自転車、ロードバイクの時速の平均は何km?

こんにちは、じてんしゃライターふくだです。

「自転車ってだいたい時速何kmくらい出るの?」という話ってよくありますよね。
時速何kmと言っても、最高速度なのか、平均速度なのか、信号の時間は含めるのか含めないのか。
分かりにくい話です。

何kmくらいまで出せれば上級者なの?など、疑問は尽きません。
今回は、そんなお話です。

自転車の時速の平均は何km?

さて、自転車の平均時速。
我らがヤフー知恵袋先生に聞いてみたところ、
・ママチャリ…12~17km
・クロスバイク…18~25km
・ロードバイク…20~30km
とのことです。

でも、多分、この記事を読んでいる人はそういうことを知りたいんじゃなく、
「オレは◯kmくらいで走れるんだけど、それって遅いの速いの?」
という問題だと思います。

しかし、そもそもに平均時速って、どういうことかいまいち分かりません。

僕がこれまでロードバイクに乗ってきた経験上、1時間で進む距離は20kmちょっとくらいです。
割とシャキシャキ漕いでも、結局、信号に掛かるので20kmちょっとくらいが目安です。

逆に、割とチンタラ漕いでも20kmちょっとくらいは進める場合が多いですね。

1時間で20kmってことは平均時速20km?
でも、サイクルコンピューターの数字としては、さほど頑張ってなくても20km台後半くらいがほとんどだったりします。

あれだけ速度が出ていて時速20km?と疑問になってしまいますよね。

山岳の下りとなれば信号無しですから、特別ブレーキを掛けなければ、ある程度慣れた人なら特別踏み込まなくても、時速40km前後くらいで走れます。

海外や北海道などの地平線を走る場合も、大して速度が出ていない割に信号にかからないので、1時間での走行距離は伸びます。

時速の平均という言葉の定義が必要になります。

実際の自転車の平均時速①

サイクルコンピューターに表示される平均時速は、速度0のときはカウントしないで、平均を出しているようです。
つまり、信号で停止している時間は考えていないわけです。

「オレは普通に平均40kmくらいまでなら出せるよ」
というロードバイク乗りの人が時々いますが。

平均時速40kmが普通に出れば、間違いなくプロになれます。
トッププロでもやっていけるかもしれません。

本当にプロクラスの実力だけど、プロ自転車選手になってもあまり給料が良くないのでやってないのか、あるいはちょっとしたホラ吹きなのか。

別にホラ吹きというわけではないのです。
ちょっとした勘違いなんです。

まず、ついつい四捨五入してしまうパターンです。
時速35kmは、時速40kmくらいということで話してしまう可能性があります。

時速35kmであれば、ちょっとした下り基調の道だったり、追い風の区間であれば、1時間まるっとはしんどいですが、15分程ならできる人はいます。

時速30kmを越えると一番つらいのが風の抵抗ですので、追い風かどうかは、かなり重要になります。
あるいは、ほんの3分ほど頑張れるというだけでも、『平均○○km』と言ってしまう人もいます。

実際の自転車の平均時速②

でも、別に悪意はないのです。
なぜか、自転車に乗る人って昔から時々数字を適当に言うんです。

僕も80kmしか走ってなくても130kmくらい走っていても、
「この前はだいたい100kmくらい走ったよ」
と言うことはあります。

実際には、80kmと130kmだと50kmも違うんですが。
なぜか、大体100kmくらい、って言うことがあるんですよね。
別に鯖読んでいるわけじゃないんです。

というのも、「じゃあ、厳密に100kmだったのか」と聞かれると、サイコンで出る数字では105kmでも、地図ソフトなどで線を引いてみると95kmくらいだったりすることもあります。

時速についても、サイコンの平均時速だと、信号でのストップアンドゴーでのロスが大きいです。

いまいち明確に出せる数字というのが少ないので、割とみんなアバウトに「ああ、100kmくらいだよ」と言うわけです。
それでも、基本的には多い方に鯖読んでいると、嘘付き扱いされることもあります。

80kmの場合は「100km弱」と言うのはOKですが、「100km」くらいと言うと、ちょっと鯖読んでる感じもしますよね。
前後の流れ次第でもありますが。

逆に130kmを100kmくらいと言うのは、OKな感じがしますよね。
まあ、割とそういう数字については、昔からテキトーな感じの人は少なからずいます。
(もちろん、レースで使うコースなどのタイムを鯖読むのは御法度ですよ)

実際の自転車の平均時速③

最近はGPS内蔵のサイコンも増えたので、正確に距離をいう人も増えましたね。
数字テキトー族も減るかもしれません。

GPS内蔵のコンピューターは走ったルートが分かるのはもちろんですが、どこを走っているときに時速がいくつで、ケイデンスがいくつで、心拍がいくつで、坂の斜度はいくつなど、本当にひと昔前ではトップアスリートでさえ手に入れられなかったデータが取れます。

それでも、どの数字をもって平均時速というのか、何を目安に走れば良いのかというのは相変わらず分かりません。

そうです。
そもそもに自転車は、時速の平均で速い遅いを考えている時点で間違いなのです。

時速は坂や風、信号に影響されるので、人と比較するための目安の数字としては、いまいち役に立たないのです。

時速じゃなくてタイムで比べる

GPS付きのコンピューターで優れている機能のひとつに、STRAVAというサービスとの連携があります。

これは、あらかじめ誰かが設定したコースを通過すると、そこの区間でのタイムのランキングを出してくれるサービスです。

これは結構燃えます。
なにせ何回でも挑戦できます。
自宅の近くで人気ルートがあれば、頑張って上位に入りたくもなるでしょう。

他のルートは勝てなくても、ここだけなら上位を狙えるかもしれないというルートってあるでしょう。
ここはホームだから、っていう具合で。

僕もひとつだけそういうルートがあって、一時期ハマりました。
最終的に450人中10位くらいまで行ったことがあります。(例の少々テキトーな数字ですみません)

これが結構嬉しいんですよね。
本気でそのルートだけ攻略に掛かると、徐々にですがタイムが縮まっていくんですよね。

時には遅くなることもあります。
そういうときは、どこで速度が落ちているかなども全てグラフで出てくるので、「今度はあそこのカーブでもっと無理して踏んでみよう」「あそこはもう少しためた方が良いな」などと戦略も練れます。

もちろん、筋トレなども取り入れたりしてみます。
言うなれば、実際の肉体も使うオンラインゲームみたいな感じですね。

普通のオンラインゲームはしたことがないので詳しくは分かりませんが、レベル上げしてライバル倒しに行く感じですよね。

でも、残念ながらSTRAVAでは1位はほぼ絶対取れません。
だいたいどこのルートでも自動車でインチキする人がいますので。
インチキというか、車でちょっと遊びで試してみたっていう感じでしょうか。

GPS付きコンピューターはGARMINなどが有名です。
STRAVAはスマートフォンでもできますので、興味がある人は、ぜひ試してみると良いでしょう。
ご友人さんと一緒にすると、より燃えると思います。

時速じゃなくてパワーメーターで比べる?

GPSとSTRAVAを使った仮想レースで時速を測る以外だと、パワーメーターを使う方法があります。
パワーメーターはクランクなどの変形率を測定して、実際に足からペダルに加わっている力の大きさをはかります。

もちろん、外でも使えますが、室内でローラー台を使うと、どのくらい脚力があるかなどの目安が分かりやすいです。
また、前回と比べて成長できているかを、チェックしたりするのにも良いですね。

ただし、パワーが高いから必ず勝てるとは限りません。
もちろん、パワーが高いほうが速い場合がほとんどです。

ただ、実力が僅差になると、同じパワーでもペダリング効率、自転車をコントロールする上手さなんかが関わってきます。

ペダル自体には同じ力が掛かっているのに、タイヤが路面を蹴るまでの間にロスするパワーがあります。

分かりやすいのがスプリントですね。
下手な人は、前輪や後輪が少し浮いてしまいます。

上手い人は、車体がぴったり路面に張り付いているように安定して、ダイレクトに前に進む力になっています。

ただ、パワーメーターは恐ろしく値段が高いので、特に初心者にはオススメの方法ではありません。
一応そういう方法もあるという程度で、知っていると良いでしょう。

まとめ「時速の数字や平均はあまり気にしない」

あれやこれやと話していく内に、パワーメーターだの何だのと。
気付くと変にレースっぽい方向に話が進んでしまいました。

でも、速度の平均や目安を考えようという話になると、全力で走ってどのくらいの速度かっていうのが分からないと話が進みません。
「軽く漕いで20kmちょっとくらい出れば十分速いよね?」と聞かれましても、「軽くってどのくらい」っていう話になってしまいますからね。

ある程度走れるようになって、どのくらい自分が速いか気になったら、一度くらいレースイベントに出てみるのもおすすめです。