自転車で坂道を楽に登れる?その方法は?

坂道はきついですね。
徒歩でもつらいし、平地でスイスイ歩行者を追い抜いていく自転車も、坂道では自転車から降りて押しながら坂を登っていく姿を見かけます。

坂道に強い自転車はあるのでしょうか。
今乗っている自転車でも、坂道を楽に登ることができるコツはあるのでしょうか。
今回はそんなお話です。

坂道を楽に登れる自転車って?

そもそも坂道を楽に登れる自転車があれば、と考えますよね。

あります。

やはり電動アシスト自転車です。
自力ではありませんが、だからこそ、これは楽です。

注意すべきポイントとしては、あくまで「アシスト」ですので、通常の自転車で坂道を登ったのと比べると「楽」ということです。

坂を登るときの力が「半分」で済むのです。
「半分か…」などと考えてはいけません。

ちなみにバッテリーを搭載しているので、一定の距離を走ったら充電が必要になります。

電動アシストの自転車は、ほとんどのモデルで重量が23kg以上あるので、バッテリーが切れたときやアシストオフのときでも、普通に走れるようなものをチョイスしましょう。

スポーツタイプのようなものも販売されていて、アシスト量が少なめのものもありますので、用途に合わせてしっかり選びましょう。

自転車で坂道を楽に登れる方法は?~サドル編~

電動アシスト付き自転車の話を最初にしてしまいましたが、今自分が乗っているもので、坂道を登るときに何かコツはないかを探ってみましょう。

例えば、ママチャリです。

まずは「ペダル」。
坂道を自転車で登るときには、力が要りますよね。

力を入れるぺダリングを考えてみると、足の指の付け根で踏む。
これが効果的なようです。

また「サドルを下げすぎないこと」これも重要です。

急いでいるとき「立ち漕ぎ」したりしませんか。
要は、あのスタイルが一番力が入るわけです。

サドルにまたがって、少しつま先立ちになるくらいの高さが良いかもしれません。

ただ、ママチャリでこのシチュエーションを考えると、家の近くにちょっと坂があるとか、出掛けた先に坂がある程度のことでしょうか。

安全なサドルの位置と漕ぎ方が一番ですが、「坂道を楽に登る」ということにだけ焦点を当てた場合は、先ほどの点に注意すると、少し楽に登れるという話です。

自転車で坂道を楽に登れる方法は?~ギア編~

自転車で坂道を楽に登る方法は、まだまだあります。

平地を走っている漕ぎ方から考えると、坂道では当然ペダルが重くなり、クランクの回転数(ケイデンス)が低下します。

このとき、「変速して」足が回る感覚で走ると良いでしょう。

登りでもケイデンスをあまり低下させずに、足が回っている感覚を保った方が、足への負担が少なくて済みます。

そのため、自分の力に合った前後のギアを装着しておくことが大切です。

一番小さなギア比を使うことが多く、足が回っている感覚をつかめないなどの場合はトリプルクランクなど、クランクの変更も視野に入れながら、前後のギア構成を見直すといいでしょう。

自転車で坂道を楽に登れる方法は?~フォーム編~

また、自転車でヒルクライムに挑戦したときなどの走り方は、街中にある坂道を登っていくのとは少し違います。

長距離になりますので、ペース配分をしながら走行しないと、途中で足を着いて休憩となってしまうのです。

距離の後半に体力を残せるように、走行配分をしましょう。

軽く息が上がる程度なら回復していきますので、息切れしないように前半は走りましょう。

登り坂では上半身を起こし骨盤をたてて、背中にアーチができるような姿勢が望ましいです。

ハンドルを自分の方に引き付けるようにし、頭を下げないことです。

このとき、力は入れすぎないようにしましょう。
ハンドルを握る手の力も、強すぎない方が良いです。

自転車で坂道を楽に登れる方法は?~ダンシング編①~

登り坂では「ダンシング」をうまく使うと良いでしょう。

平坦な道では惰性が効きますが、登り坂は頑張っていないときでも筋肉への負担が、とても大きくなっています。

同じ筋肉を使い続けるとストレスを感じ、疲れやすくなってしまうのです。
こういったときにダンシング、いわゆる立ち漕ぎをすることで、筋肉をリフレッシュさせることができます。

座って漕いだ方が実際は速いですし、ダンシングのし過ぎは余計に疲労する可能性も高くなります。

なので、同じ筋肉を使い続けるストレスから解放させるための「リフレッシュダンシング」として、うまく活用することが大切です。

基本は座り漕ぎで、急こう配のときだけダンシングしましょう。

ヒルクライム前半からダンシングをするのは、控えたほうがいいでしょう。
疲れるだけになってしまいます。

自転車で坂道を楽に登れる方法は?~ダンシング編②~

ダンシングする際のコツとしては、ブレーキブラケットをしっかりと握り、自転車を軽く左右にふりながらペダルに体重を乗せていきます。

このとき、身体の軸はぶれると蛇行してしまいますので、ぶれないように注意しましょう。

ダンシングをするときは、ギア比を1~2段階大きくすると良いです。
ケイデンスを低下させると、ダンシングしやすくなります。

止まる前に軽いギアを選択しておき、走り出すときに自転車を左右に振りながら、ダンシングで素早く加速することを繰り返し練習すると、スムーズなダンシングを身に付けることができます。

ヒルクライムに挑戦する方などは、ぜひお試しください。

ダンシングは坂を速く登ることができますが、筋肉や心臓に負荷がかかる効率の悪い走り方なのです。

あまり多用せず自分のペースを守って、時々使っていた筋肉を休ませる「リフレッシュダンシング」をする程度にしておいた方が良いでしょう。

自転車で坂道を楽に登れる方法は?~休憩編~

ここでのお話はちょっと番外編となりますが、登り坂を走っていて、どうしても休みたくなったときは、傾斜の緩いところを選んで休むようにしましょう。

急傾斜に差し掛かると、その場にすぐ止まって休みたくなってしまいますが、再び走りだすとき、技術的にとても難しいのです。

急な傾斜の坂からスタートするために、低いギア比を選択しなければいけません。
しかし、傾斜と低いギア比が相まって、最初のペダルひと踏みでは、ほとんど惰性が付かないのです。

スタートしてすぐに、反対側の脚でペダルを踏み込んで、走り出せる速度にできないというわけです。

特に、ビンディングペダルの場合、瞬時にシューズを固定しペダリングを開始するのは大変に難しいですし、立ちゴケの心配も大きいことから、急傾斜での再スタートは避けた方が良いでしょう。

休むときはできるだけ、傾斜の緩いところで休むようにしてください。

自転車で坂道を楽の登るためには

坂道を登る「コツ」を、いろいろとお話ししてきました。

サドルは下げすぎず(しっかり調整する)、適正なギアに変速し、上半身がアーチ型になるよう頭を下げないフォームで、腕に力を入れすぎず、適度にダンシングをし、筋肉のリフレッシュを図る。

どうしても休憩したいときは、急傾斜の場所は次の走り出しのために避けておくということ。

「坂道を登るために」と言っても、乗っている車体やそのときの状態、シーンなどで注意点も変わってきます。
今回のお話は、あくまで代表的な坂道の場面におけるコツでした。

先ほどもお話ししましたが、街中でのちょっとした坂道なら楽も何も、少しの時間頑張れば乗り切れますし、一番良いのは立ち漕ぎで一気に登ることでしょうか。

何にせよ、快適な自転車ライフのために。
覚えられる走行のコツは覚えておいた方がいいですね。