【プロ厳選】おすすめロードバイクタイヤを価格帯別にご紹介

こんにちは、じてんしゃライターふくだです。

今回は、ロードバイクのタイヤの話です。

タイヤはロードバイクで一番重要な部品のひとつです。
「無理してホイールを換えるよりも、タイヤを換えたほうが走りの違いを実感できる」という人もいるくらいです。

路面と直接に接していますからね。

確かにクロスバイクでも、ロードバイクの細いタイヤに換えるとかなり速くなります。
タイヤは大事なんですね。

今回はタイヤについて書いていこうと思います。

タイヤが違うと何が違うの?

まず、タイヤが違うと何が違うかということについて、理解していないといけませんね。
いくつかのポイントがあります。

『値段』

当然ですが、値段は安いか高いかがあります。
高い値段のタイヤの方が走行性能は良いですが、性能が最も発揮される期間というのは限られています

仮に値段の高いタイヤでも、パンクする寸前まで使えば、路面をグリップする力も落ちていますし、耐パンク性にも不安があります。
また、走行距離だけでなく、雨や日光、空気に触れることによって、ゴムは劣化します。

無理して高いタイヤを買うのも良いですが、無理のない値段帯で、きちんと小まめに交換してやる方が効果的な場合もあります。

特に、通勤などの用途で走行距離の多い人は、タイヤの交換頻度も高くなります。
また、値段の高いタイヤやレース用の勝負タイヤの方が走行性能は良い代わりに、摩耗が早い傾向があるのも要注意です。

なお、本記事で書いている値段、定価に関しては2017年現在の価格です。

『グリップ』

タイヤが地面を掴んでくれる感覚を、グリップと呼んだりします。
グリップが良いと、カーブでも安心して曲がれますよね。

グリップの差は、タイヤのコンパウンドの差によって発生します。

「コンパウンドって何?」

改めてそう聞かれると難しいのですが、コンパウンド、英語で書くとCompound、直訳すると混合物や合成物という意味になります。

タイヤは何で作られているかと言えば「ゴム!」とひと口に答えたくなりますが、正確にはゴムと様々なものを合成して作られています。

混ぜ物としては、カーボンや硫黄なんかがありますね。
簡単に言ってしまえば、カーボンが硬さ、硫黄が柔らかさを作るそうです。
それ以上の詳しい化学の話は、専門家の人じゃないと分かりません。

何にせよ、ひと口に「タイヤのゴム」と言っても、実は違うんですね。

これがタイヤのグリップの差を生みます。
一般的には、グリップの良いタイヤは摩耗が早い場合が多いです。

耐久性とは、トレードオフの関係になりやすいです。

『耐久性』

先ほどグリップのところにも書きましたが、グリップが良いと柔らかい、つまり早く摩耗してしまいます。
つまりは、耐久性は低いと言えますね。

逆に安いタイヤは、ゴムが硬くて走りは良くない代わりに削れにくく、耐久性が高い場合が多いです。
時々、混同してしまう人がいるのですが、「耐久性」と「耐パンク性」はまた別の問題です。

「値段の安いタイヤはグリップが悪い分、耐久性があるからパンクにも強い」
というのは違うんですね。

また、後ほど詳しく書きますが、値段が高いタイヤでも、コンチネンタルのGrand Prix 4000S2のように、耐久性も良いタイヤもあります。

『耐パンク性』

耐パンク性は、一般的に値段の高いタイヤの方が高い傾向にあります。

耐パンク性能を上げるには、2つの方法があります。

1つめは、ゴムを分厚くする方法ですね。
これは安い値段でも可能ですが、タイヤが重たくなってしまいます。

また、分厚くなれば、タイヤのしなやかさも落ちてしまいますので、走行性能も落ちてしまいがちです。

値段は掛かるものの、高性能な耐パンクベルトを内側に仕込むという方法のほうが、走行性能を犠牲にせずに、耐パンク性を上げることが可能です。

耐パンク性だけで考えれば、シュワルベのマラソンシリーズというタイヤが、世界で最も強いタイヤだと思います。
ただ重いです。

『軽さ』

軽さは重要です。
軽さだけでは全てを語れないですが、軽さは多くを語ります。

例えば、ホイールを前後で100g軽くしようと思うと、実に何万円もの出費になります。
それだけの金額を出しても、可能な限り軽くしたいのがロードバイクです。

特にタイヤは、ホイールの外周部分になります。

ハブ(ホイールの中心)の重量は、実はさほど大きな問題ではないのですが、外周部分の重さは走りに大きく影響します。

『転がりの良さ』

グリップが良いタイヤも良いのですが、グリップの種類によっては、べちゃべちゃした走りになってしまいます。

特にホイールとの相性の問題にもなってきますが、剛性の低い柔らかいホイールグリップがベタッとくるタイヤをはかせると、何とも微妙な走り味になってしまいます。

軽くコロコロっと、伸びる感じのあるタイヤは良いですね。

『しなやかさ(TPI)』

もうひとつ覚えておいた方が良いのが『TPI』ですね。

TPIは「Thread Per Inch(スレッド パー インチ)」を略して、かっこよく言った言葉です。

タイヤのケーシングの密度の単位です。
タイヤはゴムと繊維を織り込むようにして作られていまして、この繊維の密度が高いと、しなやかなんです。

少し分かりにくいかもしれませんが、TPIが高い方が、高級でしなやかと思っておけば良いです。

ただし、TPIだけで全てを決めることはできません。
あくまで目安のひとつです。

『ビードの問題』

ビードというと、クリンチャータイヤの耳の部分、端の部分ですね。

このビードが固く重いワイヤーか、折り畳みできて軽量なケブラーやアラミドと言った素材かです。
ワイヤーの方が安いですが、折り畳み可能なものの方が性能面では有利です。

ズバリ何が最高のロードバイクタイヤ?

非常にざっくりですが、タイヤの違いについて書いてみました。

ひと口に「ミシュランのPro4が最高のタイヤ!」などと言う人もいますが、はっきり言ってタイヤの好みは個人差がありますので、最高のタイヤというのは決めづらいと思います。

例えば私の場合、そこそこ値段が手頃で、そこそこ転がってくれて、そこそこグリップも良くて、そこそこ軽いという、バランスの良いタイプが好きですので、Bontrager(ボントレガー)のタイヤが結構好きです。

単純にTREK(トレック)のお店で以前働いていた頃、ボントレガーのタイヤを使う機会が多かったというのもあります。
ですが、アメリカメーカーらしく耐パンク性も高かったですし、性能的にも、全体的にバランスが良くて好きでした。

そう、手に入りやすさは大事です。
近くのお店や普段使っているお店に置いているタイヤが、手に入りやすいというのも事実です。

ちなみに、ミシュランPro4は耐パンク性がちょっと気になりましたし、摩耗が早い感じがして苦手でした。
(2017年現在は、ミシュランPOWERになって耐パンク性がかなり改善されています)

コンチネンタルは、グリップがスカスカした感じがして苦手でした。
(あくまで個人的な好みですので、決してコンチネンタルが悪いというわけではありません。コンチネンタルも良いタイヤです)

現在はトレックのお店で働いていませんし、近くにトレックのお店もありません。
そうなると、ボントレガーは手に入れにくいタイヤになってしまいますから、じゃあ、ミシュランかシュワルベ辺りにしようかなどと考えたりもします。

厳密にレースで使うというときになれば話は別ですが、普段履きのタイヤに関して言えば手に入りやすさは重要ですし、値段の問題も大事です。

ミシュランのPOWERエンデュランスなんかは走りも良いですし、耐久性も耐パンク性も良いですが、定価だと約8,000円と、普段使いとしてはちょっとためらってしまう金額です。

レース用の勝負タイヤとしてなら、8,000円でも我慢できます。
レースで使うなら、ミシュランPOWERコンペティションの方にします。

ひと口に言えば、エンデュランスの方が耐パンク性や耐久性重視のモデルで、コンペティションはレース用です。
耐久性は低いものの、走行性能は良いです。

しかし、別の視点で考えると、また違う話になってきます。

ブルべをしている人から考えれば、ミシュランPOWERエンデュランスは良いタイヤだと思います。
あるいは、旅に使うという観点で考えれば、シュワルベマラソンの安心感は何にも代えがたいものです。

私も旅に使うのは、シュワルベマラソン一択です。
重いですが、やはり強さ、信頼性に関しては飛び抜けて良いです。

はっきり言って、耐久性・耐パンク性だけのタイヤですが、旅に必要なものは正にその2つですからね。

通勤に使うといっても、走りの性能を求める人もいれば、耐パンク性などの強さを求める人もいます。
私が自転車屋さんにいた頃のお客様の中にも、通勤でロードバイクを使う人は何人かいました。

手頃な値段で長持ちする強いタイヤを求める人が多かったですが、耐久性など関係なく、ある程度の耐パンク性があって、走りが良いタイヤを求める人もいました。

その人にとって重要だったのは、「通勤中の気持ち良さ」でした。

元々はダイエット、健康維持が目的でクロスバイクを購入して、自転車通勤を始めたのですが、いざ始めると走りの良い自転車での通勤の気持ち良さに目覚めてしまいました。

そして、全ての部品をどんどんと交換し始め、1年と経たない内に、100万円のロードバイクをオーダーしてもらいました。

当然、そういう人ですから、通勤でも最高クラスのタイヤを、ほぼ毎月注文しに来ました。

そのお客様は極端な例かもしれませんが、ロードバイクで通勤するという人にとって、走りの気持ち良さ、爽快感は重要だというのは共通だと思います。

ですから、一概に通勤用だから安いタイヤが良いとは言えないんですね。
私も昔は「通勤用=安いタイヤ=Vittoria(ヴィットリア)のザフィーロ」といった固定観念があったのですが、覆されたほどです。

冷静に考えれば、走りの気持ち良さを求めないなら、ママチャリでも良いですし、何なら電車通勤でも何でも良いわけです。

その人にとって一番良いタイヤというのは、一概に言えないわけです。
ただ、タイヤごとの特徴というのはありますので、それをある程度知った上で、いくつかのタイヤを試していくと便利ですね。

また、タイヤを含め、機材をいろいろ試すのも、ロードバイクの楽しみ方のひとつです。

安い値段帯のロードバイクタイヤ

どの値段帯までが安いかどうかというのは難しい話ですが、4,000円するタイヤは安くはないですね。
ざっくりと分けて考えると、4,000円より下のタイヤ安いタイヤと考えても良いと思います。

安くて良いタイヤといえば、私のイメージとしてはヴィットリアのザフィーロが上がります。
定価で2,500円ほどです。

別段、走りが物凄く良いわけでも、軽いわけでもないです。
耐パンク性能も、飛び抜けて良いということもありません。

ただ、安いですし、その割にはダメというわけでもありません。
安い値段帯の中で、バランスの良く取れた良いタイヤだと思います。

実際、メーカーHPの言葉を引用しましょう。
”Zaffiroの好きなところは、レースにもトレーニングにも使えることです。悪い状況の路面でも、厳しいウィンターシーズンも、トレーニングレースにも使えます。耐久性も高いのでリーズナブルです。”

やはり安さです。
安いわりに無難にある程度走ってくれるので、レースにも使えると書いていますが、やはり勝負レースじゃなく、トレーニングレースやウインターシーズンと書いていますね。

実際26TPIは、ものすごく低いTPIですし、当然、ワイヤービード。
重量は安心の300g越え、重いです。

響きだけ聞くと駄目タイヤみたいに聞こえるんですけど、実際使うとなぜか無難にそこそこ走ってくれるし、長持ちしてくれる良いタイヤなんですよね。

定価で3,000円ちょっと、それでいて折り畳みできるケブラービード、TPIも60。
重量も23cだと220g。
軽いですね、レースでも使えそうなぐらい軽いです。

何かとお手頃プライスで優秀なのが、ミシュランのリチオン2ですね。

ザフィーロにプラス1,000円弱で、ここまでグレードアップできると考えると、リチオン2は本当に素晴らしいタイヤですね。
間違いなく走りは良いですね。

それでも、ヴィットリア・ザフィーロのほうが「安くて、まともなタイヤと言えば、ヴィットリア・ザフィーロ!」といった具合で、愛されるんですよね。
イメージの問題ですかね。

あとは3,000円の壁というやつでしょう。
壁を越えると間違いなく良いタイヤがあっても、なかなか越えられない壁。

頑張って越えて、こちらを手に入れた方が良いような気がするんですけどね。
プライスの問題とはシビアです。

ただ、そこそこ良く走るとはいっても、安いタイヤは雨の日は滑ります。
マンホールは当然ですが、ひどい場合には、白線でさえも滑ることがあります。

どこのメーカーでも安いタイヤは、晴れの日はそこそこ良くても、路面が濡れた途端「やっぱり安いな」といった走りになってしまいやすいですね。

中間プライスのロードバイクタイヤ①

安い値段帯では、どうしても走行面でみていくと、値段の限界のようなものがありました。

4,000円の壁を越えるとレースでも問題なく使えるような品質のタイヤが増えてきます。

ただ、4,000円というと、タイヤは前後必要ですから8,000円~1万円前後するわけです。
少しためらう気持ちも出てきますね。

それでも4,000円の壁を越えると、かなり良いタイヤが出てきますので、頑張ってみる価値はあると思います。

【ミシュラン KRYLION(クリリオン)】

つい先ほどミシュランのリチオンの話でしたので、続けてミシュランでいきましょう。

クリリオンは、値段は定価で6,000円弱と、高級タイヤにも入りそうな値段帯ですが、これは良いですね。

重量は23cで225g。
TPIが3×110=330。(ミシュランはTPIを3層に重ねていることを主張するためかこういう表記を好みますね)
数字だけ見ても、非常に優秀なタイヤです。

とにかくミシュランと言うと、Pro3でした。
もう今は、その次のPro4のまた次のPOWERというラインナップの時代ですけど、Pro3の時点で走りは抜群に良かったです。

個人的な感想ですけど、タイヤが薄い感じがして、路面に綺麗に這ってくれるような感覚があり、それでいて転がりも悪くない。

ただ、パンクには弱いし、摩耗も早かったんですね。
そして高かったですね。

ミシュランの方もそういった弱点は分かっていたのか、あるいは昨今の流行に対応したのか耐パンク性・耐久性を上げてきて、値段も手頃なところのラインナップを強化したのが、KRYLIONじゃないでしょうか。

少し余談になりますが、昨今の流行といいますと、以前までは

「良いタイヤ=レースで速いタイヤ=自転車好きの人が買うもの」
「普段乗りは安いタイヤ」

といったところだったので、トップグレードの走行性能こそが大事だったんですが、昨今は

「ロングライドを愛するホビーライダーに愛されるタイヤ」
「レースには出ないけれど、普段のロングライドでも走りの良いタイヤ」

という需要が高まってきてるように思います。

実際にタイヤ以外をみても、グラベルロードやトレックのDOMANE、SPECILIZED(スペシャライズド)のルーベといったロングライドに強い車種、フルカーボンホイールでもクリンチャータイヤのモデルなど、ロングライドをより快適に楽しむためのラインナップが伸びてきています。

冷静に考えれば、特に日本の場合、ホビーライダーが気軽に参加できるレース自体多くないです。
一番人気がヒルクライムレースですが、外国人からすれば「え?坂を登るだけのレース?何それ?」といった具合でしょう。

クリテリウムのような周回レースの方が開催も手軽ですし、多いのが普通です。
坂があれば、せっかく上ったなら下りといくらかの平地があるのが普通です。

ただ、日本では登りだけのヒルクライムが人気です。
レースが多い国とは、言いにくいでしょう。

それでは、レースをしないサイクリストたちは何をしているのか。

長距離を走ったり、景色の美しい道を走って自転車を楽しんでいるんですね。
日本に限らず、そういうレースをしないサイクリストというのは、ヨーロッパにも少なからずいます。

レースになると、やっぱりしんどいですからね。
自分のお気に入りの自転車を眺めたり、のんびり走るっていうのが好きという人は増えているんです。

ロードレーサーは、レースをするためだけの自転車という時代は過ぎつつあるんですね。

長い余談となりましたが、ミシュランのクリリオンは、そういう時代の良いタイヤだと思います。

中間プライスのロードバイクタイヤ②

さて、少し前にも書きましたが、私は割とボントレガーのタイヤって好きなんです。

中間プライスのタイヤとしては、R3 Hard-Case Liteという製品があります。
定価5,500円
重量が23cで190gとかなり優秀です。

TPIは120ですから、先ほどのミシュラン クリリオンの方が優秀ですね。
ただ、あくまで数字は数字です。

R3の良いところは、何かと全てにおいて普通なんです。
どーんと飛び抜けた良いところがない代わりに、変なクセもないんですね。

グリップに関しても、すこぶる良いわけでもないけれど、走っていて一切問題ないですし、転がりも気になるところなくスルスル転がってくれますし、耐パンク性も問題ないんですね。

耐久性も特別良いわけでも、悪いわけでもない。
全てにおいて、特別良いところがあるわけじゃないけれど、悪いところもないタイヤといったところです。

長所があるとすれば、軽さ190gはこの値段帯では、かなり優秀です。
欠点があるとすれば、ボントレガーはトレックを取り扱っているお店でしか手に入らない、そしてあまり値下げがないといったところでしょうか。

ボントレガーは、同じ値段でAW3というタイヤを出しています。

RがRaceのRで、AWはAll Weather(全天候)といった意味でしょう。
表面のコンパウンドが、雨の路面に強いタイプになっていますね。

それ以外のパンクガードなどについては、基本的にR3と同じみたいです。
通勤などで雨、あるいは雨上がりの中でもロードバイクに乗る人、雨予報の出ているブルべなどで使うときなどにオススメですね。

シュワルベのデュラノ定価5,800円
やはり、このミドルグレードのタイヤらしく、走行性能がそこそこバランスの良い使いやすいタイヤです。
耐久性が良いですね。

シュワルベは少し変わったメーカーでして、日本に入ってきているタイヤでも、とにかくサイズが物凄く豊富です。
ですから、ミニベロユーザーから非常に人気があるメーカーですね。

また、世界を旅する自転車乗りから絶大な支持を得ていますね。
耐パンク性や耐久性に関する技術を持っているメーカーです。

このあと高級タイヤのところでご紹介する、シュワルベワンはバリバリのレーシングタイヤですが、デュラノよりひとつお値段の高いグレードである、デュラノプラスは面白いタイヤです。

圧倒的な耐パンク性を誇ります。
世界最強の旅のタイヤ、マラソンプラスと同じパンクガードを搭載しています。

ロードバイク用のタイヤとしては、もはや完全にオーバースペックと言って良いレベルの耐パンク性です。
重量も350gと、完全にレース向きではないです。

ただ、絶大な耐パンク性を求める人にはおすすめです。

アフリカでも南米でも、自転車旅をする人は基本はシュワルベのタイヤでした。
そのくらい耐パンク性・耐久性については、飛び抜けて良いメーカーなんですね。

高級ロードバイクタイヤ

さて、いよいよ高級ロードバイクタイヤですね。

基本は、ミシュラン・シュワルベ・コンチネンタルの3社じゃないでしょうか。
この3つのメーカーが人気がありますね。

コンチネンタルはここまで、まだ取り上げていなかったですが、コンチネンタルのGRAND PRIX4000S2(略してGP4000などと呼ばれる)は、非常に人気の高いタイヤですね。

税抜き定価7,000円、高級タイヤですね。

このタイヤは、高級で走りが良いというタイヤなのに関わらず、耐久性が高いんですね。
一般的に走りが良くなると、耐久性は落ちやすいのですが、コンチネンタルのGP4000は、本当に長い期間使えますね。

ただ、その代わり、ちょっと固い感じがして、私は苦手なのですが。

それでも、走りは全般的に良いです。
この走りの良さで、この耐久性かと驚きますね。

それでも、やはり耐久性・耐パンク性のほうに強いタイヤですね。
レースなどの決戦用というよりは、ロングライドなどに便利なタイヤというイメージです。

もちろん、基本性能は決して低くないですので、レースに使うことも可能です。

レースに使うなら、やっぱりミシュランじゃないでしょうか。
POWERコンペティションでしょう。

定価は税込みにすると約8,000円と、まあ、お高いです。
安いリチオンの倍のお値段です。

ミシュランのPOWERシリーズは、

・走行機能を追い求めたレース向きのコンペティション
・耐パンク性を重視したロングライドなどに便利なエンデュランス
・雨にも強いオールシーズン

この3種類の展開ですね。

レースに使うなら、迷わずコンペティションですね。
全ての性能に関して高いですね。

Pro4の頃は、割とグリップの感触がモチモチした感じがあったのですが、現在のPOWERシリーズはどちらかといえば、転がるタイプのタイヤになっていますね。

個人的には、Pro4の程よいモチモチ感好きだったのですが。
耐パンク性は、Pro4の頃よりも改善されているようです。

「よく走るタイヤを試してみたい」という人は、とりあえずミシュランのPOWERコンペティションを試してみると良いと思います。
さすがのミシュランです。

シュワルベのハイクラスタイヤはOne(ワン)です。
シュワルベワンの前はアルトレモというモデルだったのですが、進化して現在はONEです。

コンチネンタルのように固くもないですし、パンクや耐久性については強いシュワルベですから安心です。
主要3大タイヤメーカーのハイクラスの中では、中間的な感じでしょうか。

他にも、いくつか良いタイヤはあります。

ヴィットリアのコルサも良いですね。
以前のオープンコルサから進化して、ただのコルサと名前がシンプルになりました。

グラフェンという素材をコンパウンドに混ぜ合わせることで、耐パンク性・耐久性を向上させながら、乗り味の良さも確保しています。

グリップが非常に良く、転がりも素晴らしいです。
性能的には、ミシュランPOWERよりも上かもしれません。

ただ、定価が1万円を越えます
クリンチャータイヤで1万円越えは、さすがにツラいです。
ただ、性能に関しては抜群ですね。

似た名前で良いタイヤというと、ヴェロフレックスのコルサですね。
コルサって同じ名前はややこしいですし、メーカー名も似てますね。

ヴェロフレックスも走りは非常に良いですね。
ただ、あまり耐パンク性なんかは強くないですね。

あと、ヴェロフレックスはどちらかと言えば、チューブラーの方が有名ですね。

ボントレガーのハイグレードタイヤはR4 320ですね。
これも非常に良いですね。

しなやかですし、グリップも良いですし、転がりも伸びます。
25cのみのラインナップというのも面白いです。

レース用のタイヤの場合、軽さを優先して23cが欲しい人も多いのですが、完全に走り味のみ優先しての25cです。

重量も230gと、このクラスのタイヤとしては重いです。
あえて軽くせず、とにかくしなやかな走り心地の良いタイヤを目指しています。

実際、走り心地は非常に良いですね。
しなやか、気持ち良いという感想がぴったりくるタイヤです。

アメリカメーカーらしく、耐パンク性に関しても強いですね。

ただ、定価で約1万円と高いですね。
もう1つ下のグレードの普通のR4は約8,000円で、こちらの方が軽いですね。

23cなら175gです。
しなやかさや乗り心地の良さに関しては劣りますが、バランス良く、癖のないタイヤなので、私は結構好きです。

さらに走りを求めてチューブラータイヤ?

ここまでクリンチャータイヤについて書いてきましたが、より走りの良さを求めれば、チューブラータイヤを使用することも候補に挙がってくると思います。

プロの選手もチューブラーが多いですし、何より高性能なフルカーボンホイールを使いやすいです。

基本的には、ここまで出てきたクリンチャーのメーカーの性格が分かっていれば、チューブラーもだいたい同じような感じです。

例えば、チューブラータイヤと言えばヴィットリアのイメージが強いですが、基本的にはクリンチャーのコルサと同じ技術が、コルサチューブラーにも使用されています。
シュワルベワンもコンチネンタルGP4000にしても、チューブラーモデルがあります。

チューブラーで注意しないといけないことが、中のチューブがブチルかラテックスかということです。
クリンチャーの場合、自分でラテックスチューブかブチルチューブか選べますが、チューブラーではすでに閉じられてしまっているので、買うときに注意しておかないといけません。

ラテックスの方がしなやかでパンクなどにも強く、走行性能に関しては上だと言われますが、毎日空気を入れないといけないほど空気が抜けます。

また、TUFO(チューフォ)というメーカーは、チューブ無しでタイヤを完全に密閉しています。
チューブが無いのが、一番強いのは間違いないですね。

チューブの摩擦や重さなどのロスがないですから。
パナソニックのR-AIRを使用したタイヤも人気ですね。

基本的にチューブラーを使う人は、ある程度知識もあるでしょうし、予算もあるでしょうから、ご自身でお気に入りのタイヤを探すのがオススメです。

また、チューブレスタイヤも、昨今は少しずつ増えてきていますね。

チューブレスは、中にチューブを入れないので、空気圧をかなり下げてもリム打ちしないので、元々はマウンテンバイク向きでした。
マウンテンバイクの場合、空気圧を下げて路面との接地面積を上げてグリップを確保するため、空気圧が下げられるのは、大きなメリットなんですね。

ロードの場合、空気圧を下げるメリットがあまりないのですが、やはりチューブは無い方がロスは少ないです。

それでも、チューブレスはホイールの方の加工も難しいですし、まだロードバイクで導入するほどのメリットが少ないというのが現状でしょうか。

ロングライドに便利なように、耐パンク性を上げるためにシーラントと合わせて使うチューブレスレディというのもありますが、まだ主流になるまでは遠いと思います。

まとめ「お気に入りのタイヤでロードバイクの走りをレベルアップ」

ひとつずつ詳しくタイヤのことを知りたい人はこちら!

今回はロードバイクのタイヤのお話でした。
いかがだったでしょうか。

タイヤもいろいろありますし、それぞれ微妙に長所・短所があるので、どれが良いか決めるのも難しいですね。

どれかひとつを選ぶというより、いろんなタイヤを試す楽しさを大事にするのが良いと思います。

タイヤ交換の時期が来れば、予算の中で、まだ試したことのないタイヤを買ってみましょう。
タイヤが変わると、随分走りが変わるので、いろんなタイヤを試すのは楽しいです。

お気に入りの同じタイヤを使い続けるのも良いですが、ぜひいろんなタイヤを試してみてください。

そういえば今回はパナソニック、ブリヂストンと日本のタイヤメーカーについて書き忘れていましたが、どちらも良いメーカーです。
ホイールメーカーのマヴィックからも出ていますし、タイヤも全て試そうと思うと本当にキリがないです。

まずはミシュラン、シュワルベ、コンチネンタルの有名どころから試していくのが無難だと思います。