仙台市など都市部の放置自転車の撤去について考えよう!

皆さんは、自転車を撤去されてしまったことがありますか?
また、自転車の撤去作業を目撃したことはありませんか?

仙台市などの大きな都市では、放置自転車が問題になっています。

放置自転車の撤去について、仙台市を例に考えてみましょう。

仙台市では自転車を停める場所が足りない

人通りの多い歩道で、駐輪している自転車が歩道の半分以上を占領していて、歩くスペースに困ったことはないでしょうか。

こういったこともきっかけになり、数年前から放置自転車の撤去など、取り締まりが強化されてきました。

そんな中、宮城県仙台市などは、一時的な駐輪であっても監視員が注意の呼びかけをしているようです。
特に時間が決まっているわけではなさそうですが、30分以上駐輪しているとシールが貼られてしまいます。

もちろん街の美化運動や盗難防止、思わぬ事故を防ぐなどを目的に行っている活動ですが、反面やむを得ない状況で「ちょっとだけ停めただけなのに…」と言う意見も多数あります。

多かれ少なかれ、どの街にも同じようなケースはあると思いますが、駐輪場や駐輪スペースが圧倒的に少なすぎるんですね。

近年はダイエット効果が認められたり、電動自転車などの普及による自転車ブームです。
そのこともあり、自転車の台数が急増しましたが、それに対応しきれていないのが現状です。

行政が取り締まりを強化するのも理解できますが、駐輪スペースの確保にも、力を入れてもらいたいものです。

自転車撤去されるのは当たり前?

上記の話は仙台市を例に挙げましたが、もちろん全国どこにでもある話です。
ここでは、放置自転車を撤去されてしまった自転車乗りの声から、この問題を考えてみたいと思います。

まず前項でも取り上げた、駐輪スペースの少なさです。

「駐輪スペースを増やしてくれ!」というのは、これが解決への一番の近道でしょう。
しかし、これは希望・願望であって、自転車を放置して良い理由にはなりません。

車を運転したことのある人なら分かると思いますが、左車線で路上駐車している車ほど、邪魔だと思う存在はないでしょう。

良く聞く意見に「みんなが停めているから」「誰にも迷惑がかからない場所だから」などがあります。

皆(みんな)というのは個人の集合体ですから、あなたもみんなの一部です。

ですから、「何台か駐輪してあるから停めちゃえ」ということをすると、他の人も同じことしてしまい、大量な違反駐輪場ができてしまいます。

また、車の路上駐車と同様に、歩道でも誰にも迷惑が掛からない場所など存在しません。

人の命が関われば、緊急車両が歩道に進入してくる可能性があります。
一刻を争うときに、自転車が邪魔で進入できなかったら・・・
そう考えると、違反駐輪は撤去されてしまうのは、当然とのことですね。

仙台市の放置自転車防止条例

では仙台市に話を戻し、行政がどのような対策を行っているのか確認してみましょう。

仙台市では昭和62年に自転車に対する3つの条例と、それに伴う施行規則を制定しました。

① 仙台市自転車等放置防止条例
こちらでは、主に放置している自転車の撤去についての細則が定められています。

特に駅や市内中心部など、駐輪場が整備されている地域を自転車放置禁止区域に指定して、放置自転車の撤去を行うとあります。

② 仙台市自転車等駐車場条例
こちらでは市営の駐輪場の建設を推し進める条例で、利用料金や設置条件などが定められています。

③ 仙台市自転車等駐車場の附置及び建設奨励に関する条例
こちらは民間の駐輪場や商業地などで人が多く集まる建物に対して、駐輪場の設置を義務付けている条例です。

実はこの条例は商業施設側にとって非常に厳しい条件であり、新しく建てようとする建物のほとんどに駐輪場の設置が必要になります。

もちろん、このような条例を制定しているのは仙台市だけではありませんが、行政も何もしていない訳ではありません。

仙台市の放置自転車撤去と保管場所

先ほどの条例で定められている通り、放置禁止区域の放置自転車は、予告なく撤去されることがあります。
仙台市はホームページにも、その旨が記載されています。

一般的に「放置」とは、道路など公共の場所に自転車を停め、ある一定期間、全く動かした形跡が無いことを言います。

ある一定期間を、いつまでと明記している訳ではありませんが、ステッカーなどを貼られた場合は、間もなく撤去されるものと考えて良いでしょう。

また、チェーンなどで括り付けてあったとしても、チェーンを切って徹去します。

仙台市では、撤去されてから30日間は指定の保管場所にて、撤去自転車を保管しています。
しかし、30日を過ぎても引取りが無かった場合は市が処分しますし、異議申し立ても一切できません。

撤去自転車の引取りには、身分を証明できるもの(運転免許証、健康保険証など)、自分の自転車と証明できるもの(防犯登録証など)、お金(2,100円)が必要です。

お金は、撤去・保管費用として必要になります。
理不尽だとは思わずに、迷惑料だと思って潔く支払いましょう。

放置自転車が原因で起こる視覚障害者への影響

ここでは、仙台市で実際に起きている事例をご紹介して、放置自転車の問題を考えてみたいと思います。

仙台駅付近の市道で、放置されている自転車が点字ブロックをふさいでしまっている事例が発生しました。

視覚障害者の方から「歩きづらかった」との指摘を受けた市は現在、点字ブロックの位置をずらす方向で検討中です。

実際にその市道を歩いてみた人によると、点字ブロックに乗っかって駐車している自転車が14台あり、点字ブロック上を歩いてみると、23台もの自転車の後輪が脚にぶつかったそうです。

この場所のほど近くには、2時間まで無料の駐輪ラックがあるそうですが、常に満車状態だそうです。

このような状態を重く見た仙台市は職員を派遣し、整理・撤去の徹底を図っていますが、状況は一向に改善されないと言います。

市の視覚障害者福祉協会の会長さんは「もしかすると点字ブロックの意味を知らないのでは?」と厳しい指摘をされています。

社会的な理解度の低さが、大きな問題を引き起こしているのかもしれません。

いらない自転車を撤去したい!仙台市の業者紹介

放置自転車を撤去しても、それを取りに来ない人が多いそうです。
ということは、不用になった自転車を捨てているわけですね。

処分の仕方が分からないから、「そこらへんに放置しておけば勝手に持って行ってくれるだろう」的な考えなんでしょうか?

それはそれで由々しき問題だと思いますが、処分の仕方を知っておけば改善につながるかもしれませんね。

まず一番手っ取り早いのは、粗大ゴミに出すことです。
自転車は粗大ゴミとして出すことができますので、各自治体のホームページなどを参照してください。

金額の目安ですが、1,000円は掛からないくらいです。

また、回収業者に引き取りをお願いすることもできます。

特に自転車以外にも不用品が有る場合はこちらがおすすめです。
稀なケースとは思いますが、状態が良ければ買取ってくれる可能性もあります。

今回は仙台市を例に挙げて、放置自転車の問題を検討してきました。

確かに自転車は停める場所以外にも、自転車専用道路などが無く、肩身の狭い思いをすることもあります。

だからと言って、ルールを破っていいというわけではありません。
マナーとルールをきちんと守って、自転車乗りのイメージを良くしていきましょう。

放置自転車をなくして誰もが快適に過ごせる街を作ろう!

今回は仙台市を例に、自治体の放置自転車の現状とその撤去についてみてきました。

駐輪場の整備ももちろん必要ですが、何よりも自転車に乗る一人ひとりが、駐輪のマナーやルールを守ることが一番大事だと思います。

自転車に乗る人も乗らない人も、気持ちよく過ごせるようにしていきたいですね。