豊かなサイクルライフをつくる自転車情報マガジン

豊かなサイクルライフをつくる自転車情報マガジン│BICYCLE POST

新世代のエアロロード!PINARELLO・GANの2018モデル振り返り

2019.9.21

PINARELLOのエアロロードバイク「GAN(ガン)」は、先代のフラッグシップモデル「DOGMA(ドグマ)F8」の踏襲モデルとして登場しました。

プロ仕様の最高峰モデルを基礎に、素材やジオメトリをアマチュア向けにしたセカンドグレードの位置付けですが、PINARELLOが昔から行う手法で、最近は他メーカーでも珍しいことではありません。

GANのセカンドグレードとしての地位は、2018シーズンをもってDOGMA F8が廃盤になることもあり、他のモデルへと移行します。

2019シーズンでGANは1機種のみが継続されますが、廃盤となったモデルも惜しまれつつの終了であったと聞いています。

そこで今回はGANの2018モデルを振り返ります。

スポンサーリンク

こんな記事もよく読まれています

スポンサーリンク

PINARELLO・GANの歴史

冒頭でもお話ししたように、PINARELLOのGANはDOGMA F8の継承モデルです。

DOGMA F8はそれまでのPINARELLOにはなかったエアロ形状に特化したロードバイクであり、新世代のきっかけになったと言われています。

昔から親交のある日本の繊維メーカー「東レ」が、自転車業界ではPINARELLOのみに卸している、弾性率の高さと強度という相反する要素のバランスを取った、全く新しいカーボン素材「T1100」が使用されています。

そして、自動車メーカーの「ジャガー」、PINARELLOが機材を提供するUCIワールドチーム「チーム・スカイ」の監修もあって生まれた究極のエアロマシンがF8でした。

そのF8のセカンドグレードとして形状やコンセプトを受け継いだのがGANです。

F8の新登場から1シーズン後の2016シーズンから、グレード順に「GAN RS」「GAN S」「GAN」、そしてディスクブレーキモデル「GAN DISK」がラインナップされました。

この体制が2018シーズンまで3シーズン続き、フラッグシップのDOGMAがF8からF10に移行し、セカンドグレードも「PRINCE(プリンス)」になったため、GANシリーズは2019シーズンからノーマルモデルのGANのみになりました。

PINARELLO・GANはアマチュアライダーに大人気!

PINARELLOは生粋のレーシングブランドであり、現在も世界のレースシーンを先頭でけん引する存在です。

そのため、常に最高峰の選手からのフィードバックがされることもあり、最先端の技術が次々に投入され、新陳代謝が激しいブランドでもあります。

現在のフラッグシップモデルである「DOGMA F10」は、TT(タイムトライアル)やトライアスロンなどスピードに特化したバイクの技術を導入したことで、「モンスターマシン」などと評されることもあります。

それに加え価格的なこともありどこか近寄りがたい存在でもありますが、F8はまだどこか優しい味付けも施されており、その直系であるGANも扱いやすいエアロロードというイメージです。

のちほど詳しくご紹介しますが、空力性能が小難しくなく、シンプルに表現されているのがGANの良さと言われています。

それが親しみやすさにも繋がっており、アマチュアライダーにも広く受け入れられた大きな要因でもあります。

それでは次項から、PINARELLO・GANの2018モデルを振り返ります。

PINARELLO・GANの2018モデルの最高グレード

それではここから、PINARELLO・GANの2018モデルを機種別にご紹介していきます。

【GAN RS】

GANシリーズの最高グレードのRSには、完成車に加えシリーズでは唯一フレームセットもオールシーズン用意されていました。

セカンドグレードらしく、DOGMA使用の素材から少し弾性率を抑えたカーボンではありますが、強度に優れた革新的な素材であることに違いはありません。

独自のカムテール形状である「FLATBACK(フラットバック)」のチューブや、ヘッドチューブとフロントフォークの一体感を高めた「ピナレロハンドリング」など、DOGMA F8の特徴であるシンプルな空力性能はそのまま引き継がれています。

また、現在のフラッグシップモデルであるDOGMA F10にも採用されている、「MAGIX(マジックス)」というグラフィックデザインがラメのような輝きがあり、高級感を醸し出しています。

2018モデルは、フレームセットとシマノ・アルテグラをメインコンポとした完成車が用意されていました。

《フレームセット》

メーカ―希望小売価格:¥428,000(税抜)

《シマノ・アルテグラ完成車》

メーカ―希望小売価格:¥498,000(税抜)

PINARELLO・GANの2018モデルのセカンドグレード

前項に引き続き、PINARELLO・GANシリーズの2018モデルをご紹介します。

【GAN S】

ジオメトリやコンセプトはRSと同じですが、RSからさらに弾性率を抑えたカーボンが使用されており、しなやかで衝撃吸収性の高いフレームになっています。

それでも高弾性には変わりありませんので、踏み応えがあり反応の良いエアロロードにはなっています。

また、Sのシマノ・105完成車には、「EZ-fit(イージーフィット)」という女性向けの小さいサイズも用意されていました。

単にサイズを小さくしたのではなく、設計から専用のジオメトリとなっており、ショートアームのハンドルとステム、165mmアームのコンパクトクランクや、女性用サドルなど、女性向きのアイテムも配されてます。

《シマノ・アルテグラ完成車/カンパニョーロ・ポテンザ完成車》

メーカー希望小売価格:¥435,000

《シマノ・105完成車》

メーカー希望小売価格:¥375,000

2018シーズンから2019シーズンで継続販売されるモデル

次にご紹介するPINARELLO・GANの2018モデルは、2019シーズンでも継続販売されている機種です。

【GAN】

Sからさらにもう1段階弾性率を下げたカーボンを使用しており、テイストが明らかにアマチュア仕様になるモデルです。

エアロロードでは表現するのが難しかった、乗り心地や扱いやすさという部分の評価が高く、新機軸のエアロと言っても過言ではありません。

そして、PINARELLOには他に見られない30万円前半という、コスパとのバランスに優れた価格(シマノ・105完成車)も高い評価を受け、人気のモデルになっていきました。

また、Sと同様にEZ-fitも用意され女性人気も高かったですし、ディスクブレーキモデルの「GAN DISK」もこのグレードをベースとしています。

そして、2019モデルですがシマノ・105完成車が、2018シーズンに比べフルコンポになったことでグレードアップしました。

また、単色のボディカラーとなった「レッド」と「ダークネイビー」の発色がとても評判が良く、ある有名ショップのブログには「色だけで選ぶ価値がある」とまで評価されていますので、ぜひ実物を確かめてみていただきたいですね。

《カンパニョーロ・ケンタウル完成車(2019モデル)》

メーカー希望小売価格:¥385,000

《シマノ・105完成車(2019モデル)》

メーカー希望小売価格:¥298,000

《GAN DISK(2018モデル)シマノ・105MIX完成車》

メーカー希望小売価格:¥398,000

PINARELLOの2018シーズンは歴史の分岐点になった

PINARELLOの2018シーズンは、ここまでお伝えしてきたGANシリーズの複数のモデルのラストシーズンでした。

それに加えアルミ/カーボンコンポジットフレームのNEOR(ネオール)が廃盤となり、登場してから20年の歴史を重ねてきた「カーボンバック」が終了となりました。

また、PINARELLO初のカーボンフラッグシップモデル「PRINCE カーボン」から続く歴史の継承モデルが、2019年のPRINCEのフルモデルチェンジを受け、ラインナップから姿を消しました。

そして、フラッグシップモデルでは、DOGMA F10への完全移行となり、F8の使命は2018シーズンをもって終了しました。

このようにPINARELLOにとって2018シーズンは様々な面で分岐点を迎えたシーズンであり、2019シーズンは新しい歴史の出発点になると予測されています。

その兆候はこれまでにないシクロクロスやグラベルロードの導入で既に見えてきており、更なる進化が期待できます。

PINARELLO・GANは新時代を担う新機軸のエアロロード

PINARELLO・GANは2019シーズンでは、ノーマルグレード1種類のみとなりましたが、エアロロードのミドルグレードとして貴重な存在です。

従来のエアロロードでは期待ができなかった、乗り心地や扱いやすさも意識された新しいコンセプトですし、コスパの高さも折り紙つきです。

また、2019モデルのGANはボディカラーの発色の評価が非常に高く、筆者も実物を見ましたが、自信を持っておすすめと言えます。

 - ロードバイク