ロードバイクのスポークを調整しよう!

ロードバイクでダンシングや急加速する時に、後ろになにか擦れている感じがしたことがありませんか?
また、コーナーリングでバイクが不安定になったことがありませんか?

そういうときは、ホイールが歪んでいるのを疑いましょう。
スポークの調整から、その未来についても、お話ししましょう。

ロードバイクのスポーク調整:スポークの役割

ロードバイクに限らず、ほとんどの自転車やバイクのホイールは、リム・スポーク・ニップルの組み合わせで出来ています。
タイムトライアルなどで使うようなディスクホイールは例外ですが、あれは板のようなスポークになっていて、リムと一体化していると考えるといいでしょう。

スポークの役割というのは、リムの形状を保ち、衝撃をやわらげたり吸収したりするということです。

一方で、スポークは機材の中でも、かなり大きな空気抵抗を生みます。
そのため、ZIPPのような、空力を専門的に考えているホイールメーカーは、スポークやニップル周辺の空力特性をかなり真剣に考えています。
スポークの本数を減らせば、確かに空力は良くなるでしょう。

また、スポークを均等にではなく、集中して配置するようなスポークパターンがあります。
例えば、コリマやシマノのWH-7700、ロルフのプリマのようなスポークパターンです。
これらは、空力を考えているのでしょうが、メンテナンス性と剛性という意味では、かなり不安が残ります。

なぜなら、均等に左右に調整できないからです。
そして、スポークの衝撃吸収の役割は、スポークパターンよりも、スポークの材質と本数によって左右されます。

カンパニョーロのゾンダは、よくロングライドに用いられるホイールですが、ゾンダのスポークはステンレスで出来ています。

同じカンパニョーロのシャマルなどは、アルミスポークで作られていて、反応性が良いのですが、ロングライドではきつくなると言われています。

ロードバイクのスポーク調整:振れ取り

日本で最大の自転車チェーン店といえば、サイクルベースあさひでしょう。
サイクルベースあさひのメンテナンスメニューの中には、簡易振れ取りと、本格的な振れ取りという2つのメニューがあります。

簡易振れ取りは、タイヤを付けたまま振れ取りをすることです。
しかし、タイヤを付けたままでは、厳密な振れ取りをすることは出来ません。
本格的な振れ取りは、タイヤとチューブを外して、振れ取りを行います。

タイヤとチューブを外さないと、ニップルにアクセスできないホイールもあります。
ロードバイクの完組ホイールに、そういうものが多いと思います。

簡易的な振れ取りは、ロードバイクにホイールを装着したままでも、できないことはありません。

なるべく新品のブレーキシューを、まっすぐキャリパーブレーキにセットし、ブレーキシューとの隙間が均等になるようにスポークを調整しましょう。

ロードバイクのスポーク調整:スポークパターン

スポークパターンは、ロードバイクホイールの性格付けをします。
また、カンパニョーロのG3スポークパターンのように、ブランドの代名詞としての性格を帯びることもあります。

しかし、もっとも重要なのはスポーク調整には、自分の使っているスポークパターンを把握することです。

手組をしたことがある方は、お分かりになると思います。
例えば、フロントはほとんどラジアル組で問題ないとしても、リアホイールは2クロスにするか、2:1組にするか、結索を行うかなど、迷うことが多いです。

調整の時にも、スポークパターンを把握していないと、どこを回せば右により、どこを回せば左によるのかなど、混乱してしまうでしょう。

また、スポークパターンを把握していないと、スポークテンションの適正な値も出せませんから、ますます自分で調整はできません。

スポークテンションも、フリー側と反フリー側では異なります。
ですが、スポークパターンによっては、完組ホイールだと左右のテンションが、あまり変わらないように作られているものもあります。

横剛性にはこだわりのあるマビックのホイールなどは、左右のテンション差が少ないホイールが多いです。

完組ホイールにもそれぞれ特性があり、手組ホイールでもスポークパターンで調整の仕方が変わってきます。
調整は、自分でやるよりも買ったお店にお任せするほうが、早いし失敗もせず、逆にお金もかからない気がします。

自分でやろうとすると、知識を得て、そこからテンション計測器や振れ取り台、専用のニップル回しなどを用意しなければなりませんから。

ロードバイクのスポーク調整:スポークの欠損

走っている途中で、ホイールに何があるかわかりません。
飛び石で傷が付くぐらいなら、走りに問題はないです。

縁石にすってしまって、リムやスポークを傷つけたり、壊してしまったりしたときは要注意です。
ブレーキが効かなくなったり、最悪の場合、走れなくなってしまいます。

基本的には、スポークを1本でも失ってしまったホイールは、ハブ以外は再利用しないほうが賢明です。

何故なら、スポークというのは、スポークパターン全体で剛性やリムの形状を支えています。
しかし1本でも欠落すると、その調整したバランスはあっという間に崩れます。

乗り続けると、すぐにリムが歪んできます。
特に軽量リムなどは、スポークが飛んだことに気が付かずに乗ると、あっという間にゆがみます。

そうなると、リムもスポークも再利用してはいけません。
どこかしらに金属疲労なり、カーボンスポークなら炭素繊維の割れがあると思われるからです。

ロードバイクの部品というのは、残念ながら一度壊れたら使い捨てというものは多いです。
完組ホイールなどは、その典型でしょう。

手組ホイールなら補修できなくはないですが、あまり激しい使い方は躊躇してしまいます。
ロードバイクというのは、実はエコでもなんでもないのかもしれません。

ロードバイクのスポーク調整:スポークの未来

ロードバイクは、どんどんインテグレーション化が進んできています。
例えば、2016年のユーロバイクで展示されたArgon18のコンセプトバイクなどは、スピードメーターも飛行機のピトー管のようなもので測ります。

ハンドル・ステム・サドル・シートポストも一体化し、ホイールも完全に振れ取りできないようなものが装着されていました。

スポークも同じで、これからリムやハブとの一体化が進んでいくでしょう。

すでにLightweightのような、振れ取り調整を諦めたホイールも存在しますが、高級ホイールは、どんどんそのような流れに乗っかっていくでしょう。

将来的には、スポークという言葉も、スポーク調整という言葉も消えてなくなってしまうかもしれません。
手組ホイールの市場が縮小し、完組ホイールが幅を利かせるようになったのも、同じ現象だと言えるでしょう。

まとめ:スポーク調整は難しい

スポーク調整は、お店の人でも出来ない人はかなりいます。
いまどき、完組ホイールが当たり前で、ニップル回しも専用品を使わなければいけない時代です。

ホイールを自分で組む時代は、ほとんど終わりを告げました。
そういう意味では、私たち末端のユーザーは置いてけぼりを食らっているのでしょうか。