自転車を購入する際、性能や値段も気になるところですが、通勤・通学で自転車に乗る方が最も懸念すべき部分は、その自転車が同じタイヤでどれぐらいの距離を走り抜けることができるのかです。
意外と、タイヤの寿命を知らない方が多いのです。
今回は、そんなタイヤについてのお話です。
自転車のタイヤ、寿命はどれくらい?
自転車のタイヤの寿命は、一般的に3,000km程度が寿命といわれています。
寿命で最も気にするべきことは、タイヤの溝が残っているかどうかです。
紫外線などでの劣化で、タイヤ自体が変形することもあります。
ひとつの目安として、タイヤに溝がなければ、距離に関係なく、交換の時期と考えて良いでしょう。
期間で考えていきますと、自転車を移動手段にしている方は、1年程度でタイヤの溝がなくなり寿命がきます。
また、車体自体の保管状況・保管場所・使用状況によっても、交換の時期は変わってきます。
走っている中でヒビが入ることもありますが、ヒビが入ったからといって、即座に交換しなくてはならないわけではないということです。
ママチャリなどのシティサイクルならば、3年経つと限界ともいわれています。
タイヤの溝も、3年も乗ればほぼ確実にすり減るため、このぐらいでタイヤの交換をおすすめします。
自転車は、前輪よりも後輪の方が減りが早いです。
走行において、後輪が負担している割合は、7割程度と言われています。
マメな人は、1,000km程度走ったら、前後のタイヤを入れ替えたりもします。
この方法は、ロードバイクやクロスバイクを乗っている方に多いやり方です。
シティサイクルの場合、ローテーションさせる程には走りませんので、劣化による寿命を迎えることがほとんどです。
タイヤのパンクのメカニズム
そもそも、タイヤはどんなことが起こるとパンクするのでしょうか?
一部のロードバイクを除き、自転車の足回りは、ホイールの上に「チューブ」と「タイヤ」が被さったものがほとんどです。
「チューブ」は、ドーナツ状の風船のような物の中に空気が入ったもので、タイヤに空気を閉じこめる役割を持ちます。
「タイヤ」は、そのチューブを覆い、全体を保護する役割を持ちます。
多くの方が、パンクは「タイヤ」に穴が空いている状態だと思っています。
しかし、実際のところ、パンクは「タイヤ」の中身の「チューブ」に何らかの原因で穴が空き、空気が漏れている状態です。
パンクなど、タイヤやチューブに関するトラブルは、自転車に乗っている以上は、誰にでも起こり得ることです。
ですので、予備のタイヤやチューブのストックを常備すると便利です。
今は「チューブ」と「タイヤ」をひとまとめに言ってしまいますが、タイヤには適正な空気圧があります。
そして、適切な値をキープしてあげると、パンクしづらくなる・スピードが出やすくなる・ペダルが軽くなるなど、いくつかのメリットもあります。
自転車のタイヤの寿命を延ばす!①空気圧チェック
さて、自転車の乗り心地を左右する、空気圧チェック・タイヤの点検方法をお話ししていきます。
タイヤの空気圧チェックは、こまめに行うべきです。
ちなみに、タイヤの空気の入れすぎは、逆にパンクを促すようになるため、あまり入れすぎは望ましくありません。
空気を入れるときには、最大値より、ちょっとだけ少ない値で入れることをおすすめします。
空気圧が高すぎると、地面を走る際に滑ってしまう可能性を高くします。
それと同時に、クッション性が減って、ペダルにかける力も重くなり、乗り心地がイマイチに感じてしまうのです。
また、ポンプで空気を入れすぎると、チューブが風船のように破裂してしまいます。
これらに注意して、タイヤの空気圧を調整しましょう。
2週間に1度は空気を追加すると、よりパンクしづらくタイヤ自体が長持ちします。
適切な空気圧は、どれくらいなのかご存知ですか?
実は、答えは、タイヤの側面に書いてあります。
例えば「MAX INFLATE TO 6.5BAR / 90PSI / 620KPa」と、印字してある自転車で説明すると
「このタイヤには最大で、6.5BAR / 90PSI / 620KPa まで空気が入ります」ということです。
メーカーによって表記がまちまちですが、読み方さえわかってしまえば混乱することはないので、ぜひご自分のタイヤの側面をチェックしてみてください。
自転車のタイヤの寿命を延ばす!②溝、傷チェック
次にタイヤ交換の目安ですが、タイヤの表面の溝をチェックすることで分かります。
タイヤの頭頂部あたりの溝が消えかけたら、交換の時期と考えて良いでしょう。
古いタイヤは、タイヤの中身のチューブを保護する力を低下させるだけでなく、ゴムの劣化によりブレーキの利きが悪くなり、乗り心地を悪くします。
そのままでも乗れないことはありませんが、快適に乗るために交換するのがおすすめです。
自分で点検を行って、メンテナンスをこまめに行っていれば、自転車のタイヤも長持ちします。
また、タイヤの溝の消耗具合をチェックする際は、劣化や小さな傷などが無いかも一緒に確認しておきましょう。
タイヤもゴムなので、時間が経つ事での経年劣化によって、ヒビや亀裂が入っている場合もあります。
食べ物の賞味期限と同じで、古いタイヤには必ず傷みが生じるものです。
また、何かを踏んでしまった場合、これもパンクの大きな原因になりえます。
タイヤが切れている可能性やその原因のものが刺さったままの可能性も視野に入れて、タイヤの表面を実際に触ってみながら、刺さったものがまだ残っていないかなど、入念なチェックを行いましょう。
自転車のタイヤの寿命を延ばす!③保管方法
紫外線の多いところに自転車を保管しても、タイヤのゴムを劣化・硬化させます。
それが、タイヤのパンクの原因となります。
タイヤを長持ちさせるには、紫外線に当たらないよう、室内保管をすることが、最もおすすめです。
室内に自転車を置くスペースがないなど、現実的に室内保管が難しい場合は、紫外線を防ぐ用の自転車カバーを使用しても効果的です。
外気にさらしっぱなしにするのは、タイヤにとっても車体にとっても良くありません。
また、週末ライダーの方やオフシーズンで使用頻度が低く、室内保管している方もいらっしゃると思いますが、あまりに長期間の放置は望ましくありません。
外気に触れている以上、どうしてもゴムは劣化していきます。
ゴムは、生ものと思って取扱いましょう。
ロードバイクを長い間乗らない場合、タイヤの空気は入れっぱなしにすべきか、空気を抜くべきか迷う方もいるでしょう。
結論からいうと「空気を入れっぱなしにする」が正解です。
いったん空気を抜いたタイヤに、空気を一気にいれてしまうと、亀裂・ひび割れの原因になってしまいます。
そのため、ロードバイクを長期保管するときは、タイヤの空気を抜くべきではありません。
長期保管する場合は、むしろ通常より少し高圧で空気をいれておいても良いです。
もちろん、長期保管から抜け、久々にロードバイクを走らせるときは、走行前の空気圧チェックと空気入れを忘れずに行いましょう。
まとめ。自転車のタイヤ、その寿命
乗り方にしても、時間経過による劣化だとしても、タイヤの寿命はいずれやってきます。
おおよその寿命もわかりましたが、やはり日頃の点検が大切だということですね。
車よりも意識が薄くなってしまいがちですが、自転車は大事故を引き起こす可能性がある乗り物です。
自分自身の身体を守るためにも、日々の状態チェックや、定期点検は欠かせないですね。
買い替える場合はこちらの記事をご参考に!
⇒『ロードバイク タイヤ 価格帯別』