買ってから一度もチェーン交換をしていない・・・そんなあなたのロードバイク、チェーンが伸びていませんか?
チェーンが伸びたままロードバイクに乗っていると、様々な悪影響を及ぼします。
では実際に、チェーン交換はどのように行えばよいのでしょうか。
ここでは、ロードバイクのチェーンを自分で交換するために、必要な道具や手順をご紹介します。
チェーンがロードバイクに及ぼす影響
バイクのチェーンが伸びていると、速度を上手く変えられません。
スポーツタイプのバイクには、外装変速というものが付いていますが、これは横にあるギアへとチェーンを動かすために、わざと脱線させています。
速度を変えるとチェーンが引っ張られるのですが、もし伸びきっていたら、隣のギアに移動させる際に、普段よりも力を入れなければなりません。
すると、今までよりも動きが鈍いと感じるようになります。これを直すには、横から来る固さが必要になりますが、その方法は新品と交換することなので、早めに新しいチェーンを用意しましょう。
チェーンは、プレートとリンクの2つから出来ており、ひとつのチェーンに100個を超える数が付いています。
ロードバイクを動かすと、3分の1ほどの力がチェーンへと伝わります。リンクの個数で言うと30~40個くらいでしょうか。
つまりペダルを漕ぐと、リンクの遊びが大きいほど力が伝わりにくく、そのぶんだけ動かなければいけません。
これはチェーンの長短は関係ないので、長さを変更しても意味がないのです。
ロードバイクのチェーン交換に必要な物
バイクのチェーンが伸びていることに気付いたら、すぐ交換して下さい。
専門店に持っていけばやってくれますが、道具があれば自分でも取り替えられます。
用意するものは「新品のチェーン」「チェーンカッター」「軍手」「段ボールや新聞紙など」の4つです。
どれもサイクルショップに行けば買うことが出来ます。面倒ならネット通販でも構いません。
チェーンは、いくつかの種類があります。
もし自分のバイクと合わないタイプだった場合、ギアの切り替えが上手くいきません。
購入前には必ず、メーカーとグレード、ギアの段数を調べておきましょう。
値段は1,000~3,000円ほどです。
チェーンカッターはその名の通り、チェーンを切り取るものですが、逆に繋げることも可能です。
こちらは1,000円くらいです。なるべく大きなグリップのものを選びましょう。
軍手は100円ショップなどへ行けば、すぐ手に入れられます。これがあれば汚れと怪我を防げますよ。
作業をすると床が汚れるので、あらかじめ新聞紙やビニールシートなどを敷いておくことをおすすめします。
ロードバイクのチェーン交換にあると便利な物
バイクのチェーンを交換する時に、あると役に立つものをお教えしたいと思います。それが「パーツクリーナー」「ジップロック」「チェーンオイル」です。
パーツクリーナーは、新品のチェーンに付着しているオイルを取り除くためのものです。
特に、シマノのチェーンは、2度洗いをしなければ取り切れないほど、強いオイルが塗られています。
とはいえ、こびり付いたオイルを取るのはなかなか大変です。
そこでジップロックの出番となります。ジップロックにチェーンを入れたら、パーツクリーナーを多めに使い、揉むように洗うとあっという間に綺麗になります。
チェーンオイルは、メンテナンスにも使うので、普段から用意しておくと良いでしょう。
種類が多いので、どれを買えばいいのか迷うようなら、とりあえずほとんどの店に置いてあるフィニッシュラインのものを選ぶといいですよ。
後は普段の使い方や、個人の好みに合わせて使い分けていくことをおすすめします。
ドライ・ウェット・ワックスの3つのタイプがありますが、長持ちさせたければウェットを、とことんまで綺麗にしたいようならワックスが最適です。
メーカーによる違いはあまりないので、好きなものを使って大丈夫です。
手順①新しいチェーンのオイルを除去したら、古いものはカット
バイクのチェーンを交換するなら、まずは新しいチェーンに付いているオイルを取り除いて下さい。
新品には、粘り気の強いオイルがすでに塗られていて、洗わないままにするとペダルが漕ぎにくくなるのです。
パーツクリーナーを使えば、すみずみまで綺麗に洗うことが出来ます。
全部取り除くと性能が落ちるとも言われていますが、さほど問題はありません。気になる方は、ほどほどのところで洗うのを止めておきましょう。
洗い終わったら、チェーンを切っていきます。
チェーンは前後の両方とも、最も大きなギアに合わせて下さい。
丸く出っ張っているところにチェーンカッターを合わせ、ネジを限界まで緩めたら、奥までしっかりと入れましょう。
後は、ネジを締めていくだけで切り取れます。
途中できつくなりますが、気にせずどんどん締めていって下さい。出てきたコネクターは処分して構いません。
残ったチェーンは、端を引っ張れば簡単に取り外せます。
ですが後で使用するため、捨てずに取っておきましょう。
手順②新しいチェーンの長さを調節し、交換
バイクに付いていた古いチェーンを取り外したら、いよいよ新品と交換していきます。
新品には、コネクティングピンという非常に小さなピンが付いていますが、これはチェーンを繋ぎ止める大事なパーツなので、落としたりしないように注意して下さい。
まずは長さの調節をします。
古いチェーンと新しいチェーンをまっすぐ伸ばした状態で並べ、同じ長さにします。
具体的には、チェーンを構成している、数字の「8」の字のような形をしたリンクというパーツの数を合わせます。
もしも長さが余るようなら、古いチェーンの終わりの部分に、油性マジックなどで印を付け、切り取りましょう。ただし一度切ると元に戻せなくなるので、一旦自転車に取り付けてみることをおすすめします。
前と後ろにある最も大きなギアにそれぞれチェーンを付けたら、この状態でリアディレイラーのアームが地面に対して、垂直になっている長さが最適だと言われています。
アームが後ろに引っ張られていればチェーンは長く、逆に前に向かって引っ張られていると短いことになります。
長さを揃えるなら、先程付けた印からリンク2つ分ほど調整しましょう。逆S字型にチェーンが通ればオーケーです。
全部のギアに、チェーンが接触していることを確認してから繋いでいきます。
手順③チェーンを繋いだら細かい調整をし、交換完了
バイクのチェーンを交換するための重要なパーツがコネクティングピンです。
チェーンを引っ張って、穴を合わせたらピンを差し込みます。角度が付いている方が上側、平らになっている方が下側です。
穴に差す時は上側から差し込んで下さい。そうしたら、この位置にチェーンカッターをセットします。
カッターの奥までしっかりとチェーンを入れたら、ネジを締めていきましょう。
力を入れすぎるとピンが折れてしまうので、適度に加減をして下さい。
また、ピンが取れてしまうので、回しすぎるのもいけません。ピンが斜めになったら、きちんと元に戻してから続きを行いましょう。
奥まで差し込むと、ピンが少しだけチェーンからはみ出ますが、これはペンチなどを使って折ってしまいましょう。
そして、繋げたばかりのチェーンは動きが鈍いため、あらゆる方向から軽く揺すってやると良いですよ。少しくらいなら乱暴に扱っても大丈夫です。
それから前と後ろのディレイラーを動かし、速度の切り替えが楽に出来るのかを調べて下さい。1時間ほど経ったら、改めてオイルを塗っておきましょう。
これでチェーン交換は完了です。慣れてくれば作業時間も縮みますよ。
チェーンが伸びていると感じたら交換を
伸びたままのチェーンを交換せずにロードバイクに乗り続ける行為は、ギアの歯の消耗を早める原因にもなります。
また、伸びきって柔らかくなってしまったチェーンでは、変速しようとしても上手くいかないことがあります。
チェーンが伸びていると感じたら新しいチェーンと交換しましょう。
また、チェーンの伸びを測定してくれる自転車屋さんもあるので、心配な場合は点検してもらうことをオススメします。