ロードバイクなどに乗っていて「走りを変えたい...!」と思ったとき、手っ取り早いのはタイヤ・ホイールなどのカスタムですね。
やはり、この部分は大切なところです。
「リム」も、もちろんそうです。
このタイヤ周りはメンテナンスでも、交換する際も重要です。
今回は、このリムについて詳しくお話します。
自転車のリム交換!~リムについて~①
自転車のリム、タイヤの内側の金属の輪っかのことです。
自動車で言うところのホイールにあたりますが、自転車の場合、リムはホイールの部品となります。
素材については、スポーツ自転車で広く使われているのが、アルミニウムです。
最近では、それにとって代わり、主流となりつつあるのがカーボンです。
シティサイクルには、鉄・ステンレス・アルミニウムが使用されています。
構造については、シングルウォール・ダブルウォール・ダブルウォールアイレットと、タイプがあります。
シングルウォールはシティサイクルによく使用されており、シンプルなので価格も抑えられています。
ダブルウォールは、シングルウォールよりも強度が増します。
ダブルウォールアイレットは、アイレット(ハトメ)によって、ニップルとの接触面が安定します。
さて、リムの種類としては、大きなものとしては、クリンチャーリムとチューブラーリムがあります。
クリンチャーリムというのは名前の通り、クリンチャータイヤを取り付けるリムのことです。
タイヤのビードをフックにかけて、空気圧で外れるのを防ぎます。
材質は、アルミ合金であることが多いです。
左右の側壁をつなぐ壁の数に応じて、シングルウォール、ダブルウォールがあります。
ロードバイク用は幅が狭く、マウンテンバイク用は幅が広くなっています。
チューブラーリムは、チューブラータイヤを接着によって取り付けるリムです。
接着剤は、リムセメントと呼ばれています。
フックがないぶん、クリンチャーリムより軽くできます。
競技用自転車のリムとして使用されます。
リム断面形状をV形、U形または卵形などの流線形にしたリムは、その空気抵抗の減少機能に注目して、エアロリムと呼ばれています。
または、その断面の高さの深さに注目して、ディープリム(深リム)と呼ばれることもあります。
クリンチャーリムおよび、チューブラーリムのいずれにも、エアロリムがあります。
ロード競技車、トライアスロン車および、タイムトライアル車などの競技車に使われています。
自転車のリム交換!~リムについて~②
他にも、チューブレスという種類があります。
これは、パンクのリスクを低減してくれます。
見た目はクリンチャータイプです。
名前の通り、中にチューブが入っていないので、下限の低圧設定が可能で、乗り心地を向上させることが可能です。
エアー漏れ防止にシーラント剤を入れて使用することで、パンクのリスクを減らします。
素材の違いもあります。
アルミリムは使い勝手が良く、最もポピュラーなタイプです。
幅広い価格設定に、扱いやすさが魅力です。
天候に左右されにくいブレーキの制動力は、サイクリングからツーリング、レースまで安定して使えるので安心です。
メーカーにもよりますが、アルミリムにはクリンチャー・チューブラー・チューブレスの、すべてのラインナップがあります。
カーボンリムは、様々な性能を満たすことができるタイプです。
カーボンホイールといったら、基本的にはカーボンリムのことです。
素材の特性上、軽量化に貢献しつつ、さらに高いエアロ効果を持たせることも可能なので、あらゆる性能を持たせることが可能です。
リムハイトの高いモデルは、軽量かつデザイン・能力共に高機能なため、現在特に人気の高い形状です。
使用においては熱などの関係もあり、専用のブレーキシューが必要となります。
チューブラーがメインですが、クリンチャータイプも存在します。
自転車のリム交換にチャレンジ!
リムの交換を考えたときに、リムだけでなく「完組ホイール」に交換しようと、考える人もいるかと思います。
完組を簡単に説明しますと、ホイールメーカーがハブ・スポーク・ニップル・リムといった、ホイール構成部品をトータルに設計し、ホイールとしての性能を最大化させようとしたものです。
これについては、また後ほどということで、リム交換のお話をすすめていきたいと思います。
いわゆる「リムの引っ越し」という流れで、チャレンジしていきます。
まず、ホイールからタイヤ・チューブ・リムテープを外します。
そして、ニップルをぎりぎりまで、緩めておきます。
交換するリムの真横に、新しいリムを置きます。
リムの向きと、バルブの位置を合わせておきます。
コツとしては、スポークを移動する際にズレないよう、両方のリムをひもで縛っておくことです。
工具は、マイナスドライバーとスポーク回しです。
ひとつひとつ、ニップルをはずして、右のリムに移していきます。
初め、3ヶ所ほど移すと安定します。
あとは、順番に進めていきましょう。
全部新しいリムにスポークの引越しが終ったら、古いリムを外します。
手で締められるところまでニップルを締めてから、ドライバーで締めます。
ここまできたら、通常のホイール組みです。
自宅に振れ取り台はないと思いますので、自転車を逆さまにして、車輪をセットしましょう。
左右のブレーキシューとリムの間隔で、振れは分かりますし、車輪のセンターもフレームの真ん中かどうか、大体の目視で行います。
自転車のリム交換!日頃のメンテが大事
いきなり、リム交換の手順について解説しますが、もちろん、長持ちさせるように日頃のメンテナンスが重要です。
例えば、雨天の日に走行したとします。
雨水と一緒に、砂などでリムのブレーキ当たり面が削られてしまいます。
ロードバイクのリムは、アルミやカーボンでできていますよね。
カーボンは樹脂で、アルミともども柔らかい素材ですので、削れやすいのです。
こうした悪天候の日の走行のタイミングだけでなく、日頃からメンテナンスをしましょう。
リムは、ブレーキの削りカスなどで汚れます。
綺麗にすれば、ブレーキの効きも良くなります。
パーツクリーナーなどで、拭き掃除すると良いでしょう。
また、ラバー砥石というものも販売されています。
水につけて、これでリムをこするというものだそうですが、綺麗になり、ブレーキの効きも良くなるようです。
試してみてください。
自転車のリム交換!完組ホイールについて
最後に、先ほどお話した完組ホイールについても、少しだけ触れておきます。
効果で選ぶなら2つのタイプ、「軽量ホイール」と「エアロホイール」です。
「軽量ホイール」は、リムが薄く、すっきりした印象です。
漕ぎ出しも軽く、ヒルクライムなどには最適です。
アルミやカーボンなど、素材の違いによって価格帯も広いので、比較的手に入れやすいでしょう。
「エアロホイール」は、リム部分が分厚く、見た目にかなりのボリュームがあります。
場合によっては重量が増えるので、基本的に平地高速巡行用と考えたほうが良いでしょう。
構造上、全体の剛性が上がるので、カーボンリムタイプなどは軽量かつ、万能に使えるモデルとも言えます。
まとめ 自転車のリムもメンテはこまめに!
店舗に持って行ってやってもらうにしても、それほどの価格ではないと思います。
手順をご紹介しましたが、仕組みを知ることによって、日頃のメンテナンスを丁寧に行えると思ったからです。
交換などは話も早いですが、お気に入りのパーツであるならば、長持ちさせられるように、メンテナンスの手順をしっかり覚えておきましょう。