ロードバイクに乗ってロングライドしたり、レースに参加したりすると、今度はもっとハードなことに挑戦したいと思うことがあるかもしれません。
そんな場合におすすめなのが、トライアスロンです。
自転車だけでなく、マラソンと水泳も行うため、単に自転車が速いだけでは好記録を狙えないのが面白いところです。
今回は、トライアスロン初心者の方に向けて、マラソンと水泳の練習についてお話しします。
水泳・自転車・マラソンを連続して行うトライアスロン
トライアスロンというものは、一般的に、水泳・自転車・マラソンの3種類のスポーツからなる競技のことを言います。
この名前は、ギリシャ語で数字の3を意味する接頭辞「tri-」に「競技」を意味する「athlon」を合わせて作られました。
ちなみに、マラソンと自転車によるデュアスロンや、水泳とマラソンによるアクアスロンという競技もあります。
トライアスロンが考え出されたのは、1977年にハワイの海兵隊員達の話題からとされています。
具体的には、
「水泳、自転車、マラソンのどれが最も過酷か」との議論がされ、
「競技特性がどれも異なるのだから比較しようがない。この際まとめてやってみよう」
ということから始まったとされます。
そして、翌年の1978年には、最初の大会となる「アイアンマン・トライアスロン」がハワイで実施されました。
日本では、1981年に鳥取県米子市にある皆生温泉旅館組合の若手経営者達により、「皆生トライアスロン大会」が、日本初のレースとして実施されました。
これにより、皆生は日本トライアスロンの聖地と呼ばれるようになりました。
初心者必見!マラソン練習の前にすべきこと
トライアスロンの歴史が分かったところで、トライアスロンの種目で必要なことをみていきましょう。
まずは、マラソンの練習をするときに必要なのが、マラソンシューズです。
シューズは、自分の足に合っているものを選びましょう。
そうでないと、怪我や疲労の原因になってしまい、水泳や自転車の練習にも悪影響を及ぼすかもしれません。
選び方のポイントとしては、以下の3つがあります。
①耐久性
長く続けるなら、ある程度摩耗に強いシューズがおすすめです。
②クッション性
マラソン時の足への衝撃は、かなり大きいものです。
ある程度かかと部分が厚くて、柔らかいマラソンシューズを選ぶとよいでしょう。
マラソン時の衝撃をマラソンシューズの方でカバーしながら走れれば、膝への負担も軽減されてきます。
③サイズ
もちろん自分の足のサイズの合うものを選ぶのですが、メーカーによってサイズの基準が異なってくるので、注意が必要です。
26.0cmのランニングシューズを買ったけど、実際は25.5cmくらいのサイズしかなかったということもよくあります。
なので、シューズは購入前に必ず試し履きをするようにしましょう。
マラソンの練習方法
トライアスロン3種目(水泳、自転車、マラソン)ある中で、マラソンは最後の種目であり、最も過酷な種目です。
そのマラソンの練習方法を、初心者向けでご紹介していきます。
まずは、ゆっくりでいいので止まらずに5㎞を走ってみましょう。
週1~2回が目安です。
5㎞走れるようになれば、それが自信となり、少しずつ距離も伸ばしていくことができるはずです。
次は5.5km、次は6kmなど距離を伸ばしながら、トライアスロンのマラソン距離である、10㎞まで伸ばしていきましょう。
マラソンの練習をするときに注目したいのが、走るフォームです。
良いフォームで走れるようになると、怪我をする確率が減り、速く走れるようになります。
良いフォームというのは、「かかとで着地して、拇指球で蹴る」ということです。
かかとから着地することで、膝を痛めにくい走り方ができます。
そして、地面を蹴るときは拇指球を意識します。
マラソンの練習場所
マラソンの練習に適した場所はたくさんあります。
練習場所が複数あると、景色やコース難易度が変わるので、新鮮な気分で練習に望むことができるでしょう。
《公園》
大きい公園ではランナーがたくさんいるので、練習もしやすいはずです。
距離の計算が出されている場所もあるので、ゆっくりの速度でどれくらい走れるのかを試すことができます。
《家の近くの道》
家の前をスタート・ゴール地点に設定し、自分なりのコースを複数決めるのもいいです。
移動時間がないときや、マイペースで走りたいときにおすすめです。
《陸上競技場》
陸上競技場はインターバルなど、距離と時間を決めて練習したいときに適しています。
正確な数値を出したいときは、競技場で練習しましょう。
《山道》
山道などの険しいコースは、心身ともに鍛えたいときに最適です。
上り下りが激しいので、足腰や心肺機能が強化されます。
このような道は、土や芝生があるので、着地時の衝撃が緩和されるでしょう。
このように、水泳と違ってマラソンの練習場所は、色々と選択肢があるので、ぜひ自分に適したところを探してみてください。
水泳の練習をはじめる前に
水泳に必要なものは、基本的に下記の3つです。
【水着】
水着は男性であれば、ボクサーパンツタイプ、膝上までのタイプ、ブーメランタイプの3種類があります。
一番泳ぎやすいと言われているのが、ボクサーパンツタイプです。
【キャップ】
キャップには、メッシュタイプとゴムタイプの2種類があります。
ゴムタイプは熱がこもりやすく頭が蒸れてしまうので、メッシュタイプをおすすめします。
【ゴーグル】
ゴーグルは機能性や装着性が大事です。
自分にフィットするものを選んでください。
基本的に、この3つがあれば練習はできますが、あると便利というものが他に2つあります。
【スイムタオル】
スイムタオルは乾燥したら、パリパリになるタオルです。
絞ると何度でも使え、普通のタオルに比べて小さいので、持ち運びにも便利です。
【くもり止め】
ゴーグルはくもりやすいので、練習する前に塗っておくとよいでしょう。
視界を遮られることがなく、快適に練習できるようになります。
水泳の練習ができる場所として、スポーツジムか市民プールが主な場所でしょう。
マラソンと比べ、限られた練習場所になります。
水泳の練習方法
ウォーミングアップ→キック→プル→スイム→ダウンといった流れで、1,000m~1,500mで練習をするようにしましょう。
例えば、1,000mの練習をするとしたら下記のようになります。
ウォーミングアップ:ゆっくりクロールで50m×4回(200m)
キック:ビート板で50m×4回(通算400m)
プル:ビート板を足にはさみ、手だけで50m×4回(通算600m)
スイム:少しスピードを上げて普通のクロールを50m×4回(通算800m)
ダウン:スピードを落としてクロールを50m×4回(通算1,000m)
これでトータルで1,000mになります。
これは、全て50m×4回にしなくても、25m×8回、100m×2回など、自分のやりやすいようにしても大丈夫です。
プルが弱いから多めにしようという、練習でも構いません。
ただ、キックは全くしないというのは、おすすめしません。
クロールは、「浮く」「抵抗を少なくする」「かく」など、それぞれの注意点を意識しながら、バランスよく練習しましょう。
大会の準備も忘れずに
ある程度練習を重ねたら、トライアスロンの大会への出場準備も行いましょう。
大会の申し込みや、当日に必要な物を揃えておくことが必要です。
また、大会当日は自転車・水泳・マラソンを連続して行うため、トランジョンをスムーズに行えるように準備・練習をしておくことをおすすめします。