ジャイアントのエスケープが欲しい!サイズは?

こんにちは、じてんしゃライターふくだです。
先日、自転車をこれから始めようと言う人からご質問頂きました。
「ジャイアントのエスケープっていうクロスバイクを買おうと思うんだけれど、サイズって何?」
スポーツバイクってサイズがあるんですよ。今回はそんなおはなしです。

ジャイアントのエスケープのサイズ①

スポーツバイクの値段が上がる要因の一つが、実はフレームにサイズがあるということです。(もちろん、素材自体の値段が高く、作業工程も多く精度が必要といった要因もありますが)サイズがあると一つの車種を作るにしても、サイズごとの金型が必要になってしまいます。当然、在庫の管理、生産計画なども大変になります。
単純にSMLの3つのサイズを用意するだけでも3倍大変というわけです。
実際には3つだけというわけにはいきません。エスケープも4つのサイズ展開があります

しかし、そこまで大変にもかかわらず、ほぼ全てのスポーツバイクにサイズがあります。(折りたたみの小径車などは一部サイズが存在しないものもありますが)
それほどスポーツバイクにとってサイズとは重要なものなんです。

特にロードバイクについては、1センチの違いが非常に大きな違いになります。身長や足の長さだけでなく、筋肉の柔軟性、乗り方など、様々な要素によって微妙な調整が必要になります。乗りながらちょっとずつ調整していかないといけません。

では、クロスバイクの場合どうなのかと言いますと。
ロードバイクほどの厳密な調整はしなくても大丈夫ですが、サイズについては適正サイズ内で選ばないと困ったことになります。
腰が痛くなったり、オシリが痛くなったり、首が痛くなったりと。あれこれ問題が出ます。

ジャイアントのエスケープのサイズ②

さて、では具体的にジャイアントのエスケープのサイズを見ていきましょう。
自転車はサイズごとにフレームの長さの違いを細かく記したジオメトリーというのをどこのメーカーも公開しています。

では、ジャイアントのホームページから欲しい車種のページを開きましょう。今回は2016年エスケープ・エアーを見てみましょう。エスケープ・エアーのページが出ましたら、ジオメトリというところを開きますと、わさっと数字の書かれた表が出てきますね。
2016年モデルではXXS・XS・S・Mの4種類のサイズが用意されていますね。
何か色々数字がありますが、初心者の人に分かる数字は恐らく「適応身長」だけでしょう。

さて、ここで問題が発生します。
「僕、身長が173センチなんだけど、XSとSとどっちが良いの?どっちも範囲に入ってるんだけど」
という問題です。
この場合、手足が長くないという人は小さい方のサイズを選びましょう。自転車のサイズでは身長よりも、足の長さ、手の長さが重要になります。
「手足の長さなんか分からないよ」
という人は、小さいサイズを選んでおく方が間違いないです。
「手足が長いってよく言われる」
という人(そんな人あまり聞いたことないですが)は大きいサイズでも良いです。

ジャイアントのエスケープのサイズ③

ちょっと雑な言い方になりますが、
「迷った時は小さいサイズ」
というのが鉄則です。大きいサイズは無理しても乗れません。ハンドルが遠くて握れません。股間がフレームにゴッツンコして非常に痛いです。
でも、あまりに小さすぎると、ハンドルが低くて腰が痛くなってしまうこともあります。少々小さいくらいなら、乗っている内にいくらでも慣れますし、いくらか調整も可能です。

出来れば自分の体に合ったベストサイズが一番良いです。当然ですが、どのサイズを買っても同じ金額ですから、ベストフィットのものが一番良いに決まっています。
そのためには実際の車体にまたがり、専門の知識を持ったショップ店員さんに相談するのが一番です。メーカーによっては、インターネットなどの通信販売で購入できる場合もありますが、特に一台目のスポーツバイクに関しては、サイズについての相談が可能なきちんとした実売店で直接購入することをオススメします。

「でも、家の近くにそういう自転車屋さんがないんです」
そういう人もいるでしょう。自転車屋さん自体はあるけれど、ママチャリしか売っていなかったり、スポーツ用品量販店だったり、ガチガチのロードバイクばっかり売っている専門過ぎる専門店だったり。
ロードバイクの場合、勇気を出して専門のプロショップに入って欲しいです。ただ、クロスバイクだとなかなか入りづらいという人もいるでしょう。(もちろん、クロスバイクだって、専門のショップで注文したって大丈夫です。可能であれば勇気を出してそういうところで買った方が後々のメンテナンスで助かります)

どちらにせよ、ある程度は自分のサイズの目安というのが分かっている方が嬉しいです。

自転車のサイズの目安①

実際には明確なサイズの取り方というのは何とも言えません。同じ人が乗るにしてもメーカー、車種によって違います。サイズの理論は非常に複雑で、プロでも意見が分かれることさえあります。
ただ、だいたいの目安として紹介いたしましょう。

まず、スタンドオーバーハイトという数字が目安として考えるには楽です。地面からトップチューブの高さですね。
とりあえず、この長さが股下より長いと股間を打ちます。痛いです。そういうサイズは間違いなく乗れません。もちろん、股下とギリギリ同じ数字でもガツンと打ちます。少なくとも5センチ程度は余裕がないとツライです。

ただ、このスタンドオーバーハイト、メーカーによっては表示しません。それこそ、ジャイアントは書いていませんね。書いていないメーカーの場合、実際にまたがるのが一番間違いないです。(一応、計算すれば出せますが結構面倒です。数学が得意な人はシートチューブ、シートアングル、BBドロップ、タイヤの半径辺りから計算しても良いでしょう

スタンドオーバーハイトだけでのサイズ選びは危険です。でも、とりあえずひとつ目の目安としては分かりやすい数字でしょう。何せ股下だけ測れば良いですからね。

自宅でも出来る簡単な股下の測り方は、まず本などを股にはさみます。ぐいっと股に食い込ませて下さい。本の一番上、股の付け根であろう場所からメジャーなどで床までの長さを測れば、それが股下の長さというわけです。
出来れば気を付けの姿勢じゃなく、足を軽く肩幅に開いてつま先を真っ直ぐ前に向けて計測するというのが一番良いですが、厳密な数字は自宅で測るのは難しいので、さほど気にしなくても良いでしょう。

自転車のサイズの目安②

また、トップチューブ長という数字を目安として使うことも多いですね。
サドルからハンドルまでの長さに関係します。この数字が大きすぎるとハンドルが遠くて届かなくなります。
基本的にはこの数字が正しければ、他の数字もそれなりに適正範囲内に入るという考え方もあります。(ただし、例外もあるので何とも言えませんが。時々ですが、腕だけ長くて足がやたら短い人とかもいますので。そういう人はトップチューブ長、ハンドルまでの距離だけで合わせると、足が届かないということがあります)

トップチューブ長は、サドルとハンドルの距離の目安になる数字ですので、腕の長さと上半身の長さで計算する場合が多いです。ただ、腕の付け根の位置、上半身は首のどの辺までかなどが難しいです。計測方法によって大きく数字がズレてしまうので、自宅で測るのは難しいと思います。
一応、関節、骨を基準にして測るという方法が多いですね。

クロスバイクの場合は数字で合わせるより、実際に跨ってハンドルを握った感覚で決める方が上手く行く場合が多いです。前傾がキツイ方が好きという人もいれば、ママチャリっぽい楽な感じで乗りたいという人もいますからね。
ロードバイクの場合は専門のショップで体格を測ってもらい、きちんとした数字を出した方が無難です。
僕の場合、自分のロードバイクはトップチューブ長530~540mmくらいの間で探します。クロスバイクだとプラス3~4cmくらいでしょうか。あとの細々した数字は実際に近いサイズがあればそれをまたがって、なければこれまでの経験とカンで決めます。

自転車のサイズの目安③

ロードバイクの場合、さらにプラスしてヘッドチューブ長だとか何だとかの数字が現れます。この辺はもう体格だけでどうこう言うには難しい数字になってしまいます。ハンドル落差をこだわる場合は、ここらへんの数字も大事になります。
ただ、一台目の車体の場合、まだ好みのフォームなども決まっていないでしょうから、あまり深く気にしなくても良いかもしれません。

とにかく一台目の場合は、
・足の長さとしてきちんとまたがれるということ。
・ハンドルが遠すぎない、近すぎないということ。
この二つが満たされていれば問題ないでしょう。

二台目以降の車体選びの際は、現在乗っている車体のジオメトリーを持って自転車屋さんで相談すると早いです。
「少しハンドルを今より高くできたら楽な気がするんですけど、どうでしょうか?」
など、要望があれば遠慮せず言ってみましょう。アドバイスをくれると思います。

時々ですが「競輪選手のようなフォームをしなさい」という、昔気質のお店もありますが、競輪選手を目指している人以外は気にしなくても大丈夫です。こちらの要望を全く聞いてくれなくて、店主さんが一方的に全て押し付けるという場合は、一度、別のお店も覗いてみるのも良いかもしれません。
決して悪い店じゃないにせよ、合う合わないは大事です。

まとめ「サイズは難しいのでお店で相談」

ジャイアントのエスケープのサイズから始まって、ちょっぴりロードバイクのジオメトリなんかの話までしました。
最初のうちは細かいジオメトリの数字までは深く気にしなくて良いと思います。
ただ、「クロスバイクにもロードバイクにもサイズがあって、サイズがあってないと困る」ということだけ覚えていれば大丈夫です。
詳しいことは自転車屋さんに相談すれば大丈夫です。
自転車屋さんは、そういうサイズの相談やアドバイスも含めた料金として自転車を販売しているので、分からないことは相談しましょう。逆を言えば、全く買う気が無いのに相談しても冷たくされることもあります。買おうと思っているとうことを伝えて相談すると、スムーズに行く可能性が高いでしょう。