オリジナルを作ろう!自転車の塗料の落とし方から塗り方まで

「自転車のカラーを変えたい!」
「久しぶりに自転車に乗ろうとしたら塗装が剥げていたので塗りなおしたい!」
という方々のために、自転車の塗料の落とし方から塗り方までご紹介します。

色々な材料を使ったり、忍耐力が必要になることもあるので、時間の余裕と準備はしっかりと持った上で、お試しください。

自転車のフレーム油分の落とし方

自転車全体に塗装されている塗料は、専門業者に依頼することなく、自分で落とすことができます。

落とし方としては、最初に強い洗剤をフレームに吹きかけます。

ワックスなどの油を落とすことが目的です。

具体的には、マジックリンかそれと同程度の洗剤でいいでしょう。

原液のまま使うので手を痛めまってしまうので、ゴム手袋は必ず使用するようにしましょう。

スポンジを使って念入りに洗うことで、色のついた泡が立つこともありますが、構わず洗いましょう。
フレームに油分を残さないことを重視して洗ってください。

その後、十分な水量で洗剤を落とします。

洗浄前にあったツヤも、強い洗剤で洗ったためにカサカサになっていると思います。

ワックスというのは、自転車や車の美観に、かなり役立っていることが分かります。

次の工程に移る前に、フレームをしっかり乾燥させます。

それから塗装の剥離を行います。

剥離の前に、フレーム全体をペーパーでこすって、表面を荒くするというのは独自の方法になります。

それが正しいのか分かりませんが、経験上、傷がついているほうが剥離しやすいと思います。

自転車の塗料の落とし方

自転車の塗装を剥がすのに使う道具は、

・脱脂剤
・ウレタンクリアー
・ボディペン
・ホワイトプラサフ
・剥離剤
・マスキングテープ
・メタルプライマー
・ハケ
・ワイヤーブラシ

と色々あります。

これらの材料は、大きなホームセンターにだいたいあるので、入手するのは簡単だと思います。

剥離剤をハケで塗っていく過程では、落とし方うんぬんよりも、必ずゴム手袋をしてください。

うっかり素手で触れてしまったら、2秒以内にふき取ってください。

とにかく肌に触れないようにすることが大切です。

放っておくと刺すような痛みが生じて大変ことになります。
本当に危険ですので、必ずゴム手袋をしてください。

換気も忘れないようにして、強力な剥離剤をハケで塗っていくと塗料がモコモコと浮き上がってきます。

それをブラシで落としていきましょう。

自転車の後ろ半分を剥離していくだけでも、100mlは使い切ってしまうので、意外と大量に使います。

また、細かいところはヤスリでも難しいです。

「強力」ではなく「PRO」と書かれた剥離剤を使用すると、臭いもより強烈なものになり、嗅いでいると痛々しい感じがします。

しかし、ハケで塗っていくと、最初から「PRO」を使っておけばよかった思うくらい塗装がとても簡単に剥がれます。

ですが、それだけ危険だということです。
再三注意しておきますが、必ずゴム手袋をつけて作業してください。

剥離剤で塗料が落ちなかった場合の落とし方

自転車の塗料を剥がすのに便利な剥離剤ですが、それで塗装全体が浮き上がってくれれば良いのですが、そうならないときもあります。

落とし方どうこうではなくて、仕方のないことです。

そういう場合は、スクレイパーで塗装を落としていきますが、忍耐の作業になります。
ひたすら塗装をそぎ落としていきます。

おおむね塗装が落ちたら、水で洗い落としましょう。

細やかなところに入っている塗料の除去には、手間がかかり、フレームに塗料が少しずつ残ることになると思いますが、きれいに塗料を取ることは肝心ですから、十分に行ってください。

フレームのつなぎ目周辺は剥離剤が固まって、そぎ落とすのも大変になることがあります。

作業開始から4時間くらい経つと、剥離剤も固まってくるころでしょう。

そういう箇所も、スクレイパーで削るようにして落としていきます。

それでもあまりに塗料が残っている場合は、再度剥離剤を使うべきでしょう。

塗料の残りが多すぎると終わりが見えない作業になっています。

自転車のフレームを下塗りする

自転車の塗料を十分に剥がして、落とし方の次は塗り方といきたいですが、まだ落とすべきものがあります。

フレームについている油分を丁寧に落としましょう。

シンナーやペイント薄め液などを使って、ウエスでふき取っていきます。

油分が残っていると、塗料がはじかれてしまいますし、実際に塗装して残念な思いをしないためにも、十分にきれいにしておきましょう。

油分は素手にもあるので、きれいにしたら、素手でフレームを触らないようにしましょう。

マスキングをすることで、素手で触らないで済みます。

マスキングテープは、薄手であり糊の少ないものが使いやすいと思います。

コーキング用のタイプでも良いでしょう。
塗料を塗りたくないような場所、フォーク・ステム・フォーククラウンの玉押し(ベアリング)などにマスキングするのも良いです。

それから、脚立などを利用して、簡単にでも塗装用のスタンドを用意すると作業しやすいです。

脚立でなくても、鉄筋を結束線でくくっただけでも良いと思います。

そしてようやく下塗りです。

カースプレーを使っていきます。

これで下塗りすると、錆び止め・上塗り塗料の食いつきを良くするといった効果が期待できます。

また、一発目は、粒やダマが出てくることがあるので、いきなり吹き付けるのではなく、何回か空吹きすると良いでしょう。

フレームの塗料の入り難そうなところから始めて、全体に広げていきます。

自転車に塗料を塗る

塗料の落とし方の次は塗り方です。

自転車フレーム全体に塗装していくには、まず下塗りです。

錆び防止効果も期待できるので、サフェーサーを塗っていきます。

下塗りを一旦乾かしたあとでも、フレームの裏側など込み入った部分にムラがあるなら、再度下塗りしたほうが良いです。

ダンボールに下塗りしてから乾かし、上塗りを試してみることで、塗色を確認することができます。

何個かの候補色があるなら、そうしたことで塗色を確認しつつ、決めてしまいましょう。
フレームの下塗りが乾いたら、いよいよ上塗りです。

フレームの裏側など、ムラができやすい場所から塗っていくと、全体をきれいに塗れると思います。

それから、上塗りは塗色を乗せただけなので、ツヤが少ないと思いますが、それでも大丈夫です。

あとでウレタンクリアーを塗ることで、ピカピカに仕上がります。

塗装の注意点としては、アルミ素材の場合は、塗料が乗り難いことがあるようです。

そこで、メタルプライマーというものを吹き付けると、塗料の乗りがよくすることができます。

それでも色の乗り方が不十分だと思うなら、重ね塗りをすることで、塗色を乗せられると思います。

自転車塗装失敗の原因と対策

自転車に塗料を塗ったのに失敗してしまったということがあります。

ペーパー目が残ったというのは、荒いペーパーを使った・下塗りの乾燥が不十分だった・厚塗りをしすぎたといったことが、原因となって現れます。

ひどい場合は、水研ぎして再度塗装をしなければなりませんが、軽い場合は、コンパウンドやポリッシングで修正しましょう。

塗装に大量の膨れ(ブリスター)が生じたというのは、耐水性の悪い塗料の使用・各工程の清掃不足・アルコール系シーラーの使用・水洗いしたときの乾燥不足・ポリパテの硬化剤が適量でなかったことが原因となります。

残った水分が蒸発しようとして、ブリスターができるというわけです。

処置としては、再度塗装するしかありません。
ひどいなら全体的に塗装し直し、軽いならブリスターを研磨して落として、そこだけ塗装し直しましょう。

そういう塗装の失敗をしないためには、塗装の落とし方や塗り方に気をつけます。

工程に適したペーパーを使ったり、塗料の粘度が低いなら薄く塗ることを重ねたりしましょう。
水分に関してだと、自然乾燥よりはドライヤーなどの強制乾燥にしたり、脱脂を丁寧にやったり、冬場や湿度の多い日は空気洗浄機を使ったり、それらに注意して作業すると良いでしょう。

まとめ 材料の扱いには注意しましょう

自分好みの色に、自分で出来ることは自転車好きにとって、たまらないことではないでしょうか。

しかし、剥離剤などは人体に悪影響を及ぼしますので、取り扱いには十分に注意しましょう。

本文でもお伝えしましたが、お試しになる方は塗りたい色を一度、段ボールなどに吹き付けてから行ないましょう。イメージと違う色だったらダメージが大きいです。