最近は、自転車関係の漫画流行の影響もあり、高校に入ってロードバイクを始めた方は少なくないのではないでしょうか?
スポーツをやっている誰もが憧れる舞台、インターハイ。
自転車競技も、ロードレースとトラック競技があります。
そこで今回は、ロードレースにスポットを当て、ロードバイク初心者におすすめのロードレースのインターハイ出場に、一歩でも近づく練習方法をご紹介していきます!
そもそもインターハイって何?
インターハイというのは、スポーツをしている高校生が大きな目標として目指す、一大イベントです。
正式名称は全国高等学校総合体育大会といって、高校総体と呼ばれたりもします。
全国高等学校体育連盟の主催で毎年8月に開かれており、以前は各都道府県の持ち回りで行われていました。
ただ近年は、主会場は設けるものの、その近隣の都道府県まで会場を広げた地方単位で行われているようです。
開催される競技は30を越えていますが、開催時期が甲子園大会と重なっていることから、野球競技はありません。
自転車競技は全国に自転車部のある高校が極端に少ないにも関わらず、インターハイの競技に選出されている稀有な存在です。
自転車競技は計4日間行われ、トラック競技とロードレースの総合ポイントで優勝校が決まります。
もちろん、各種目には個人優勝もあります。
成人の大会に引けを取らないような、厳しいレギュレーションが採用されていたりしますので、高校生No.1を決めるのに相応しい大会であることは確かです。
インターハイの自転車競技のロードレースって?
「自転車競技の華」とも称されるロードレースは、特にヨーロッパでの人気が高い自転車競技です。
日本ではTV放送もされている、ツール・ド・フランスでお馴染みのことと思います。
そもそもロードレースとは、主に舗装された道路を自転車で走り、ゴールの順番や所要時間を争う競技です。
走る距離は短いものでは100㎞前後、長いものになると300㎞以上に渡るものもあります。
インターハイにおいても、ロードレースは最終日を飾る大一番で、距離はおおむね100㎞前後で争われています。
実際に、広島県の中央森林公園で行われた2016年のインターハイは、周回コース12.3㎞×8周+直線1.6㎞の計100㎞で行われました。
気温32度という過酷な状況の中、名古屋高校の林祐作選手が独走で優勝しました。
シード選手でもなく、強化指定もされていない1年生の優勝は関係者を大いに驚かせたと言います。
なお、トラック競技との合計で争われる団体戦は、別府商業・別府翔青高校が優勝しました。
インターハイの自転車競技のトラック競技って?
それではここでは、ロードレース以外のトラック競技のインターハイ種目をご紹介します。
★タイムトライアル
男子は1㎞、女子は500mで行われ、走破タイムだけで争う。
★スプリント
2~4名の対戦形式で行い、先着した順で勝者が決まります。
★ポイントレース
最大24人が参加して、チェックポイントごとの通過順位によってポイントが振り分けられ、一番高い点数を獲得した選手が勝利となります。
★4㎞速度競走
1対1の個人競技で、2名の選手がホーム側とバック側の相対する場所からスタートして、対戦相手を追い抜くことを目的としたレースです。
追い抜けなかった場合は、所定距離の走破タイムで優劣を決めます。
★インディヴィデュアル・パーシュート
2名の選手がホーム側、バック側より同時にスタートし、男子では3km、女子は2kmで、反対側からスタートした相手を追い抜くか、早く距離を走りきった選手が勝者となります。
★ケイリン
競輪と同じルールです。
インターハイでは1,500m前後で行われます。
★スクラッチ
最大24人参加で、トラック競技版のロードレースと言われています。
※スプリントとパシュートには団体戦もあります。
初心者がロードレースのインターハイ出場に一歩でも近づく練習法①
さて、自転車競技でインターハイを目指している高校生は、普段どんなトレーニングを積んでいるのでしょうか。
将来的に、どの競技に向かうにしても、まずはロードレースに向けた練習から始めていきます。
ロードレースに必要な基礎能力である、脚力の向上がインターハイへの第一歩になります。
まずは30㎞を走破できることを目指して、トレーニングを積んでいきます。
別の運動経験者や通学で自転車を使っている人なら30㎞は、意外と早めにこなせる距離ですが、その他の人には最初は10㎞でもキツイことがあります。
それでも、とにかく30㎞走破を目指して、日々ひたすら走り続けることを徹底します。
この積み重ねによって、徐々に脚力が付き、心肺機能が強くなっていきます。
単純なようですが、誰でも最初は初心者なので、とにかく基本の反復が必要ということです。
難しい事を考えず、まずは基礎体力作りに励みましょう。
初心者がロードレースのインターハイ出場に一歩でも近づく練習法②
インターハイに向けて、ロードで30㎞を走破できるようになったら、専門的な知識も入れながらの練習になってきます。
まずは、ケイデンスを維持するための練習方法です。
ケイデンスとは、1分間にクランクを何回転させたかを数値化することです。
このケイデンスを一定にした方が、身体的負担が少なく済み、効率よく走行できるのです。
具体的には、上り坂やレース終盤で勝負を掛けるときなど、ペダルを踏み込む必要がある局面で、この練習の効果が表れます。
自転車で走るときにサイクルコンピューターを付けて、ケイデンスを計りながら練習しましょう。
屋内なら、エアロバイクで行うことができます。
次はLSDというトレーニング方法です。
これは、Long(長時間)、Slow(ゆっくり)、Distannce(長距離)という意味で、ロードレースに求められる、持久力や心肺機能の向上に効果があります。
距離を決めてしまうと、達成させるためにスピードが速くなるので、なるべく時間を決めて行うようにしてください。
インターハイに出場するためのトレーニング法
インターハイ出場レベルまで実力を高めようとすれば、さすがに基本練習だけでは限界があります。
そんな訳で、ここからはより高いレベルを目指すためのトレーニングをご紹介します。
★リピートヒルクライム
本来であれば、ヒルクライムの大会に出るためのトレーニングですが、繰り返し坂を上ることでロードレースに必要な筋力や、心肺機能の向上にもつながります。
1.5㎞程度の坂道で、10セット程度行うのが良いでしょう。
回数を重ねると、だんだん上るのがつらくなってくるので、精神面を鍛えることもできます。
★ステディステートトレーニング
LSDをハイペースで行うトレーニングです。
自分が限界点と思える力の90%くらいでペダルを漕ぎます。
これを3時間程度継続できるようになれば、あなたもロードレーサーに近づいてきた証拠です。
★ファストペダル
ケイデンスを徐々に上げていくトレーニングです。
高速巡航の際のケイデンス維持を目的に行います。
上記のステディステートはケイデンスを85~95rpm程度で行いますが、こちらは最終的に108~120rpmになるようにします。
サドルからお尻を浮かせないようにして、あくまでも、脚だけでペダルを漕ぐ感覚を掴んでください。
地道な練習をし、ロードレースのインターハイ出場を目指そう!
今回は、自転車競技のロードレースにスポットを当て、詳しくご紹介しましたが、役に立つ情報はありましたか?
ロードバイクを始めたばかりで、インターハイ出場なんて…と思うかもしれませんが、目標を持つことは、モチベーションの向上にもとても役立ちます。
目標を明確にし、地道に練習をし、インターハイ出場に一歩でも近づきましょう!