自転車に乗っている際、警察に呼び止められた経験がありますか?
「夜中に全身黒い格好で自転車に乗っていたら呼び止められた」という人もいるのではないでしょうか。
それでは、警察に呼び止められた後、防犯登録番号の確認を求められるのは一体なぜなのでしょう。
今回は警察の行う防犯登録の確認についてお話しします。
防犯登録番号の変更が必要な方は、この機会に行いましょう。
なぜ警察は防犯登録の確認をするのか
警察は、自転車に防犯登録がされているかどうかの確認を行うことがありますが、この行為について、はっきりとした決まりは定められていません。
警察官が許されている範囲での質問と、何を持っているのかを調べているだけに過ぎないのです。
警察官は、一般人の命や財産を守り、犯罪が発生することを防ぎ安全を確保するために、これらの行動を許可されています。
警察官は警察署や交番に勤務しており、時には町中をパトロールすることで不審者を捜し、怪しげな動きをしている者がいれば声を掛けて、いくつかの質問や注意をします。
場合によっては、最寄りの交番へ来てもらうように促すこともあります。
これも、警察官のみに許されていることですが、交番や警察署への同行は、基本的に相手が納得していなければ出来ません。
治安維持を目的としているからといって、相手の意思を無視して強制的に連れて行くことは禁止されています。
あくまでもチェックをするだけであり、自分の考えに従って、無理矢理物事を進める権利はないのです。
警察の防犯登録確認を断りたいのだけれど・・・
警察官の職務質問は、相手が了承しなければ行えないため、有無を言わさず、最寄りの交番や警察署に連れて行くことは出来ません。
持ち物の検査も、差し押さえなど相手が断れないようにする方法は禁じられています。
つまり、もしも自転車の防犯登録の確認などを求められても、相手には拒否することが許されているのです。
ただし警察官にも、相手に疑わしいと思うような言動が見られた場合、ある程度の実力行使は認められています。
とはいえ、道を塞いだり、肩や腕を掴んだり、立ち去ろうとする相手を追いかけるくらいのものです。
暴力行為などは、当たり前ですが許可されていません。
そして、捜査令状が出ている場合は、相手の拒否権は、ほぼないものとして扱われます。
ちなみに、警察官が呼び止めるのを無視して逃げると、状況次第では、公務執行妨害であると見なされてしまいます。
最悪の場合、逮捕される可能性があります。
警察官に声を掛けられると、何かいけないことをしてしまったのかと不安になるかもしれません。
ですが、素直に対応しておくことが最善策なので、答えられることには、きちんと答えましょう。
自転車走行中、警察に防犯登録の確認を求められたら
自転車に乗っていると、警察官に防犯登録の確認を求められることがあります。
ちょうど信号が青になった時などは、このまま進んでしまいたいと思うことでしょう。
基本的にルールやマナーを違反していない限りは、振り切っても警察官の仕事を妨害したとは見なされません。
だからといって、追いかけられるのは、あまり良い気分ではありません。
そんな時の対策として、登録番号の最初にあるアルファベットを、フォネティックコードと呼ばれる合言葉のようなものとセットで告げるようにしましょう。
すると、すんなりと通してくれる確率が高くなります。
フォネティックコードは、無線通信を正しく伝えるために使うものです。
これを聞いた警察官は、その場で無線機を使い、登録番号と登録者が合っているかどうかを確かめます。
つまり、確認を求められた人は、確認されるたびに、このやり取りを聞いているということになります。
そこでフォネティックコードを教えると、警察官は相手のことを、これまでに何度か確認されているのだと認識し、詳しく聞かずに先へ行かせてくれることがあるようです。
便利ではありますが、警察官も仕事をしているだけなので、悪意から尋ねているわけではありません。
時間があるなら、きちんと対応するようにしましょう。
自転車の防犯登録の変更・解除
自転車を購入すると、防犯登録を警察署や自転車店で行う必要があります。
また、引っ越しなどで、変更や解除をしなければならない時があります。
その手続きをするためには、いくつか用意するものがあります。
まずは「防犯登録カード」です。
都道府県によって見た目は多少違うものの、記載されていることは変わりません。
もしも紛失してしまった場合は、車体番号が記されている保証書や領収書を持って行きましょう。
そして、最も重要なものは「自転車そのもの」です。
フレームの何処かに刻み込まれている車体番号と登録番号を照らし合わせて、本当にその自転車で合っているのか、盗難届などは出ていないかなどを確かめるからです。
また、登録者の身分を証明するものも見せなければならないので、免許証・学生証・保険証など、最低でもどれかひとつは忘れないようにしましょう。
その際、現住所がしっかりと表記されていることを確認して下さい。
最後は「お金」です。
こちらは都道府県による差はありますが、大体200~600円くらいを支払うことになります。
こんな場合も自転車の防犯登録を変更しよう
警察署や自転車店で行う防犯登録についてですが、登録を済ませた都道府県とは違うところでは、変更や解除が出来ないこともあります。
基本的には、自転車を購入した店舗で解除を済ませ、引っ越した先の専門店で再び登録を行います。
交番や警察署では、解除しか出来ませんが、都道府県によっては、それも不可能となります。
警察署で手続きをするなら、あらかじめ生活安全課に連絡を入れて、登録の解除を受け付けているかどうかを聞いてみましょう。
手続きの方法や費用は、都道府県によって異なりますが、費用に関しては、500~600円ほどあれば十分です。
念のため、自分が現在住んでいる都道府県が、どのようなやり方を取っているのか調べておきましょう。
再登録だけではなく、解除も引っ越した先で出来る場合もありますが、引っ越す前に解除は済ませてしまう方が確実です。
また、再登録も店によっては、自分の店で売っている自転車でなければ引き受けないと決めているところもあるので、確認は怠らないようにしましょう。
防犯登録シールの剥がし方
警察署などで防犯登録を行うと、自転車に登録したことを証明するシールを貼り付けることになっています。
しかし、登録の変更や解除を済ませると番号が変わるため、シールを新しいものにしなければなりません。
スムーズに剥がすには、3分ほどドライヤーの風を浴びせましょう。
自転車の色合いによっては、シールの跡が残ることがあるので気を付けて下さい。
これを防ぐには泥除けに貼るか、シールを持って帰って、自分で貼ることをおすすめします。
なお、シールを一度剥がしてしまうと、再発行してもらうことは不可能となっています。
その理由は、防犯登録を行っている店や警察署で配られるシールにプリントされた番号を、警察署のデータベースに登録する仕組みになっているためです。
登録を済ませてしまうと、一定期間が経つまでは書き替えられないことになっているのです。
シールは、防犯登録を済ませたという証明書のようなものです。
見栄えが悪くなると気にしている人も、盗まれるよりはマシであると考えて、目立つところに貼っておくようにしましょう。
防犯登録の処理を忘れがち
お店で買った自転車であれば、防犯登録はお店の方が行っています。
そのためか、引っ越しや譲渡の際には、ご自分で行うべき防犯登録の処理を忘れがちです。
警察に呼び止められ確認を求められた場合に慌てないよう、防犯登録の変更や解除が必要な自転車を持っているのであれば、速やかに行いましょう。