ロードバイクのクランク交換は「寿命だから」というより、剛性を上げるために上位モデルへのグレードアップ、ノーマル・コンパクトクランク、トリプルへ変更したいなどの理由でする人が多いようです。
つまりは、ものすごい必要に迫られるというよりは、更なる向上を目指してとなるわけですが、そもそもこの交換、オススメですか?というお話です。
そもそもクランクって何に影響する
クランク長ってどうやって選ぶの?
というところで、一般に「身長の10分の1」といわれています。
例えば、日本人男性の平均的な身長172cmだとしたら、170mm~172.5mmです。
クランク長は、2.5mm刻みで用意されているので、市販車ですと、170mmになっているかと思います。
初心者の場合は、この割り出し方から、さらに2.5mm~5mmほど短いもののほうが、一般的には回転させやすく快適だと考えられています。
ただ、これも考え方ひとつで変わります。
テコの原理を考えれば、長いクランクの方が小さい脚の力で済みます。
しかし、長いクランクは短いクランクに比べて、軽快な回転をしにくいのです。
脚力に自信のある方には、長い方をオススメします。
クランク長を気にしない方も割といるようですが、走りのスタイルを決定付ける重要なパーツです。
なので、自分に合ったものを探すために交換するというのはアリです。
断言に欠けてしまうのは、「効果には個人差がある」からです。
これをいってしまえば、パーツ全般でそうですし、なんだって気にならないといえば、気にならなくなります。
せっかくロードバイクという、いささかこだわりが強そうな趣味であるからには、こだわると楽しいことがあるように思えます。
また、走りのスタイルを決定付けると言いましたが、走り方によっても選ぶものが変わってきますね。
ヒルクライムや平地の高速巡航、そんなとき、ベストなクランク長がわかっているというのも楽しみのひとつです。
ロードバイククランク交換の注意
クランク交換で影響してくる、周辺のパーツがあります。
クランク・チェーンリング・BB(ボトムブラケット)・チェーン・ペダルなど。
そもそも左クランクは、チェーンリングとくっついているので、これと合わせて広義にクランクと呼びます。
例えば、コンパクトクランクにチェンジした場合、(チェーンリング)アウターとインナーの落差が割と大きいとか。
だから、ノーマルがいいという人もいるようです。
他の部分での調整も、少なくて済みます。
また、クランク長の変更をした場合、ぺダリングが変わってきたりしますので、膝などを痛めることもあります。
交換というか選ぶ時点で、スプロケットのサイズや枚数はもちろんのこと、PCD値も注意しましょう。
こんなふうに書くと細かい、難しいと思うかもしれませんが、ポイントをつかめば連動している部分の影響も分かりますし、何より専門店でパーツを選ぶ際に教えてもらえると思います。
なんなら、自分で交換も良いですが、店舗でやってもらうのが一番です。
あくまで「快適な走り」を目指すパーツの交換ですので、その結果が何に影響するかをおさえておきましょう。
ロードバイクのクランク交換、オススメは自分でやる?
交換を自分でやるか、お店でやるか。
これからの長いロードバイクライフを送るうえで、パーツ交換までのお楽しみを考えれば、この機会に専用工具を揃えることもいいかもしれません。
コストパフォーマンスは考えず、楽しみのための投資だと考えれば、その工具の値段への意識は、個人によるところが大きくなってきます。
さらっと思いつく限りですと、
・アーレンキーセット
・クランク抜き
・BBカセット外し
・大型モンキーレンチ
・クランクリムーバー
・ノギス
8千円くらいしますでしょうか。
買い方次第で、4~5千円くらいになります。
あとは詳しい人に聞いたり、自分で調べたりして、覚えておくのもいいかもしれませんね。
自分で出来る喜び、そこに大きな意義を見出す人もたくさんいます。
ただ、クランク交換とBBの交換はセットといってもいいものです。
専用工具も必要となる部分ですし、注意しましょう。
ロードバイクのクランク交換、オススメはお店でやってもらう?
一方、お店で交換する場合は、それはそれは便利ですよね。
お願いする、出来上がる、この工程です。
専門の方がやってくださいますし、安心です。
気になるのは、お値段。
店舗によってばらつきはあるでしょうし、交換するパーツをどこで買ったかなどもあります。
おおよそですが、購入店でお願いすれば500円程度、購入店でないお店に持ち込みですと1,000円~1,500円程度でしょう。
個人的な感想としては、専門店で交換するのがベターです。
工賃もそれほど高くはないと考えますが、これも個人の価値観次第です。
コンパクトクランクとノーマルクランクの違い
コンパクトクランクとノーマルクランクの違いについて、ちょっとだけ触れておきたいと思います。
ひと言で表しますと「PCD」で決まるようです。
歯数の大きさでも、その違いがわかります。
コンパクトは34で、ノーマルは39が主流のようです。
歯数は小さくなればなるほど、軽いギアになるので、コンパクトの方が楽に坂道を登れるということになります。
ノーマルクランクのPCDは130mm、コンパクトクランクは110mmが主流です。
ギアが軽くなり、坂道などが楽になるのがコンパクトクランク。
ガンガン回したい人は、ノーマルクランク。
その人の「乗り方」でお好みの方を。
ロードバイクのクランク、そのお値段は
ここまで「交換する」前提で一気にお話ししましたが、そもそも「クランク」自体が、ちょいちょい交換するほど安いものではないのです。
ここで、ちょっと各メーカーのクランクのお値段をみていきましょう。
例えば、一般的に「ノーマルクランク」と言われる規格、クランクセット(PCD130)の商品、SHIMANO ULTEGRA (シマノ アルテグラ) FC-6800 Crankset FC6800ですと、定価27,579円。
「コンパクトクランク」と言われる規格、クランクセット(PCD110)の商品、SHIMANO ULTEGRA (シマノ アルテグラ) FC-6750-G HOLLOWTECH II CrankSet (FC6750G ホローテック2 クランクセット) コンパクトは定価28,757円。
シマノのアルテグラを例にあげましたが、もちろんブランドの違いやセットの内容などでも変わってきます。
セットじゃなくて、細かい単品での購入をする方もいらっしゃいます。
高いか安いかも、全て「その人による」ということになってしまいますが、そうはいっても「ものすごく安い買い物ではない」と思います。
まとめ、ロードバイクのクランク交換はオススメ、か?
ロードバイクのクランク交換はオススメです。
メリット・デメリットも書いてきましたが、快適なロードバイクライフを送るための飽くなき追求の中の通過点なのです。
交換を自分でやるか、お店でやってもらうか、一番良いのは両方経験することです。(出来るのなら)
コンパクトか?ノーマルか?是非両方試してみましょう!(出来るのなら)
お値段ピンキリ、それではピンもキリも!!っていうのが理想なのです。
大切なことは、交換の時点で自分が求めていること、それに必要なこと少し先を見たコストパフォーマンス。
自分の走りに合ったクランク、パーツを装着して快適なロードバイクライフを!