ママチャリなどの一般的な自転車にはスタンドが付いていますが、強風などにさらされるとどうしても転倒することもあり、台風などの際は屋内に置いておく方も多いかもしれません。
また自転車を置く場所はコンクリートが打ってあるような整地されている場所であるとは限らず、備え付けのスタンドでは安定を図れない場合もあります。
さらにロードバイクなどは室内保管が基本ですが、スタンドが付いていないため転倒を防止するための方策が何らか必要にはなります。
今回はそんな自転車の転倒防止策についてお話しします。
自転車は転倒しやすい!
一般的な自転車には両足立ちのスタンドや片足立ちのキックスタンドが付いていますが、強風のときもそうですし、駐輪場などでも転倒しているのを見かけることがあるでしょう。
そのままでは自立ができない二輪車である以上当然とも言えるのですが、自転車はことのほか倒れやすいものであり、備え付けのスタンドでは転倒を防止しきれるとは言えません。
そのため、風が強い日などは駐輪も下記のような対策が必要です。
●屋内に入れる
●ガレージなどの奥に置く
●柱や柵にワイヤーロックやゴムバンドで固定する
●あらかじめ倒しておく
いずれも有効的な手段ではありますが、「屋内に置いておけるスペースが無い」、「ガレージが無い」、「柱や柵が無い」、「倒して自転車に傷が付くのは嫌」ということも十分にあり得るわけです。
あらかじめ倒しておくというのは、屋根が無い場所に車と一緒に置いておくのであれば車を傷つけないためにも必須かとは思いますが、自転車も傷がつくのは切ないところです。
そのため、もう少し有効的な手段を考えなければなりません。
片足スタンドの自転車の転倒防止対策
自転車の種類にもよりますが、片足立ちのキックスタンドですとちょっとした風でも簡単に転倒してしまうという事例をよく聞きます。
特にスタンドが付いている反対側に倒れるケースが多いようですが、この場合は転倒によって地面にぶつかった際の衝撃や、日々の使用時の負荷によりスタンドの角度がおかしくなっている可能性があります。
何となく自立させづらいこともあるかもしれませんし、ぐらつくような感覚がある場合も角度に問題がありそうです。
その場合ですが、スタンドが付いている側に立って片手でハンドルを握り、もう一方の手をサドルに置いてゆっくりと体重を掛けます。
そうするとスタンドの角度が広がってきますので、安定したという感覚のところまで押し込んでみてください。
また、両立スタンドのほうが安定感はありますので、片足スタンドの自転車では転倒防止対策として両立スタンドに交換するという手もあります。
ママチャリであれば工賃と部品代で2,000円前後が相場です。
自転車転倒防止対策のスタンダードである専用スタンド
自転車の転倒防止ですが、専用のスタンドを使用する手があります。
【アイリスオーヤマ:自転車スタンド BYS-1】
こちらは左右の受けに前輪を通すタイプのスタンドで、横に幅を取りませんので省スペースに置くことができます。
プラスチックのタイヤ受けとカバーが付いているので、当たりが優しくホールド力も確かです。
BYS-1は1台用ですが、2台用、3台用もありますので、家族の分をまとめて駐輪することも可能です。
ただし、自転車がスタンドごと倒れたというレビューも見られましたので、下地がコンクリートならばボルトを打って固定したり、ブロックを置くなどスタンドに重しを載せたほうがよいかもしれません。
【ジューシーガーデン:コンクリート製自転車スタンド Coco 片面1台用】
コンクリート製の20kgもあるスタンドですから、スタンド自体が倒れたり、飛ばされるリスクは大幅に減るでしょう。
特に片足のキックスタンドの場合、前輪を浮かして駐輪するスタンドではキックスタンドが浮くため、風対策としてはスタンドに重量のあるタイプのほうが安心感があります。
スポーツサイクルの転倒防止にも使用できるスタンド
前項に引き続き転倒防止のための自転車用スタンドをご紹介します。
【life_mart:L字型 自転車スタンド】
前輪を前方と下部で固定するL字型スタンドで固定力があるため、スタンドが付いていないスポーツサイクルでも使用できます。
また、高さはありますが適度に重量を持たせているので、ぐらつきが少なく安定感は十分にあります。
【遠藤ワークス:頑丈自転車ラック】
集合住宅や駐輪場で見られるサイクルラックの簡易版のようなイメージで、前輪を載せるだけで2か所で固定ができます。
2台用、3台用はスタンドに段差が付いておりハンドル同士が干渉しないようになっていますから、横並びにしても省スペースで置くことができます。
そして、このラックの売りは横風に強いことで、紐を括り付けて横から引っ張る実験では2kg以上の加重をしても自転車が転倒しなかったのが動画付きで紹介されています。
自転車を屋内保管する際の転倒防止対策
自転車の転倒防止ですが、スタンドが無いスポーツサイクルは屋内保管であっても転倒させないためにスタンドが必要です。
壁に立てかけておくという手もありますが、地震などが来れば転倒は避けられませんので、床に直置きでもスタンドは必要です。
スポーツサイクルはある程度のメンテナンスは自分で行う必要があり、特にチェーンの清掃、注油は必須です。
その際には後輪を空転させる必要があるため、後輪を浮かすために「メンテナンススタンド」や、「飾る」という要素も含めた「ディスプレイスタンド」もおすすめです。
ホイールのハブに左右から挟み込むようにして装着する両足立ちのスタンドですので、もちろん転倒防止にも役立ちます。
また屋内ということでなるべく省スペースにするために、自転車を立てておける縦置き用のサイクルスタンドや、壁に吊るしておける壁掛けのハンガーラックを使用する手もあります。
以下に代表的な製品をまとめておきますので参考にしてください。
●メンテナンス、ディスプレイスタンド
【MINOURA(ミノウラ):ディスプレイスタンド DS-30BLT】
●縦置き用スタンド
【サイクルロッカー(CycleLocker): 縦置き自転車スタンド クランクストッパースタンド CS-650】
●壁掛け用ハンガー
【MINOURA(ミノウラ):バイクハンガー4R】
外出先での自転車の転倒防止対策
ここまではどちらかというと自転車を自宅に置いている際の転倒防止対策でしたが、いうまでもなく出先でも対策をしなければなりません。
商業施設にもよりますが、サイクルラックやスタンドが置いてあるところばかりではないですし、駐輪場と駐車場が隣接している場所もあります。
もし自転車が転倒して人の車を傷つけるようなことにでもなれば修理代が発生する可能性もありますし、風などの自然現象が原因とも言えるようなトラブルは理不尽さが付きまといますので、思わぬ金銭トラブルに発展することもあります。
そのため、風が強い日は極力自転車に乗るのを避けるのが賢明ですし、やむを得ず乗る場合も自動車や他の自転車が置いてある場所など周囲に留意して駐輪することが大切です。
また、小さめのワイヤーロックなら軽量で持ち運べますので携帯をしておいて、強風の日は駐輪場の柱にくくりつけておくのも効果的です。
自転車は転倒しやすいと心得えておく!
自転車は二輪車の宿命として安定感が無くことのほか転倒しやすいため、大切な自転車を傷付けないため、また思わぬトラブルを引き起こさないためにも対策を行う必要があります。
風を避けられる屋内保管できればそれに越したことはありませんが、全てがそうも行きませんから、スタンドやサイクルラックを上手く活用してください。
また出先でも転倒防止は重要ですが、周囲の状況に十分注意して、万が一転倒してしまった場合になるべく周囲を巻き込まないように考えて駐輪しなくてはなりません。