ピストバイクは、変速機がないシングルスピードの自転車です。
シンプルな作りなので、頑丈でメンテナンスも簡単で、カスタムを楽しむこともできます。
今回は、ピストバイクのハンドルのバーテープについて、巻き方などをご紹介したいと思います。
ピストバイクのバーテープを交換してみよう
ピストバイクのバーテープは巻き方さえ知っていれば、誰でも手軽に交換することができます。
ある程度コツを掴まなければなりませんが、それほど難しいところはなく、10分もあれば済むでしょう。
まずは取り替えるタイミングですが、基本的に新しくしたいと自分が感じたときで構いません。
ただし何らかの異常が見られるようなら、すぐに新品と交換してください。
具体的には「表面が擦れている」「両端が解けている」「隙間からハンドルが覗いている」などが挙げられます。
放置しておくと、動いているパーツに巻き込まれたり、性能を十分に発揮することができません。
見栄えも悪くなるので、頻繁に乗りたいという気持ちが失われてしまいます。
バーテープには、いろんな種類が存在します。
おすすめはコルクで作られた無地のものです。
色は黒が適しています。
伸縮自在で使いやすく、柄や模様が付いていないため、巻く際に手元が狂ってもデザイン性に支障を来さないという利点があるのです。
黒なら汚れも分かりにくくなります。
最初はこれを使い、スエードやリザードスキンズに変えていくと良いでしょう。
バーテープを留めるテープは、コンビニなどでも売られているので、入手に困難することはないかと思われます。
バーテープの巻き方①
ピストバイクにバーテープを巻き付ける際、巻き方そのものには難しいところはないものの、作業を実際に行うと多少のコツがいることが分かります。
巻きやすい方法はいくつかありますが、今回はその中のひとつをお伝えしたいと思います。
まず巻く方向ですが、下ハンドルは内側に、上ハンドルは手前に向かって巻いていきます。
こうすれば、ハンドルを握ったときに、バーテープがさらに締め付けられるのです。
向きを間違えると緩んでしまい、バランスを崩して転んでしまう可能性があります。
いよいよ巻いていきますが、その前にバーテープの端を、中指1本分くらいの長さだけ切っておきましょう。
そして、保護用に貼られているテープを剥がします。
開始地点はハンドルバーの下側からです。
バーテープの半分くらいをハンドルに押し付けるようにくっつけて、そのまま、くるりと1周させます。
隙間ができるとエンドキャップをはめ込みにくくなるため、ハンドルが完全に見えなくなるまで覆い隠します。
あとはバーテープの3分の1ほどを重ねるように、ひたすら巻いていってください。
バーテープの巻き方②
ピストバイクへのバーテープの巻き方ですが、外側と内側の直径が違っている箇所に対しては、外側を基準として間隔が同じになるように巻いてください。
逆にすると、ハンドルが隠れなくなることがあります。
なお、このままでは途中でブレーキレバーが障害物となり、上手く作業が進められません。
そこで、あらかじめ切っていた中指1本くらいの長さのバーテープを、ブレーキレバーとハンドルを繋ぎ止めている部分に沿わせ、上からバーテープを2周させます。
そうしたら、ハンドルの内側から上側に巻きながら、外側へと向かって巻いていきましょう。
3回ほど巻いたらブレーキレバーのカバーを取り付けて、全体像を把握してください。
もしもバーテープの切れ端がなければ、ハンドルが一部分とはいえ剥き出しになってしまうので、性能だけではなく見栄えの良さを維持するためにも、作業の前には必ず端を切っておくようにしましょう。
あとは細かい部分を手直ししていきながら、握り拳ひとつぶんの幅が出来上がるまで、ひたすら巻き付けていくだけです。
巻き方がわかったらおしゃれなバーテープに交換してみよう
バーテープとはピストバイクなどのハンドルに使うもので、滑り止めや揺れの軽減を目的としています。
巻き方にややコツはありますが、疲労も溜まりにくくなるので、ぜひ装着してみましょう。
販売しているメーカーやブランドは様々ですが、その中でも「フィジーク」が特におすすめと言えるでしょう。
薄くてサラサラとした感触のスエードタイプをはじめ、『ゴムのように吸い付くことで手にしっかりと馴染むもの』、『エナメルを思わせる品質でデザイン性に優れているもの』、『カラーバリエーションに力を入れているもの』など、種類は様々なので、使い道と自分の好みに合うタイプを探してください。
バーテープを巻いた後は、剥がれないように「ビニールテープ」と「仕上げテープ」を貼り付けるのですが、このテープが指にくっ付いたり、曲がってくっ付いてしまうことも珍しくありません。
そんなときは、専用のストッパーを使いましょう。
シリコンで作られた輪を取り付けるだけで、バーテープの位置が狂うことなく固定させられます。
非常に便利なので、セットで購入すると良いでしょう。
ピストはバーテープがグリップか
ドロップハンドルの滑り止めといえば、コルクやスポンジで作られたバーテープが一般的ですが、ピストバイクの場合は「ニギリ」と呼ばれる滑り止めを使います。
見た目はマウンテンバイクのグリップにも似ており、触ると多少のざらつきを感じることでしょう。
グリップエンドから差し込んで取り付けます。
このニギリを組み込んでいる乗り手は少なく、プロ選手ならともかく日常生活で町中をメインにしている人では、ほとんど使っていないかと思われます。
バーテープなども必須ではないため、巻き方を知っていても、あえて巻き付けないという人もいるようです。
アマチュアでは、短距離レースの参加者はニギリを、それ以外ではバーテープを使う傾向があります。
ニギリの使用者が少ないのは、使ったときの感覚だけが理由ではありません。
全体から漂う安っぽさと、色の種類が選べるほどではないという点も立派なデメリットとなっています。
ニギリは値段が安いものの、それがデザインにもはっきりと出てしまい、フレームとしっくり来ない場合が多く、こだわりたくてもこだわれないのです。
もし選ぶなら、無色か黒をおすすめします。
おすすめのピストバイク
バーテープの巻き方を把握したら、それを巻き付けるピストバイクにもこだわってみましょう。
もちろん愛車が一番ですが、そろそろ買い替えを考えているのなら、バーテープと一緒に新しいピストバイクを見てみるのも悪くありません。
今回は、おすすめのピストバイクをいくつかご紹介します。
【Cinelli(チネリ):MASH HISTOGRAM(マッシュ ヒストグラム)】
ピストバイクの歴史上に名を馳せた乗り手が、有名メーカーのひとつであるチネリと組んで開発した製品です。
インパクト重視の見た目ですが性能面も申し分なく、体格や身体能力、普段の使い道などに合ったフレームを選べます。
【Leader Bikes(リーダーバイク):725TR】
ピストバイクと言えば、このブランドの名前を挙げる人も多いかと思われます。
アメリカはカリフォルニアに籍を置き、空気抵抗に長けた太いフレームが特徴です。
【Fuji(フジ):Feather(フェザー)】
クロモリを素材としたデザインが大勢の人々から支持を集めており、突出したものはありませんが、ピストバイクの基本とも言える性能を秘めています。
そのため、購入する際、どれを買えば良いのか迷ったら、これにするべきと言われています。
バーテープで個性を演出しよう
バーテープは「巻く」という、自由度の高い取り付けができるパーツです。
ドロップハンドル、ブルホーンだけでなく、ライザーバーなどにも取り付け可能です。
一度巻き方を覚えてしまえば、簡単にカスタムが楽しめますね。
カラーや巻き方で、個性を出していきましょう。