自転車のコンポはクラリスでも走りには関係ないかも!?

自転車のコンポと言ったらシマノ。

グレードって色々あるけど、よくわからない、という声をよく耳にします。

コンポが違うと何が変わるの?そう思う方も多いかと思います。

そのような疑問をお持ちの方のために、上位クラスとクラリスなどのエントリークラスの違いを調べてみました。

シマノのコンポ比較!コンポはクラリスからでもよい

日本が誇る世界的な自転車部品メーカー・シマノ。
特にロードバイク用のコンポーネントに関しては、シマノの右に出るものはいないと言っても、過言ではありません。

そのコンポーネントにもグレードがありますので、特徴を簡単にまとめてみましょう。

★Dura-Ace(デュラエース)
ツール・ド・フランスにも採用された最高級のコンポーネントです。
軽さ・剛性・耐久性の全てにおいて最上級です。

それゆえに、コンポひと揃えするだけで、軽く20万円は下らない高額品です。

★ULTEGRA(アルテグラ)
デュラエースの1つ下のグレードですが、普通の人では正直、デュラエースとの違いが分かりにくいです。

使われている素材の違いから、耐久性と軽さにおいて若干劣るとはいえ、プロレーサー以外の趣味の世界では、アルテグラでも問題ないです。

★105(イチマルゴ)
シマノ・コンポーネントの中で、性能と価格のバランスが最も良いのが105です。

市民レースに初めて参加するときには、105からスタートすれば間違いないです。

★TIAGRA(ティアグラ)
上位モデルとは少し差があるものの、ツーリングなら全く問題ないレベルです。
クロスバイクなら、かなりの高性能になります。

★SORA(ソラ)
ロードバイク初心者向けの完成車に、よく搭載されているモデルですが、それでもさすがシマノ製です。
良く出来ています。

★CLARIS(クラリス)
ロードバイクに搭載されることは、あまりありません。

自転車コンポのグレードの違い

グレード順にコンポをご紹介しましたが、具体的には何が違うのか説明していきます。

まずは軽さです。
これは車体の物理的な重量と、走りの感覚の軽さの両方です。

まず重量は、最高級のデュラエースと最下位のクラリスでは、1kg以上デュラエースの方が軽いです。

プロの自転車レーサーともなると、数g単位で重さの調整をするので、1kgは相当な差です。

感覚的な軽さは、様々な要素が加わっていきます。
ペダルを踏みこんだときの反応が良く、レスポンスが良い感覚。
しゃかりきになって漕がなくても、勝手に回っていくような感覚。
変速するときのロスがなく、スムーズに変速できて、すぐに加速していく感覚。
自分が出したいスピードに、すぐたどり着ける感覚。

このような感覚が相まって、走りの軽さに繋がるものと考えてください。

こういった感覚はグレードの差が大きいほど、如実に感じることができます。

あとは耐久性です。
当然ながら、上位グレードになればなるほど、故障やへたりが少なくなります。

デュラエースとアルテグラにしても、部品の寿命で1~2年違ってきます。

自転車のコンポはアルテグラとクラリスで比べてみる

実際にデュラエースやアルテグラなどの上位モデルと、エントリーモデルのクラリスを比較すると、その違いがはっきりと分かります。

ディレイラーの回転の滑らかさ、レスポンスの良さ、また強く踏み込んだときにくる反発力は、強い剛性のあるモデルでないと出せない乗り味です。

これくらい差があるので、市民レースに参加するレベルまできたら、105以上のコンポは搭載したいところです。

また、クロスバイクは完成車でも、そこまで高価な自転車ではないので、グレード上位のコンポが搭載されていることはあまりありません。

中には、マウンテンバイク用のものが搭載されている場合もあります。
ただ、これはクロスバイクの街乗り中心というコンセプトがそうさせているだけで、ロードバイクのようなシビアな設定が必要ないからです。

クロスバイクで街乗りする場合は、路地や軽めのアップダウンなど、状況に応じて細かなギアチェンジをした方が良いです。

なので、フロントギアが3枚あるフロントトリプルのタイプを選ぶのが良いでしょう。

自転車のコンポを上位に変えると何が変わる?

ロードバイクに乗っていると、コンポを換えたくなるときがあります。
しかし、そこで問題なのは、コンポを換えたときに、その違いを体感できるかどうかです。

先ほども書きましたが、上位グレードのデュラエースとアルテグラは耐久性の違いはあれど、その性能に大きな違いは感じられません。

もちろん、クラリスからデュラエースにすれば変速数が違ったり、電動になっていたりと変化を体感することができます。

コンポを換えるときは、まず自分がどうしたいのかを明確にした上で行わなければ、ただのお金の無駄になるわけです。

例えば、年間2万㎞は自転車で走る、ヒルクライムに行くんだ!というような人は、より耐久性の高い上位モデルがおすすめです。

また、長距離を頻繁に乗るという人も、乗り心地と何をやるにもスムーズにいくという点で考えれば、上位グレードをおすすめします。

上位グレードのコンポはメンテが楽

ロードバイクに限らず、自転車は状況に応じて多くのギアがあるほうが、有利になります。
坂を登るときなどは、バランスの良いギアでないと、相当なストレスになります。

シマノ・コンポの中で、105からがリア11速の22段変速になります。
クラリスなどはリア8速の16段なので、この部分は大きな差があります。

また、自転車の重さにコンポの重量が大きく関わってきます。

上位グレードにいくに従って軽くなっていくので、軽さを求めるヒルクライムなどの大会に出る場合は、コンポ換えを検討すると良いでしょう。

また、グレードが高くなるとメンテナンスもしやすくなり、小さなパーツまで別売りしているので、少しのトラブルなら十分に対応できます。

シマノのコンポには、各パーツにコンポの名前が刻印されています。
ですから、他の自転車乗りから、どのコンポを使っているのかが、一目瞭然で分かってしまいます。

こういう所をこだわるために、上位グレードで満足度を高めようと換える人もいます。

クラリスでもデュラエースでも一般人には関係ない?

ここまで、グレードの違いからコンポーネント性能の違いがあるのかをみてきました。
しかし、これは、あくまでも自転車乗りの基本が、全てできていることが前提の話です。

下位のクラリスからいきなり最上位のデュラエースにでもしない限りは、乗車姿勢や走行技術の方が走りに与える影響が大きいのです。

例えば、中間のグレードであるティアグラのコンポを搭載しているロードバイクの所有者が、ロードレースに参加したとします。

大会ともなれば、当然ティアグラよりも上のグレードの105やアルテグラを搭載しているライダーが、たくさん参加しています。

では、ティアグラコンポのライダーが上位グレードのライダーに勝てないのかといえば、全くそんなことはありません。

ですから、上位グレードのコンポにすることに意味が無いとまでは言いませんが、コンポを換えたからレースの順位が簡単に上がるわけではないのです。
まずは走りそのもの、漕ぎ方・体の使い方などを研究していきましょう。

コンポを変えるよりも走行技術を磨こう

上位グレードに憧れはあるけれど、実際には手が出ないという人はご安心ください。

自転車のコンポは、上位クラスであればあるほど良い!
と思いがちですが、実際は一般のサイクリストであれば、あまり違いは感じないようです。

コンポの性能ではなく、まずは自身の走行技術や体力を向上させることのほうが大切です。