最近、愛用のロードバイクの調子が悪い、なんてことがございませんか?
もしかしたら、スプロケが原因かもしれません!
そこで、スプロケとは何か?交換時期は?歯数の関係性は?お手入れ方法はある?
そんな疑問にお答えいたします!
スプロケって何?まずは用語を知ろう!
スプロケとは「スプロケット」の略称で、外側にチェーンのローラーと噛み合わせるための歯が付いている円盤のことを指しています。
歯の形は、ギアとは全く別のものと考えて下さい。
数の単位は、アルファベットの「T」、もしくは「丁(ちょう)」を使います。
例えば、歯が14個並んでいるなら「14T」や「14丁」といった具合になります。
クランクの軸には最低でも2個のスプロケットが使用されており、これとチェーンを組み合わせることで、クランクから後輪へと動くためのエネルギーを届けています。
変速機が付いている自転車は、その変速段数と同じ数のスプロケットが組み込まれています。
スプロケットは「チェーンリング」や「チェーンホイール」と呼ばれることもあり、その名の通り、軽さを重視した結果、見た目がリングのようになっているものも存在します。
ちなみに、後輪のものは「カセットスプロケット」とも言われています。
主な材質はカーボンスチールという、炭素が含まれた鋼になりますが、軽くて頑丈なチタン合金で作ることもあるようです。
自転車に使われているパーツの中では、重要なもののひとつなので、劣化してきたと感じるようになったら、早めに交換してください。
スプロケの種類は大きく分けて3つ!
スプロケットには「クランクスプロケット」「後輪スプロケット」「ランプスプロケット」の3種類があります。
クランクスプロケットは、チェーンリングとも呼ばれており、シングル・ダブル・トリプルの3つのタイプが存在します。
後輪スプロケットは単段のものか、複数の段となっているものがあります。
前者は単速か固定のどちらかに分けられ、スプロケットが単段だったとしても、変速機を使えば段数が変わる仕組みになっています。
ランプスプロケットは、側面にシフトランプが取り付けられています。
若干斜めになっていたり、出っ張りがある部分があれば、それがシフトランプです。
速度を切り替える際にチェーンを移動させますが、このときにシフトランプの歯の上に載せます。
それぞれのスプロケットのランプの位置は決まっており、変わることはありません。
スプロケットがアルミ合金で作られていた場合、ランプに機械による加工かプレス加工を施すと、チェーンで擦れてしまうことが多いので、摩擦に強いランプやピンを設置します。
それでも使えなくなったときは、新しいものと交換することになります。
スプロケの交換時期がひと目でわかる!?
スプロケットはこまめに交換する必要があるものの、タイミングを掴みにくいというのが難点になっています。
そんなときは、KMCから販売されている「スプロケットチェッカー」を使いましょう。
使用可能なスプロケットの歯の数は、12~21Tまでとなっています。
これまでは目で見なければ、すり減っていることが分かりませんでしたが、これさえあれば、今までよりもずっと楽に、交換時期を見極めることができます。
使い方も簡単です。
スプロケットチェッカーのハンドルの先端を歯と歯の間に挟んだら、チェーンをスプロケットに巻き付けてください。
チェーンはそのまま、スプロケットから離れないようにしておきます。
そうしたら、進みたい方向に向かって、チェッカーのハンドルに10kgほどの負荷を掛けてやるだけです。
このとき、チェーンの端に付いているローラーがギアと接触していれば、スプロケットが減っているということになるので、すぐに取り替えてください。
スプロケットによって、減り具合が異なるようなら、フロントインナーを使ってみましょう。
スプロケを交換するときに歯数を変えてみよう!
スプロケットを交換する際には、表記されている数字を確認しましょう。
これは歯の数を表しており、前側のチェーンリングはこの数字が増えるほどギアが重くなり、減っていくほど軽くなります。
一方で、後ろ側のスプロケットはその逆となります。
初心者に向いている下級グレードのものは、歯の数が少ないコンパクトクランクが使われています。
乗り慣れてきた人やプロが使うものなら、ノーマルやセミノーマルクランクが多用されています。
コンパクトクランクとは、アウターリングとインナーリングの数字が小さいものを指しています。
例えば「50-34T」なら、アウターリングが50個、インナーリングが34個ということです。
ノーマルクランクに分類されるスプロケットで、最も一般的なものは「53-39T」です。
数字と合わせてサイズも大きくなるので、今までよりも強い力を入れなければ動きません。
この2種類の真ん中に位置するものに、セミコンパクトクランクというものがあります。
歯は「52-36T」と、どちらのタイプにも近い数となっており、近年は、このギアが用いられることが多くなってきました。
スプロケを交換してみよう!
スプロケットの交換は自分でも行うことができます。
用意するものは「スプロケットリムーバー」「フリーホイールリムーバー」「レンチ」です。
全て、自転車の専門店やネット通販を利用すれば購入できます。
まずは、スプロケットにフリーホイールリムーバーを差し込みますが、これには柄が付いているタイプと付いていないタイプがあります。
前者はレンチを使わなければならず、力が入りにくいので、後者がおすすめです。
次はスプロケットリムーバーで固定した後、レンチを使ってネジを緩めます。
かなりきついので、勢いがつきすぎると手をぶつけてしまうことがあります。
軍手をはめておくと良いでしょう。
緩むと手応えと共に鈍い音が響き渡りますが、壊れたわけではないので安心してください。
なお、どうしても外れなければ、専門店に持って行くのもひとつの手です。
続いて、ギアをはめ込みます。
歯の形はどれも違っており、どこに嵌めれば良いのかは決まっています。
言い替えれば、位置を間違えると上手く嵌まりませんし、誰が入れたとしても同じ位置に入れることになります。
途中にはスペーサーも入っているので、「ギア」→「スペーサー」→「ギア」の順番で嵌めてください。
最後はスプロケットリムーバーをもう一度使い、レンチでネジを右回転させれば作業終了です。
なるべくきつく締めないと、変速に影響を及ぼすので気を付けてください。
スプロケをこまめに手入れしよう!
スプロケットはこまめにメンテナンスをしなければ、速度が上手く切り替えられず、チェーンや歯などを傷付けてしまう可能性があります。
場合によっては、新品と交換する必要があるので、普段から洗浄するようにしてください。
洗浄方法はスプロケットを一旦分解してから行うか、ホイールに取り付けたままで行うかのどちらかになります。
簡単なのは後者なので、慣れないうちは取り付けたままやってみましょう。
ホイールから外さずに洗う場合は、ウエスとパーツクリーナーがあればできます。
チェーンの洗浄の延長線のようなものなので難しくはありませんし、汚れもほとんど落とせます。
取り外してから細かい部分までしっかりと洗いたいのなら、
「スプロケットに適しているフリーホイール外し」「ロックリングリムーバー」「パーツクリーナーもしくはディグリーザー」「グリス」「トルクレンチ」を用意しなければなりません。
グリスの塗り直しやトルクの適正値の確認などやることも多いので、手間と時間が掛かります。
しかし、自転車の不具合を解消するには、日ごろの手入れが大事なので、丁寧に掃除をして付着した砂ほこりやオイルを取り除いてください。
スプロケを交換して、より快適に!
今回は、スプロケについて詳しくご紹介しましたが、役に立つ情報はありましたか?
スプロケの交換は、一見難しく感じる方もいるかもしれませんが、手順を見てみると意外と簡単ではありませんでしたか?
ロードバイクの要とも言えるスプロケです。
こまめに手入れをし、適切な時期に交換をすることで、より快適に乗り続けることができます!
自分では忙しくてできない、なんて人は専門店に依頼してみるのもいいでしょう。