ロードバイクトレーニングでlsdは効果的?

日々身体を鍛えている人が増えてきました。では、ロードバイクのトレーニングではどんな鍛え方があるのでしょうか。筋肉トレーニングと言っても種類があります。例えば重い物を少ない回数で持ち上げる鍛え方、軽い物を回数を多く鍛え方、心拍数を上げる等さまざまです。ロードバイクのトレーニングでlsdトレーニングという鍛え方があるので、やり方や効果についてお話します。

ロードバイクのトレーニング!lsdとは?

LSDは有酸素運動能力を向上させる効果の高い練習方法の一つです。

しかしながら、初心者とスポーツ選手では、やり方が異なっているといえます。

サイクリストたちは、ベース作りといってスタミナ作りを行います。従来はオフシーズンである冬に行なっていました。

長時間・スローペースのライドによってスタミナを蓄えるのです。そこでLSDが登場します。

LSDは元々、ランニング用に開発されたトレーニングでした。

それが、1950年代半ばからサイクリングにも採用されるようになり、本格派のロードバイク等に乗っているサイクリストたちのペース作りのために利用するようになりました。

その方法は、スポーツ選手たちの中でも効果が広範囲で多岐に渡りますし、練習を行う目的によって、多少やり方が変わります。

それでも簡単に言ってしまえば、長くゆっくりとした走りから、徐々に距離を減らして強度を上げていくという方法になります。

そうすることで、筋肉を大きくわけて2種類にした速筋と遅筋のうちの遅筋に効果的に働きかけることができて、スタミナを蓄えると同時に、効率的に身体がエネルギーを燃焼させられるようになります。

ロードバイクのトレーニング!lsdで鍛える筋肉と効果①

速筋は、収縮速度の速い瞬発力を生み出す筋肉です。

パワーも兼ね備えていますが、その欠点として持久力がありません。速筋のエネルギー源は主にブドウ糖です。

酸素がなくてもエネルギーを得ることで動くことが出来るので、無酸素運動というときは速筋を使っていることになります。

速筋を動かしていると乳酸が発生します。

対して、遅筋は収縮速度は速筋の半分程度しかなく、そのため瞬発力はあまりありません。

そしてパワーも速筋ほどではないのですが、代わりに持久力のある筋肉となります。

エネルギー源は脂肪であり、そのとき脂肪を分解してエネルギーを作るのに酸素を使用するので、有酸素運動というと遅筋を使っていることになります。

遅筋を動かしていても乳酸が発生することはありません。

自転車を乗るのであれば、持久力が必要なる運動ですから遅筋がメインとなります。

LSDは、遅筋を徹底的に鍛え上げるトレーニングなのです。

ロードバイクに乗っていて長距離の走行を考えている方に向いています。

日常生活のほとんどの場面で、遅筋が使われています。

しかし、たまに遅筋では間に合わなくなる場面、たとえば重いものを持ち上げるときに速筋を使っています。

LSDは、遅筋を鍛えたいので、速筋が動き出さない範囲でのトレーニングとなります。

また人によって速筋が動き出す運動が異なるため、LSDは様々な方法があるということなのです。

感覚としては力を入れずペダルをこぐことで、日常生活の延長線上で動かすということになります。

ロードバイクのトレーニング!lsdで鍛える筋肉と効果②

遅筋を動かし続けることの効果は、毛細血管が増えることです。

なぜそのようなことが起こるのかは、圧力やら弱い刺激やら様々な説明があるようですが、ここでは独自解釈で申し上げたいと思います。

遅筋のエネルギー源は脂肪でした。

脂肪を分解してエネルギーを作るのに酸素も必要でした。

ならばたくさんの遅筋を動かしたとしたら、それだけ多くの酸素が必要になるということです。

酸素を運んでいるのは血管で、細かいところには毛細血管が必要になります。

そういうわけなので、遅筋を動かし続けると毛細血管が増えるのだと思います。

何にせよ、LSDをやれば毛細血管が増えるということです。

また、脂肪と酸素でエネルギーを作られるということなのですが、それを行っているのはミトコンドリアです。

それが発生させるエネルギーは、人間の生命活動の様々な場面で使われています。

若い人ほどミトコンドリアがたくさんあると言われています。

そして、ミトコンドリアが多いほど疲れ難いと言われています。

LSDの目的はよく「身体のペースを作る」と言われていますが、それは毛細血管を増やしたりミトコンドリアも増やしたりすると言い換えることができて、そのためスタミナを養うことができるというわけです。

持久力を必要とするロードバイクのトレーニングには最適ということですね。

ロードバイクのトレーニングをするときの注意点は?

LSDトレーニングの注意点は以下のようになります。

長い時間を一定のペースで走る。

最初から最後まで同じ心拍数で走っていることが大切です。

時間が重要であり距離は関係ありません。

ギアやケイデンスはいつも通りであまり意識しなくて良い。

途中の休憩は入れず、続けて運動しているほうが効果が高くなります。

ローラーで、ロードバイクのトレーニングする場合は、ケイデンスを中心にしてスピードメーターは参考程度にするのが良いでしょう。

有酸素運動を強化するためにも、筋力に頼らない運動を意識しましょう。

ウォームアップとクールダウンは、10分以上と念入りにやることが大切となります。

LSDでは血液が勢いよく循環しています。それなのに急に足を止めてしまうと、循環器系に相当の負担がかかることになります。

ATトレーニングについては、1本目よりも2本目のほうが楽に感じられると思います。

遅筋がスムーズに動くまでに時間がかかるのです。

それはウォームアップを念入りに行うことで軽減できます。

また、心肺能力を高めるためにはペダリングを高速回転にしたほうが効果が高くなります。

それから、インターバル中にも足を止めず回し続けてください。

クールダウンのときと同じように止めてしまうと身体によくありません。

ロードバイクでlsdの効果は?①

LSDトレーニングのやり方の一つに以下のようなものがあります。

心拍数は最大心拍数の65%から80%の範囲で行い、ロードバイクでの走行中は息が切れてはいけない。

ケイデンスは、90から105rpmの範囲。走行時間は6時間から8時間にする。

専業のプロ選手たちの多くは、オフシーズンの冬の期間の数ヶ月間にそのような時間を費やしてきました。

しかし、毎日長時間LSDトレーニングに時間を取れる人というのは、ほとんどいないのではないでしょうか。

また、従来のLSDトレーニングに異論まででてきました。

練習している運動に身体が慣れてしまうといったことがあります。

毎日100kmを時速28kmで練習していた若いライダーが、50kmのレースを時速36kmで走行したところ、入賞どころか脱落してしまった例があります。

そしてもう一つ、サイクリングや人体の科学は1950年代から大きく進歩しています。

新たな研究によると、筋肉の増量や酸素摂取量の増量やスタミナ増強は高い運動強度のインターバルトレーニングでも可能だとしています。

また最近の研究では、インターバルトレーニングを最大出力で行ったものと最大出力未満で行ったものでは、同程度の効果だったという見解が示されました。

ロードバイクでlsdの効果は?②

サイクリストたちに対して実施した、インターバルトレーニングの最適化調査の科学論文もあります。

調査は南アフリカで行われ、耐久レースに参加するようなサイクリスト20名を5つのグループに分けて、それぞれ異なった運動強度で、インタバールワークアウトを週2回、3週間にかけて実施されました。

その結果は、

最大出力の85%で行うワークアウト8×4分(リカバリーは90秒)の準最大強度インターバルトレーニング、

最大出力の175%のワークアウト12×30秒(リカバリーは5分)の超最大強度インターバルトレーニング、

その2つが同程度のパフォーマンス向上効果をもたらしたというものでした。

つまり有酸素トレーニンクと無酸素トレーニングで同じような効果だったということです。

以上のことから、LSD一辺倒のトレーニングをする必要はないと言えます。

実際にプロ選手でも、人によってトレーニング時間は様々です。

冬に週35時間も乗って素晴らしい結果を残しているライダーがいれば、冬には週15時間しか乗らなくても同じような結果を残しているライダーもいます。

そのため、自分が参戦するレースの距離、シーズン中にどのくらい活動できるのか、そういったことからロードバイクのトレーニング内容を決定してもよいでしょう。

ロードバイクのトレーニングは自分に合ったものを行いましょう

今回取り上げた内容のlsdトレーニングに関しては、持久力を鍛えるためのトレーニングには特に最適です。

しかし全ての人がこのトレーニングを行えば良いというものでもなく、量なども人によって異なります。

このlsdトレーニングは、一つのトレーニング方でしかありません。

ロードバイクを行う用途をしっかり考え、今自分に足りないことは何なのかを見極めて、自分に合ったトレーニングを見つけてみてください。

そうすれば、もう一段高い景色が見えるはずです。