自転車に乗ってる以上、自分の出しているスピードはやはり気になりますよね。そこでプロレーサーのスプリントでの分速、トラックレースやツールドレースでの平均時速がどれくらいか調べて見ました。プロの凄さが分かっちゃいます!
自転車競技の種類
まず自転車競技についてのおさらい。UCI(国際自転車競技連合)が管理している世界選手権種目として大きく分けて8つの種類があります。
・ロードレース
・トラックレース
・マウンテンバイク
・シクロクロス
・BMX
・トライアル
・室内自転車競技
・サイクルスピードウェイ
・パラサイクリング の以上8種目です。いや~、こんなにも種類があるんですね。今回はその中で比較的に馴染みの深い「ロードレース」・「トラックレース」の二つの種類で見ていきましょう。
ではまず「ロードレース」についてですが一番有名なのは世界最高峰レースの一つ「ツール・ド・フランス」でしょう。このレースはフランスで毎年7月に23日間の日程で行われるレース。なんと距離にして3300km前後、高低差2000m以上という起伏に富んだ凄まじいもの。もちろん、出場するレーサーも世界最高峰。またレース名にフランスの名を冠してしますが、イギリス、イタリア、スペイン、ベルギー、モナコなどなど周辺の国にまたがるコースになっています。歴史も長く、第一回目の開催はなんと1903年!2015年までで102回も開催されていて名実ともに最高峰のレースです。ではこのレースでは世界トッププロがどれくらいの平均時速で走っているか見てみましょう。
ツール・ド・フランスの平均時速
それでは調べてみました。歴代優勝者で2015年までの開催の中で公式記録の平均時速が早かったのは、2006年第93回開催の総合優勝者、オスカル・ペレイロ選手。その年の全コース距離3,654kmの4平均時速が40.784kmだそうです。でも平均時速約40kmって、それだけ聞くと「ん?」と思うかもしれませんが、高低差2000m以上あるコースでの時速ですからとても凄いことなんです!そんな急勾配の山岳でもトップクライマーの選手は時速40km前後で登るっていうんだから驚きです。逆に山岳の下り、ダウンヒルの時速はいうとなんと100kmに達する事も珍しくない模様。あれ?山岳で時速40km出るんなら平均時速はもっと上なんじゃ?と思うかもしれませんが、ツール・ド・フランスの様な何日間にも渡るレースでは各区間賞が細かく設けられていて、山岳賞を取る様なのトップクライマーのならではのスピードです。オスカル・ペレイロ選手も当然そのトップレベルの選手ですが、そこは23日間のステージレースですからチームオーダー等の戦略でペースダウンやアクシデントが発生することもあります。あくまで最終的な平均時速が約40kmというとことで…。ちなみに第一回開催の総合優勝者の平均時速はモリス・ガラン選手の25.679km/hだそうです。さすがに機材や路面等の条件が全然違いますからね。最後に非公認ではありますが歴代最高平均時速は2005年の41.654kmです。なぜ非公認かというとその年の総合優勝者のランス・アームストロング選手がドーピング検査に引っかかった為…。ドーピングはいけませんね。
短距離自転車競技の平均時速・分速は?
お次はトラックレースの時速を見てみます。日本で一番有名のなのはやっぱり「KEIRIN」(競輪)ですね。その競輪選手の中で世界選手権10連覇という不滅の記録を打ち立てた中野浩一選手。その中野選手に敬意を表しつつ、競輪の時速を調べてみました。まず競輪という競技を軽くおさらいします。
競輪…「バンクと呼ばれる擂鉢状のコースを周回し、ゴール前半周のタイムは計測されているもののタイムトライアルではなく、いかに早くゴールするかがポイントとなる。ただレース毎に、定められた時間以内にゴールしなければならないという「規定時間」(スタートから1周目のゴール地点までのタイムで計測)があり、これを超過すると「タイムオーバー」となり賞金が減額させられる(基本的に半額)。競技中、自転車の速度は時速60km前後、、ゴール前では約70kmに達し、自転車は大きな風圧の抵抗を受けることから、選手は2人 – 4人で連携(ラインと呼ばれる)して戦う方が有利であり、その場合には、各ラインの先頭の選手が風圧を受ける代わりに、その後ろについた選手は、他のラインに追い抜かせないように抵抗するという役割分担を行う。そのため、競技は当然個人戦であるが、団体競技的な側面も併せ持ち、推理に複雑さと面白さを加えている。」
「競輪(概要)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.wikipedia.org/wiki/競輪) 2016年4月18日 (月) 08:09(日本時間)現在での最新版を取得。
おっと、すでに平均時速の結論が出てきてしまった(笑)。これままで記事が締まらないので、もうちょっと突っ込んだ速さについて調べてました。それはゴール前スプリントの分速に関して。なぜ時速でなく分速なのかというと、自転車のスプリント持続時間はどんなに長くても10数秒間、距離に換算すると200m程度という刹那的なものなのでその方が面白いかなと。競輪のゴール前スプリント平均時速は約70km前後、ということは分速に換算すると約1.16km…。ということは競輪のゴール前スプリントを200mとすると約17秒。こうやって見てみると、競輪選手の戦法にもよりますがラスト17秒の間に全ての力を出し切っているのですね。う~む、わずか約17秒の中で選手たちのドラマが生まれ、観客達に熱狂・感動を与えているのか…。
平均時速・分速を測ってみよう
さてさて、主だったプロのレースのスピードを見てきましたが、こうなると果たして自分のスピードは何kmくらいなのか気になりますよね。おおよそではありますが、車種別にざっと挙げてみるとママチャリ14~17km、クロスバイク20~25km、ロードバイク22~30kmくらいだそうです。当然、脚力や機材、天候・路面等状況が違いますからホントにそれぞれです。プロと比べるとその凄さがわかりますね。プロの脚力やテクニック、使用している自転車は半端じゃないです。自転車なんかは軽自動車の1台は平気で買えてしまう物もゴロゴロとあります。いや、1台どころじゃないかも…(汗)。いや、プロと比べてどうだって話じゃないですがそんな自転車憧れちゃいますね。私には過ぎたモノで豚に真珠、猫に小判なですが…(笑)。
自転車の平均時速・分速は一種の目安
ここまでトップレーサーに関しての平均時速・分速などスピードに関して調べて参りましたが、自転車の楽しみはスピードを求めることだけじゃないと思っております。そりゃ、できれば速く走れることに越したことはないですが、サーキットを使用した走行会などで走るよりも、やはり公道を走る方が圧倒的に多い訳ですから、スピードを気にするあまり事故・怪我でもしたら目もあてられません。自転車の楽しみ方は人それぞれ。景色を堪能しながらゆったりと走るのが好きっていう人も多いし、お仲間たちとのんびりツーリングなんてのもいいですよね。そんな訳でスピードは自転車を楽しむ為の一つの目安。それぞれの楽しみ方で素晴らしいサイクルライフを送ってくださいね。