自転車のタイヤチューブの表記がよく分からない方は、たくさんいるのではないでしょうか?
表記形式によっては、何インチのタイヤかですら、確認できないタイヤがあります。
車やバイクに表記されているタイヤサイズは、規格が統一されていますが、自転車はそうではありません。
そこで表記の見方が分からない方に、重要な部分だけを絞ってご紹介します!
自転車タイヤチューブの規格
自転車のタイヤチューブの規格には、WO規格・HE規格・BE規格・チューブラー規格の4種類があります。
これらの規格が生まれた国はイギリスやアメリカなどで、単位の呼称では、インチ、ミリメートルインチが使われています。
現在では、WO規格とHE規格の2種類が、自転車全体の80%以上に使用されています。
まず、WO規格とHE規格が使われている主なカテゴリーとしては、ロードバイク・ママチャリ・マウンテンバイク・子供用自転車などです。
どちらもインチ表示ですが、実は、WO規格の26インチとHE規格の26インチでは、別規格なので、全く互換性がないのです。
WO規格のタイヤでは、【26×1 1/2】で、HE規格のタイヤでは、【26×1.50】となるのです。
残りの2種類は、BE規格は、メインに運搬用の車に使用されています。
チューブラー規格は、メインに競技用自転車に使用されています。
WO規格とHE規格の2種類は、間違えやすいので注意してください。
また、2種類の規格のサイズ表示は、全く違うということを、念頭においてくださいね。
自転車のタイヤチューブの見方①
先ほど、自転車のタイヤチューブの規格は、4種類あります。とご説明しましたが、このうちの、WO規格とHE規格のタイヤチューブの見方をご紹介していきます。
表記に【27×13/8】とあった場合、これはWO規格の表記の仕方です。
【27】というのでタイヤの外径をインチで表わし、【13/8】というので、タイヤの幅(太さ)をこれもインチで表わしています。
ママチャリの主力サイズでもあるので、馴染みがあるかもしれません。
また、表記に【26×1.50】とあった場合、これはHE規格の表記の仕方です。
【26】というのでタイヤの外径をインチで表わし、【1.50】というので、タイヤの幅(太さ)をこれもインチで表わしています。
こちらは、マウンテンバイクの主力サイズですから、覚えておくと良いかもしれません。
HE規格は、元々は太いタイヤ専用の規格だったのですが、今は、とくにそういうルールはないようです。
しかし、HE規格では、タイヤの幅の表記の仕方には、小数点を用いて表記するというルールになっています。
自転車のタイヤチューブの見方②
引き続き、自転車のタイヤチューブ・WO規格とHE規格の見方をお伝えします。
表記に【700x25C】とあった場合、これはWO規格の表記の仕方です。
【25】の箇所は、タイヤの幅(太さ)をミリメートルで表わしています。
そして、【C】の箇所でリムの大きさを表しているのです。
この記号には、AとBとCの3種類があって、同じ外径の数字が示されていても、この部分の記号が変わると、リムの大きさが変わるために、タイヤも別物となってしまいます。
たとえば、700A・700B・700Cなどと表記されますが、タイヤは別物で、いずれも互換性はありませんので注意が必要です。
この表記方法は、フランス人が、イギリス人に反抗して、独自に作った表記形式とされています。
主にロードバイクに使われていて、ツール・ド・フランスなどの、レースでも使用されています。
また、公的機関によって考え出されたETRTOという、タイヤの幅(太さ)をミリメートルで示す方法もあります。
タイヤチューブ確認時の注意点。カテゴリー別
自転車のタイヤチューブの種類や見方は、ご理解頂けたかと思います。
タイヤ選択については、ETRO形式のビード径さえ注意すれば、タイヤの幅や、トレッドパターンについては、自由度が高く、リペア用タイヤの選択肢も豊富になってきます。
ロードバイクの規格は、WO規格で、インチ数は、650C・700Cがほとんどです。
サイズ表記の一般形式は、【650×23C】・【700×23C】・【700×25C】となっており、
ETRTO形式では、【650×23C】を【23-571】と表記し、【700×23C】は【23-622】、【700×25C】は【25-622】と表記されます。
女性用のロードバイクでは、650Cなどのフレームサイズの小さいものが多いです。
ですから、小さなサイズのフレームに乗っている方は、ビード径を一番に確認するようにしましょう。
クロスバイクの規格については、HE規格が入り乱れて表記されていますので、サイズ確認はETRTO形式中心で行うのがよさそうです。
変にインチ数で覚えていると、混乱してしまいます。
タイヤチューブ交換の互換性
自転車の中で一番消耗しやすいパーツといえば、チューブを包んでいるタイヤです。
このタイヤは自転車の性能にも影響しますので、自分の用途にぴったりあったサイズで、間違いのない、安全なものを確実に選ばなくてはなりません。
まず、最初にお伝えしておかなければならないことは、自転車は、車のようにホイールのインチ数を簡単に変えることはできません。
それでは、何を変えることができるのでしょうか?
タイヤサイズで変更できるのは、タイヤの幅(太さ)だけになります。
これは、フレーム寸法や、ブレーキ位置が、ホイール(リム)のサイズに応じた専用設計になっているからです。
もともとのタイヤのインチ数は、タイヤに刻印表記されているので、探すことができます。
しかしこのサイズ表記が混乱のもとなのです。
といいますのも、タイヤサイズの規格や原産国の違いなどによって、表記形式が何種類もあって、とてもわかりにくくなっています。
慣れた人でないと、それぞれの表記形式からタイヤサイズを確認するのは至難の業です
タイヤチューブを変更するときの注意点
自転車のタイヤチューブを変更するときの注意点をご紹介いたします。
タイヤを交換する時には、基本的にチューブも一緒に交換します。
例えば、細いタイヤに換えたとき、元の太いチューブを押し込んだりすると、すぐにパンクしてしまう原因になります。
タイヤにぴったり合うサイズのチューブを使うことは、トラブルを避けるために、最も有効な手段なのです。
タイヤの幅が変わると、タイヤの外径も変わってきます。
そして、BB(ボトムブラケット:クランク軸の中心)の、地面に対する高さも変わってきます。
タイヤを細くすることで、ペダルが地面に接地しやすくなります。
逆にタイヤを太くすることで、地面に足がつきにくくなります。
また、タイヤの外径が変わると、タイヤ周長(タイヤの直径×円周率)も変わってきます。
ですから、新しいタイヤに変えた時は、サイクルコンピューターの周長の設定値を調整しなくては、正確な速度や距離を計れませんし、新しいタイヤに慣れるまでは、サドル位置やサイドスタンド位置など、様々な調整をして、慎重に運転するようにしなければなりません。
分かりにくいタイヤチューブの表記の見方と注意点!自転車編 まとめ
自転車は車種が豊富な分、色々なメーカーやサイズのタイヤが使われているのは事実です。
電動アシスト車や、子供乗せ専用自転車には、例外的なサイズのタイヤが使われているケースがあるので、注意が必要です。
タイヤの径が小さいものや、幅が太いものは交換時には要注意です。
自分で見て分からなければ、専門店で一度みてもらうといいでしょう。