まずありません。
また透明なので、デザインに合わないと感じることもないでしょう。
大きすぎる傷は防げませんが、ワイヤーが擦れてできた傷など、小規模のものなら確実に守ってくれます。
貼るときには、空気が入らないように気を付けましょう。
焦らないで、ゆっくり貼り付けると上手く空気を押し出せますよ。
テープを大きく切った場合は、端の方から少しずつ貼っていきましょう。
小石などが飛んでくる確率が高い下側などにも、あらかじめ貼っておくといいかもしれません。
フレームに直接取り付けているパーツ類も、テープを貼ってから組み上げれば、余計な傷が付きにくくなります。
場所によっては結束バンドがあると、作業がやりやすくなることでしょう。
自転車のフレームの傷には
自転車が傷つくとショックですよね。
そのまま放置すると、自転車にもリスクを伴います。
今回は、自分でできる補修の仕方とアイテムをご紹介しました。
自転車の塗装の剥がれ、傷はその部分から錆が生じたりするため、機能面に影響を及ぼします。
自分では補修の自身がないとい方は、専門の業者もいるので頼むといいでしょう。