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今回のテーマは、「ハブのメンテについて」です。
日頃、自転車に乗っていて、初心者の多くはハブのコンディションを気にするようなことは滅多にありません。
でも、タイヤの回転を支えるパーツとして、メンテはやはり必要なはず。
ということで、ハブのメンテについていろいろ調べてみました。
自転車のハブ、定期的にメンテの必要はあるの?
ハブに限らず、自転車のパーツはすべてにおいてメンテを定期的にしたほうが良いのは当然です。
そしてハブのメンテといえば、通常はカップ&コーン式の場合に行うグリスアップですが、これはみんなバラバラで、その対応は人それぞれ。どれくらいの期間とか、何㎞くらい走ったらとか定期的なメンテの基準というか目安がない感じです。
ママチャリやシティサイクルは言語道断として、クロスバイクやマウンテンバイクを通勤用に買った人が、3年経っても特に問題なく毎日快適に乗っているというような話はごく普通です。
人によっては4、5年ハブのメンテなど1度もせずに乗っていて、話をすると「へぇ~、そうなんだ」といった具合。普段、通勤や通学、街乗りにしか使わない人たちなら、メンテの目安は「自転車屋さんに行く機会があったら、ついでに見てもらっておくと安心だよ」といった程度でしょうか。
ガチで乗る人は、ハブのメンテは必須です
テキトーライダーの人たちとは逆に、大会やレース、ツーリングなど本格的に自転車と付き合っている人は、ハブのメンテはそれなりにしっかりとやっているようです。
ただ、自転車といっても様々なものがあり、使用する状況も異なるので一概にメンテの期間や頻度などは言えませんが、ロードバイクで年に10000㎞近く走る人でもグリスアップは年1回程度というのが殆どのようです。
これに対し、ストイックに性能を追求する人では月イチでやって、雨で乗った時などは必ずチェックし、メンテを行っているというツワモノもいると聞いています。ある意味でメンテオタクですね。
それよりも、メンテの目安というの走行距離や期間ではなく、乗っていて違和感や重いと感じたらメンテをしたほうが良いという話です。それ以外は、ボチボチ走っている人なら2年に1度程度でも大丈夫といったところでしょうか。乗っている自転車や使い方など、それぞれの状況によって違いますが、きちんと乗るなら定期的なメンテは、やはり必須ということですね。
カーリッジ式ならハブのメンテは不要?
シールドベアリングを使用したカートリッジ式のハブでは、メンテ不要を謳っていたりします。
文字通りシールドというくらいなので、ベアリングのカートリッジにはカバーがされていて水や異物などが侵入したり、グリスが抜けるなどして劣化を起こすような心配がないわけです。その代り、基本的にグリスを注入したり洗浄したりといったことはできません。だから、メンテナンスフリーというわけですね。
ただし、それは壊れないというわけではありません。様々な理由でハブは不具合を生じます。
また、メンテ不要ということは問題が発生したらそのままパーツ交換ということになります。ハブをそっくり交換なのか、シールドベアリングのみの交換で済むのか、それは破損の状態により変わります。
カップ&コーン式とカートリッジ式、どちらが優秀ということはありません。
それに、カートリッジ式はメンテ不要だといっても、たまには分解して掃除をしてやった方が長持ちするといいます。特にリアのハブは、変速機やギアのオイルが付着し、そのオイルに混ざった汚れなどがベアリングの劣化を招くことがあるそうです。
そういう意味では、カートリッジ式もメンテ不要ではないのです。
さらに、自転車好きの人の中には、シールドを剥がして洗浄したり、グリスを注入するなどのメンテをするという人もいます。
自転車のハブ、お店でメンテしてもらうとおいくら?
カップ&コーン式のハブで、オーバーホールやグリスアップをしてもらうと、どのくらいの費用がかかるのでしょう?
お店によって若干異なりますが、お安いところはフロント・リア合わせて4000円前後からありますが、7000円~8000円前後といったところが相場でしょうか。スポークの張り調整や振れ取りなどもセットになっているお店も多く、一概には料金を比べられません。メンテを頼む時は、内容を確認してみてください。
また、カートリッジ式のハブについては、メンテというより分解掃除になりますが、こちらの方もあまり大差はないのではないかと思います。
あまり頻繁にしてもらうメンテではないので、これが高いと思うか安いと思うかは、あなた次第でしょう。
自転車のハブ、自分でメンテするならおいくら?
お店に頼むより自分でしたほうが安上がりなのでは?…という人もいるでしょう。YouTubeでグリスアップの工程を詳しく紹介している動画などを見ると、結構誰でもできそうな気がします。
ただし、その場合にはパブコーンレンチやスプロケット外しなどの専用工具が必要になります。
その他に、モンキーレンチもしくはコンビネーションレンチ、パーツクリーナーや注入するグリスなども必要になります。
お値段は、リーズナブルなもので揃えれば全部買い揃えても4000円でおつりがきます。モンキーレンチなどはDIYなどでも使えますし、一家に一つはあった方が何かと便利なので、買って損はありません。また、パーツクリーナーやグリスなども汎用のもので大丈夫ということなので、後でいろいろ使えそうです。
まぁ、そんなところでメンテに必要な道具やグリスなどを揃えても、お店で頼む1回のメンテ費用があれば十分足りるくらいなので、かなりお安くできるということになります。
ただし、これは普段からいろいろなもののメンテなどを自分でやるという人の場合だと思ってください。
不器用な人がやると、部品をなくしたり、傷つけたり、また取り付け方を間違えて大変なことになったりなど、様々なリスクがあることを予め考えて、自信がある人だけトライしましょう。
また、慣れない人は時間も相当かかるかもしれません。そうした時間も費用対効果で計算すると、コスパがいいかどうかは考えものです。
まとめ、ハブのメンテは千差万別。その人の感覚で
自転車のハブ、メンテについていろいろ調べてみると意見がバラバラで、どの程度がちょうどいいのか判断が難しいところです。
ただ、カップ&コーン型のハブでは、しっかりと調整ができれば驚くほど軽くなるという話もあります。
それに、あまり放りっぱなしにしていると、破損の原因になったり、事故につながるなど大変なことになるので、やはり適度なメンテナンスは欠かせないものです。
問題は、どこまでこだわるか。グリスアップや玉当たりの調整は素人でも容易にできるそうですが、厳密に調整するにはかなりシビアで、とても難しいとか。
あっちを見ても、こっちを見ても、人それぞれで千差万別。その人のこだわりの度合いで、どこまで突き詰めていくのかというところでしょう。
初心者に毛の生えた程度では、なかなかその頃合いが解りません。取りあえずは、適当な時期を見て一度お店でメンテをしていただき、その感触で自分の目安を決めてみようかと思います。