ロードバイクや、クロスバイクのような、後ろに変速機が付いている自転車は、後輪にカセットスプロケットというギアを備えています。
実は、スプロケットはチェーンにも深く関係しています。
長く乗っていると、これやチェーンが摩耗して、強く踏み込むと足が空転するようになります。
こうなる前に、チェーンやスプロケットを交換しなければなりません。
では、いつ交換すれば良いのか。交換時期の目安や交換方法をご紹介します。
スプロケットの種類はいろいろ
スプロケットの交換する時期のご説明の前に、まずは、スプロケットの種類をご紹介します。
カセットスプロケットは、段数・車種・メーカーによって、色々あります。
段数は、後ろの変速段数により、対応しているスプロケットが違います。
例えば、リア9段変速の自転車に、10段用のスプロケットは使えません。
ロード用スプロケットとMTB用スプロケットは、リアディレイラーの対応ローギア端数やスラント角により、互換性がないです。
例えば、リア9段変速のロードバイクに、軽いギアであるMTB用スプロケットを使いたい場合は、リアディレイラーもMTB用にしなくてはいけません。
リア9段変速のMTBに、ロード用スプロケットを使う場合は、変速可能ですが、メーカーの非推奨なので、変速性能は低下してしまいます。
リア10段変速のロード用スプロケットとMTB用スプロケットには、互換性は保障されていません。
リア変速の7段以下は、取り付け、取り外し方法が違う、古い規格のスプロケットもあります。
スプロケットの交換時期は??チェーンとの関係性
チェーンをメンテナンスをして、適度に交換することによって、チェーンリングとスプロケットの持ちも良くなります。
面倒くさがって、伸びきったままのチェーンで走行していると、チェーンリングとスプロケットの歯を削り取ってしまい、交換する時期が短くなってしまいます。
スプロケットは、メンテナンスしていれば、チェーンより長持ちします。
また、チェーンリングも同じで、ダメになったチェーンが、チェーンリングの寿命を縮めてしまいます。
スプロケットの交換の目安は、ギアの変速がスムーズに出来なくなったときです。
ギアを変速するときに、スプロケットの歯が磨耗していると、チェーンが浮いて、スムーズに変速出来なくなります。
確認方法として、リアブレーキをかけた状態で、クランクに力を入れ、チェーンが持ち上がったら、スプロケットの歯が磨耗している証拠なので、交換しましょう。
使わないスプロケットは、結束バンドでまとめると、後で使いやすく、無くす心配がないです。
チェーンは安く、2,000円から3,000円で購入できます。
スプロケットやチェーンリングは高価なので、安価なチェーンを交換して、高いパーツを守りましょう。
スプロケットチェッカーで交換時期が一目で分かる!
KMCのスプロケットチェッカーが、2014年2月初旬に発売されました。
KMCのスプロケットチェッカーは、12Tから21Tまでのスプロケットに使うことができ、目視でチェックしていた磨耗が簡単にわかるようになったので、交換する時期が的確に把握できるようになりました。
KMCのスプロケットチェッカーのハンドルの先を、歯と歯の間に入れ、チェーンをスプロケットに巻きつけます。
自転車の進行方向に向かい、チェッカーのハンドルに10Kgの荷重をかけましょう。
そのとき、チェーンはスプロケットに添わせたままにしましょう。
チェーンがスプロケットと正しい状態で噛み合って、スムーズに動けば、スプロケットの問題はありません。
チェーンの端のローラーが、ギアの歯にくっつくようであれば、スプロケットが磨耗して深さが足りないので、交換する必要があります。
複数枚あるスプロケットごとに、磨耗の状態が違った場合は、中速域で走るときに、フロントインナーを使うと均等に減るかもしれません。
スプロケットを洗浄すると長持ちする!
スプロケット・チェーン・チェーンリングは、ロードバイクの可動部分の要です。
砂・ホコリ・油汚れは定期的に洗浄しましょう。
汚れが沢山ついていると、異音がしたり、スムーズなギアチェンジができなくなったり、チェーンや歯を傷つけてしまうので、交換する時期が早まります。
スプロケットは分解しないで、ホイールにつけたまま洗浄することもできます。
「ワコーズBC-9ブレーキ&パーツクリーナー9速乾性タイプのブレーキ・パーツ洗浄スプレーA189」は、ホイールをつけたままで洗浄できます。
スプロケットにパーツクリーナーをかけ、ウエスでギアの間を拭いていくだけなので、楽にクリーニングできます。
チェーンのクリーニングもでき、汚れもキレイに落とせます。
カセットロケットをフリーボディから外して洗いたいという人は、
・フリーホイール外し
・ロックリングリムーバー
・パーツクリーナー又は、ディグリーザー
・フリーボディに塗るグリス
・トルクレンチ
の5点を使うので、メンテナンスとしては大掛かりになります。
フリーホイール外しとロックリングリムーバーは、セットで買うとお得です。
スプロケットを分解して洗浄するのは、手間はかかりますが、年に一度はすると、汚れが完璧に落ちるので行なってみましょう。
スプロケット交換時期になったら。必要な道具とは
スプロケットの交換する時期がわかったら、まずは交換する方法を考えましょう。
自分でするか、お店に頼むかですね。
ここでは、自分でスプロケットの交換するために必要な道具をご紹介します。
スプロケットの交換するのに必要な道具は、
・ロックリング回し
・スプロケット回し
・モンキーレンチ又は、サイズが合えば、スパナでも大丈夫です
スプロケット回しやロックリング回しは、使う機会はあまりないのですが、値段が手ごろです。
生涯、ロードバイクやクロスバイクをやっていこうと考えている方は、今後もスプロケット回しやロックリング回しを使用する機会があると思うので、購入して損はないでしょう。
購入したら、自分でスプロケットを交換する方法を覚えてしまうことをおすすめします。
スプロケットが錆びている場合や、スプロケットの歯がぼろぼろになっている場合は、走行中の変速をスムーズにできません。
スプロケットの交換する方法は、思っているより簡単にできるので、ぜひ試してみてください。
スプロケット交換方法
スプロケットの道具を揃えたら、いよいよ交換です。
まず、ホイールについているスプロケットを外します。
そして、後輪を外し、クイックリリースを外します。
ロックリング回しをセットし、スプロケット回しを一番大きなギアにセットします。
後は、スプロケットがぐらぐら動かないように、スプロケット回しをしっかり持ち、ロックリング回しを下の方向に回して、ロックリングを外します。
最初に回りだすまで硬いですが、回りだすと後は、手で簡単に回すことができます。
スプロケットは、ギアの奥のほうが洗いにくいので、これを機に洗うと良いですね。
スプロケットをはめるところを見てみると、一箇所だけ縦の棒状のような突起があり、スプロケットも一つだけ細い部分があるので、合わせてはめます。
後は、順ごとにスプロケットをはめて、ロックリングを手でまずは回し、ロックリング回しで締めて終わりです。
ロックリングは、締める力が40ニュートンです。
交換した時期を覚えておくと、次の時期がある程度予想できるので、覚えておくと良いですよ。
スプロケットの交換時期 まとめ
今回ご紹介したように、スプロケットは自転車を動かす上で重要パーツになります。
ですが、見た目の判断では、交換時期を見極めるのは難しいのです。
スプロケットは掃除するだけでも長持ちします。
こまめにお掃除するといいでしょう。
ひとつ注意点として、スプロケットを換えると、チェーンの長さも調整する必要があるので、理想はスプロケット交換とともにチェーンも換えてしまうのがおすすめです。