自転車、特にスポーツバイクに乗っていると、フロントブレーキの交換時期がやってきます。
自転車店でやってもらうのでもいいのですが、自分でできたら素敵ですよね!
今回は、自力でブレーキパッドを交換する方法をお伝えしますので、参考にしてみてください。
フロントブレーキのパッドの交換時期はいつ?
ブレーキには「ブレーキシュー」と呼ばれるパーツが組み込まれています。
ブレーキシューは、ホイールの上側の左右に付いているゴム製の黒いパッドのことです。
フロントやリアでディスクブレーキを使っている自転車を除けば、ほぼ全ての自転車にブレーキシューは存在します。
ブレーキシューでホイールを挟み込むことで、お互いが擦れていき、自転車が停止する仕組みとなっています。
お互い擦れるため、だんだん削れていき、限界を超えるとブレーキが掛からず、酷くなるとホイールの破損にも繋がります。
そのため、こまめに新しいものと取り替えなければなりません。
交換するタイミングを見極めるには、ブレーキシューの溝の深さを確認します。
溝が浅くなってきて、1mmくらいしか残っていないときが交換の目安です。
また、ブレーキシューとは基本的に、金属製のパーツの上からゴムで作られたカバーを被せているので、使用回数が増えると、このカバーが破けてしまい、中のパーツが出てきてしまいます。
これが、ホイールを傷付けてしまう原因となるのです。
そうなると、ホイールも修理に出すか、最悪の場合は新調する羽目になるので、余計な出費が掛かります。
ブレーキシューは、早めに取り替えるようにしましょう。
フロントブレーキのパッド交換に必要なもの
フロントブレーキを構成するパーツのひとつが「パッド」です。
別名をブレーキシューとも言い、これはある程度使ったら交換する必要があります。
作業は難しくないので、道具を揃えれば、誰でも行うことができます。
用意するものは「アーレンキー」「ブレーキシュー」「プラスドライバー」「軍手」の4つです。
軍手はなくても構いませんが、汚れや怪我を防いでくれます。
ドライバーは、サイズの小さいものを選びましょう。
ブレーキシューは最寄りのお店で購入するのではなく、シマノなどの専門のメーカーやブランドから販売されているものをなるべく使ってください。
分からなければ型番を店員さんに伝えましょう。
気を付けなければならないのは、ブレーキシューに油分を付着させないことです。
汚れているとブレーキの反応が鈍くなるため、真新しい軍手をはめるか、必ず石鹸で手洗いを済ませてから作業に取り掛かってください。
油汚れが付いても、水で薄めた中性洗剤を染み込ませた布で拭いてやれば、汚れを落とせます。
ブレーキパッドの交換方法①
ブレーキパッドの交換は簡単にできる作業なので、工具を揃えて挑戦してみましょう。
まずはフロントブレーキのアームの上側にフックが付いているので、これを取り外します。
ブレーキを掴んでホイールの方へ移動させたら、ワイヤーを緩めれば、外すことができるでしょう。
キャリパーブレーキの場合は、倒れているレバーを起こすことで緩みます。
続いてアーレンキーを使い、ホイールの反対側にあるネジを時計回りで緩めて、左右に取り付けられているパッドを取ってください。
このときに気を付けたいのは、パッドに付いている4種類のパーツの順番です。
順番に並べると「へこみのあるもの」「出っ張っているもの」「ワッシャー」「ネジ」となります。
このうち、最初の2種類は、数が2つずつ付いています。
へこみのあるパーツは長さが異なり、出っ張りのあるパーツは、それぞれ外側と内側に取り付けます。
パッドに長い方のへこんでいるパーツと、出っ張っているパーツを付けたら、アームに空いている楕円形の穴に通します。
その後で、もうひとつの出っ張り⇒短い方⇒ワッシャー⇒ネジの順番で取り付けて、アームから外れないくらいにネジを締めます。
へこみのあるパーツと出っ張りのあるパーツは、お互いがしっかりと噛み合うように付けましょう。
ブレーキパッドの交換方法②
新しいブレーキパッドに一通りのパーツを取り付けたら、フロントブレーキに設置してネジを軽く締めます。
そしてブレーキアームを内側へと動かして、パッドをホイールに押し当てます。
このとき、パッドの上下はホイールの金属部分から、はみ出さないようにしてください。
その位置で、地面と水平になるように調整します。
パッドの位置がずれていたり、タイヤと接触していると、ブレーキの反応が鈍くなったり、タイヤが擦り切れてしまいます。
とはいえ、滅多に変な位置へと動くことはないので、調整が終わったらネジを強く締め付けましょう。
衝撃でパッドが移動することを防ぐために、片手でパッドを押さえながら締めてください。
なお、これは最も簡単な方法であり、細かい部分にも手を加えようとすると、時間と手間が掛かります。
素人では難しいこともあるかもしれないので、分からないことは早めに専門店で質問や相談をするようにしましょう。
ブレーキの調子が悪いと怪我や事故の危険性があるので、決して無理をしてはいけません。
フロントブレーキパッド交換の仕上げと調整
フロントブレーキに新しいパッドを取り付けたら、ブレーキアームを元の位置に戻して微調整を行います。
キャリパーブレーキは、起こしていたレバーを再び倒してください。
調整に関しては前輪を持ち上げて、ホイールを回転させます。
動きが滑らかではないときは、パッドがホイールにぶつかっています。
また、パッドとホイールの間が2mm以下になっていると、ブレーキが少し効きすぎていることになるので、レバーとワイヤーを繋いでいるネジを締めてください。
パッドの左右のバランスが崩れているときは、ブレーキアーチの根本にあるネジをプラスドライバーで回します。
締めれば外側に、緩めれば内側に動くため、上手く釣り合うようにしてください。
それからもう一度、ホイールを回しましょう。
ぎこちない回転のままなら、ブレーキアーチに偏りがあるということです。
作業が済んだら、必ず運転前にブレーキがきちんと作動するかを確かめてから乗ってください。
ブレーキの反応が鈍いと、怪我や事故を引き起こしてしまいます。
ブレーキパッドの定期点検で安全に走行しよう
自転車に乗っている途中でフロントブレーキの調子が悪くなったときは、ブレーキパッドの表面が汚れていないかを確認しましょう。
汚れはブレーキの反応を鈍らせますし、小石などの異物が挟まっていると、リムを破損させる恐れがあります。
走る直前には、必ず点検するように習慣付けると良いでしょう。
ただし、これはあくまでも応急措置なので、早めに専門店へ持っていって、メンテナンスをお願いしましょう。
パッドやワイヤーが劣化している可能性もあります。
特にゴムで作られているパッドは、タイミングを見計らって交換する必要があります。
パッドには熱を逃がすための溝が刻まれていますが、この溝が浅くなってくるか、ゴムが硬くなってきたら取り替える合図です。
高いパーツではないので、費用は惜しまず安全性を優先させてください。
最近は、購入店なら無料で点検を引き受けてくれるお店も増えているので、時期の見極めが難しければ店員さんに任せてしまいましょう。
早期発見と迅速な行動が重要です。
ブレーキパッドの交換で安全なサイクルライフを!
今回は、フロントブレーキのパッドの交換方法についてお伝えしてきました。
自転車にとって、ブレーキはとても重要なパーツのひとつです。
きちんとメンテナンスをしておくことは、一番の事故防止対策ですよね!
ブレーキパッドの交換に、ぜひ挑戦してみてください。