自転車を扱った作品といえば、弱虫ペダルですよね。
個性豊かで魅力的なキャラクター、リアルなロードレースの描写、人間ドラマなど・・!
ロードバイクのことを全く知らない人でも楽しめます。
そんな弱虫ペダル以外にも、高校生のロードレースや自転車を扱った、おもしろい漫画や小説があるので、ご紹介します!
ロードレースシーンが熱い!「シャカリキ!」
自転車漫画の名作といえば、『シャカリキ』がおすすめです。
作者は曽田正人さんで、小学館から出版されています。
主人公は野々村輝(テル)です。
買ったばかりの自転車をもって、坂の多い関西のとある街に引っ越してきたテルは、根っからの負けず嫌い根性を発揮して坂に挑み続け、中学生になる頃には、ほぼ坂を登りきることができるようになります。
そんなテルは中学3年生のとき、ライバルとなる由多比呂彦(ユタ)に出会います。
高校に入学したテルとユタは、ともに自転車部に入部します。
ユタや他の部員たちと自転車漬けの日々を過ごし、レーサーとして成長していきます。
『シャカリキ』の作者は、バレエ漫画『昴』や『め組の大吾』などをはじめ、天才キャラ漫画で右に出るものがいないくらいです。
主人公・テルもまた天才であり、ライバルたちはその天才的な才能を見せつけられ、己の非力さを実感させられます。
しかし、天才とは言え、テルもまた日々努力を重ね、勝利にこだわりレースに臨んでいるのです。
テルは大きな怪我にも負けず復活を遂げます。
その姿は、自信を失った他の部員たちを奮起させます。
主人公のテルはクライマー、ライバルのユタはスプリンター、まさに水と油のような2人によるロードレースストーリーです。
限界まで突っ走るテルの姿は、ダサく、そして格好良いです。
1992~1995年に連載された作品ですが、今読んでも感動すること間違いなしの名作です。
女子高校生が主人公!ロードレースに挑む2作品
女子高生がガチでロードレースに挑む漫画、「ガールズ×ロードバイク」。
作者は中嶋ちずなさんです。
ロードバイク好きの作者による本作は、御坂路高校自転車部の女子高生たちの活躍を描くロードレース漫画です。
祖父の死を機に、御坂路高校にいる兄を訪ねた主人公の最上まくるは、世話になるために自転車部メンバーと勝負することになります。
しかし、まくるは平坦でこそ最速なものの、その他の場面ではそうはいきません。
女子と鎌倉と自転車という、異色の組み合わせです。
『南鎌倉高校女子自転車部』は松本規之さんの作品です。
長崎から鎌倉に引っ越してきたばかりの女子高生・舞春ひろみは、慣れない自転車通学に苦戦しているときに、秋月巴と出会い、女子自転車部に入部します。
ポタリングやロードレースなど、自転車の色々な楽しみ方を知ることができます。
さらに、歴史と自然の豊かな鎌倉を自転車で巡るので、まるで観光に訪れているかのような楽しさもある作品です。
作者の松本規之さんが同人誌として発行したイラスト集がきっかけで、漫画化され連載になりました。
ほのぼのとした雰囲気でスポーツを楽しめる、さわやかな自転車漫画です。
2015年8月にはアニメ化が発表され、2017年1月から1クールで放送されました。
世界最高峰のロードレースを夢見る少年!「ツール!」
「ツール!」は、大谷アキラさんの作品です。
舞台はツール・ド・フランスです。
亡き父親の夢を追いかけ、ツール・ド・フランスで優勝を目指す少年の物語です。
主人公の年齢は高校2年と同じ17歳です。。
元プロレーサーである栗村修氏が監修しています。
栗村氏は、ヨーロッパチームとプロ契約した人物で、かつては日本国内でもトップクラスの実力者でした。
この漫画を読めば、ジャージの色が違う理由から、チームが違う人達なのに助け合う理由まで、様々なロードレースの基礎知識が身につきます。
ロードレースは、優勝した人が一番偉いわけではなく、様々な人が栄誉を受けられる。
そして、その栄誉を受けるために働いた人達も讃えられるスポーツです。
この漫画を読んで、実際にロードレースを何回か観て、選手を知るようになるとさらに楽しくなるでしょう。
高校生の青春に涙!スポーツ小説・「セカンドウィンド」
「セカンドウィンド」は川西蘭さんの作品です。
川西さんはスポーツ青春小説の第一人者であり、本作は長編自転車小説です。
物語は自転車が大好きな主人公・溝口洋が、中学生のころから始まります。
春休みのある日、峠を圧倒的な速さで走るロードバイク集団に出会ったことから、ロードバイクに目覚めます。
名門自転車部のジュニアクラブに通い、様々な仲間から刺激を受ける主人公の洋。
出会いや別れ、友情など青春時代に誰しもが経験したようなことが詰め込まれています。
そして夏休み。
洋は気楽な自転車乗りに戻るが、ヒルクライムにおいて天賦の才を持つ田村岳と出会う。
岳との友情を深めていき、夏の終わりには伝説の激坂に2人で挑戦します。
物語が進むにつれ、洋と岳は成長していき、高校生になります。
青春時代を思い出したい人におすすめです。
元気な女子高校生の自転車愛が萌える!「東京自転車少女。」
「東京自転車少女」は、わだぺん。さんの作品です。
主人公は、田舎から東京の高校にきた、元気な女子高校生の島野いるかです。
都会への憧れが強いいるかは、オシャチャリ(ロードバイク)の似合う、イケてる東京ガールにあこがれていますが、愛車はロードバイクからほど遠いママチャリでした。
ロードバイクの価格に絶望したいるかは、ママチャリをロードバイクのようにカスタムしようという提案に賛同します。
そこから、様々な展開になります。
コミック本では珍しい、ボイスドラマCDが付録で付いており、その配役でも注目を集めました。
ロードレースに出場して、ひたすらスピードを追求するような漫画ではなく、まったりとした空気が特徴です。
自動車や電車移動では気付けない、道端に咲く花や裏道など、のんびり漕ぐ自転車の楽しさを教えてくれる内容です。
高校生以外を題材にした自転車漫画
高校生時代は感受性も豊かで、様々な出来事に感動したり驚いたりしますが、大人でもその気持ちを忘れないことが大切ですね。
「かもめ☆チャンス」は、玉井雪雄さんが描いた男手ひとつで娘を育てる、サラリーマンがとあることがきっかけでロードバイクに乗り、人生が変わっていく物語です。
高校生もののように、主人公を中心に青春ドラマを繰り広げる内容ではありませんが、社会人の方には共感できる部分などがあるのではないでしょうか。
学生時代に培った能力を、ロードレースにも活かすところは爽快感があります。
また、ロードバイクに乗って走っている風景や感情表現の描写が現実的なので、本書を読んで自転車に乗り始めた人も多いようです。
ごく普通のサラリーマンが、自転車に出会ったことで変化していく様は、見ていて楽しくなるでしょう。
ロードバイクに初めて乗ったときの感情や感覚を、取り戻すことができるかもしれませんね。
ロードバイクを扱った漫画や本のおすすめ作品
高校生がロードバイクにのめりこみ、ライバルと火花を散らす作品から、まったり系で癒される作品など、描き方は様々ですが、どれも自転車愛が感じられる作品です。
弱虫ペダルにハマった人なら、「ツール!」や「シャカリキ!」がおすすめです。
ロードレースで成長していく姿にしびれます。
あっという間に、読めてしまいますよ!