giantは世界一の自転車メーカーと言われます。
ロードバイクを始めとする数多くのラインナップが目を引きますが、特に初心者の方の入門機に人気があるメーカーでもあります。
今回は、そんなgiantのロードバイクを、入門機を中心に確認していきます。
ロードバイクは入門機であっても妥協しない
ロードバイクを初めて購入する際に、まず気になるのは価格だと思います。
もし、これまでにママチャリしか経験のない方は、最初はその価格に驚かれるはずです。
比較的に低価格のものが多い「giant」でも入門機からすでに10万円前後ですから、ママチャリとは明らかに一線を画しています。
だからと言って価格を意識しすぎて、ホームセンターや大手スーパーで販売しているような2~3万円前後のものは避けるべきです。
こういったものは、ロードバイク「風」という意味の「ルック車」と呼ばれるもので、ロードバイクではありません。
フレームビルダーが設計をし、名のあるメーカーのパーツで組むのがれっきとしたロードバイクであり、それは入門機でも同じです。
後述していきますが、ロードバイクは入門機であっても走りの質はしっかりと追及されています。
そのため、まずは名の通ったスポーツ自転車メーカーから選ぶのが先決ではないかと思います。
その点で、giantは自他ともに認める世界一の自転車メーカーですから、安心感があります。
giantは多くのメーカーのロードバイクのOEMを手掛けている
前項で、入門機としてのロードバイク選びは、メーカー選択から始めるのが良いとお話しました。
数多くのスポーツバイクメーカーがありますが、地域によって大別できます。
日本、台湾を中心とする東アジア、アメリカを中心とした北米、そして数多くの老舗が並ぶヨーロッパ、大別すればこの3地域です。
今回取り上げる「giant」は台湾のメーカーですが、実は台湾は世界一の自転車大国と言われています。
giantが世界一のメーカーだからという理由もありますが、北米もヨーロッパもほとんどのメーカーが生産を台湾で行っています。
しかも、giantやメリダなどの台湾メーカーに、自社ブランド品を製造してもらうという「OEM」が全盛です。
全てを自社工場で生産しているメーカーもありますが、入門編~ミドルグレードまではほとんどのメーカーが台湾メーカーのOEMに頼っています。
giantが台湾メーカーだからという理由で、毛嫌いする人もいます。
しかし、世界中のメーカーの自転車の生産を行えるほどの技術を持っているということだけは覚えておいてください。
ロードバイクの入門機はアルミフレーム車が主
ロードバイクの選び方のお話をしていますが、次はフレームの素材です。
これは価格に大きく関わってきますので、最初に考えるべきことのひとつです。
大まかに分けると、アルミ、クロモリ、カーボンの3種類です。
この中で、メーカーが入門機と位置付けている10万円前後の完成車は、アルミフレームが圧倒的多数です。
クロモリは存在自体が希少なので別として、カーボンフレーム車は入門機という位置付けでもかなり価格のハードルは上がります。
カーボンフレーム車はコスパ世界一と称されるgiantでも、2018年モデルの最低価格が22.5万円(定価)です。
そのため、ロードバイク最初の1台としては、アルミフレームで、カーボンは慣れてきてから次のステップとして考えた方が良いでしょう。
また、どのようなパーツを使っているのかをまとめた「スペック」が、ネットなどに公開されています。
これは私の独断と偏見も入りますが、このスペックの中に「SHIMANO(シマノ)」というブランドが多く入っていると安心感があります。
シマノは、日本ブランドの自転車パーツメーカーです。
格安のパーツを扱っているわけではないので、どうしても入門機ではシマノのパーツを採用するのがコスト的に難しくなります。
しかし、それでも多くのシマノ製パーツを採用している完成車は、コスパが高く品質に信頼が置けるということになります。
giantの入門機的ロードバイク
それではここから、実際のgiantのロードバイクの入門機を紹介していきます。
【CONTEND 2】参考価格:¥80,000
アルミフレームでリア8速の完成車であり、giantのロードバイクの中で最も低価格のモデルになります。
現在のロードバイクの主流である700×25cのタイヤで、XS~MLまで4サイズの展開になり、小柄な方への配慮もされています。
また、正にロードバイク初心者の方への配慮ということで、サブブレーキレバーが装備されています。
余談ですが、ロードバイクで最初に戸惑うのはドロップハンドルの扱いであり、ブレーキングの難しさにあります。
慣れてしまえば良いのですが、それまではハンドルのフラットな部分からブレーキが掛けられるサブレバーはあり難い存在です。
サブブレーキレバーについては、賛否両論分かれるところですが、すぐに外せるものなので反対意見を特に気にしなくて良いでしょう。
giantのCONTEND 2は入門機として十分なレベル
CONTEND 2のスペックを見ていきますと、安心感のある条件のひとつとして、先述したシマノ製のパーツが目立ちます。
ただし、入門機としては致し方のないコストダウンは見られます。
これはこの機種に限ったことではないので、ぜひ覚えておいてください。
パーツの中でも高価な部類になる「ホイール」と「クランク」は、コストダウンの対象になりがちです。
実際にCONTEND 2もホイールはgiantが独自に組んだものですし、クランクも安いコストで大量生産が売りのメーカーのものです。
そして、見逃せないのがブレーキです。
ブレーキはホイールやクランクほどコストの掛かるパーツではありませんが、コストダウンのターゲットになります。
必ずしも「安かろう悪かろう」とは言えませんが、評価が落ちるのは確かです。
中には、ブレーキだけは購入後すぐに交換を進める意見もあるくらいです。
このように、入門機はどうしてもコストダウンの部分が見えてしまうので、辛らつな意見が多くなるのも確かです。
しかし、Sサイズで総重量が10kgを切りますし、フロントフォークがカーボン製であったりしますので、基本性能に大きく劣るところはありません。
そのため、ロードバイクの最初の1台としては十分におすすめできるレベルにあります。
giantのロードバイクでもう少しレベルを上げると…
giantのロードバイクの入門機「CONTEND」シリーズには他に、リア9速の【CONTEND 1】(¥95,000)、リア10速の【CONTEND SL2】(125,000)があります。
フレーム形状は全て同じなので、単純にパーツの差が価格に出ていると考えて良いでしょう。
特にSL2はリア10速であることに加え、上級のアルミを使用しているのでCONTEND 2よりもSサイズで700gも軽量です。
しかも、クランクもシマノ製になりますので、少し奮発してこちらを選んでも良いかと思います。
2018年モデルからgiantのほとんどのロードバイクは、チューブレスレディタイヤになっています。
チューブを必要としないタイヤですが、、ロードバイクではまだまだ少数派です。
しかし、乗り心地には定評があり入門機には向くと思いますので、悪い選択ではないです。
また、ここからさらに価格は上がりますが、これからレースを目指したい人への入門機としては【TCR SLR 2】(¥175,000)が視野に入ります。
フレーム形状がスピードに特化してきますし、同じアルミフレームながらCONTEND 2に比べ約2kgも軽量です。
リア11速のシマノ105のフルコンポでこの価格なら、コスパの高さは疑いようがないでしょう。
giantの品質の安定感は変わりません
今回は、giantのロードバイクの中でも、主に入門機を確認してきました。
入門機らしいコストダウンも見られますが、基本性能に劣ったところは見られません。
現在は完成車にも通販の波が押し寄せており、通販をしていないgiantは以前に比べると最安値とは言えません。
しかし、コスパの高さは相変わらずですし、入門機もあからさまなコストダウンが少なくなっていますので、安心感があるでしょう。