自転車に乗っていて、なんだか乗り心地が悪いな。
もしかしたら、スポークテンションの緩みによるものかもしれません!
スポークは自転車にとって、とても重要なパーツです。
今回は、スポークテンションの調整方法から、スポークが折れてしまったときの対処法まで、詳しくご紹介していきます!
自転車のスポークテンションの緩みによって起こることは?
自転車のホイールは、リム・スポーク・ニップルで成り立っています。
タイムトライアルなどで使うディスクホイールは、少し違った造りになっています。
しかし、ディスクホイールはリムとスポークが一体化していると考えて良いので、リム・スポーク・ニップルという基本から大きく外れることはありません。
そして、リム・スポーク・ニップルのうち、どれを調整しなければならないのかというとスポークです。
スポークは、リムの形状を持つ役割があります。
しかし、スポークテンションは使用していると必ず緩んできます。
スポークテンションが緩んでしまうと、ホイールが揺れて歪んでしまいます。
ホイールの揺れが大きくなってしまうと、普通に走行することができなくなりますし、ブレーキシューに当たって常にブレーキがかかり、スピードを出せないこともあります。
そのため、スポークは定期的に締めて、調整しなければならないでしょう。
しかしスポークを調整しないで、スポークテンションを緩んだままにしておくと、最悪の場合はスポークが折れてしまいます。
そうなると、リムを支えることができないので、必ずリムが歪んでしまいます。
自転車ホイールの揺れは、スポークテンションの調整で直る?
自転車のホイールが揺れているかもしれないと思った場合は、リムとブレーキシューの隙間を確認するのが良いでしょう。
しかし、注意点がいくつかあります。
まず、ホイールが斜めになっていないか確認してください。
たまに、ホイール自体が斜めに固定されていることがあるので、その場合は正しくリムの揺れを確認することができません。
また、ブレーキキャリパーの中心がホイールの真上にあるかを確認することも必要です。
ブレーキキャリパーが左右どちらかにずれていると、リムとブレーキシューの隙間を確認する意味がなくなってしまいます。
それらは、必ず確認するようにしてください。
確認できたら、リムとブレーキシューの隙間を確認していきましょう。
ホイールを空転させて、ホイールが右側に揺れているでしたら、左側のスポークが緩んでいると考えられます。
左に揺れている場合は逆で、右側のスポークが緩んでいると考えられます。
自転車のスポークは左右を引っ張るようにしてバランスを取っているので、どちらかが緩むと、片方に揺れてしまうのです。
片方に揺れていた場合は、スポークテンションを調整することで、ホイールの揺れを解消することができます。
自転車スポークのテンション調整はどうやって行うの?
自転車のスポークテンションの調整は、簡単に言うとニップル回しを使うだけです。
緩みを取りたいので、締める方向に回していきます。
つまり、時計回りに回していきます。
右手で回す場合は、小指が先行する方向に回します。
左手はその逆で、親指が先行する方向に回します。
ニップルレンチで回していく際は、4分の1ずつ回転させるようにして、調整は必ず、少しずつ行いましょう。
スポークテンションメーターを購入すれば、より正確にスポークテンションを調整できるでしょう。
スポークの揺れには、縦と横があります。
ニップル回しでは、左右のバランスを合わせるので、横の揺れを取り除く作業になります。
ホイールを空転させたときに縦に波打つ場合は、縦の揺れがあるということです。
左右のバランスは取れていても、部分的にスポークテンションが異なっている場合は、縦に揺れます。
そのため、縦の揺れを解消するなら、縦に揺れている箇所を左右等しく回して、スポークテンションを揃えていかなければなりません。
そして、ホイールを空転させてみて、波を打つことなく1本の棒のように見えるようになるまで、調整していきましょう。
自転車スポークが折れてしまう原因は他にもある?
スポークテンションが緩んでいると、スポークが折れやすくなるわけですが、緩み以外にもスポーク折れの原因はあります。
自転車に過度な積載をしていると、スポークに大きな力が加わるので、スポークは折れてしまうのです。
荷物を載せていないのにスポークが折れてしまうというのなら、体重が原因かもしれません。
もしくは、自転車自体が重過ぎないか確認しましょう。
他の原因としては、劣化があります。
安物のホイールはスポークの劣化が早くて、パキンと折れてしまうことがあります。
せっかくの安いホイールでも、スポークが折れては修理か買い換えになるので、結局そこそこのホイールを購入するのと、変わらない費用がかかることがあります。
スポークを修理した場合では、新しいスポークと古いスポークが混ざるので、テンションバランスを取れなくなって、折れてしまうことがあります。
その場合は、連続して折れる可能性があるということを覚えておきましょう。
そのほかにも、乗り方が乱暴であるということも、スポークを折る原因になります。
ダウンヒルだけでなく、段差でガツンと跳ねたり飛んだりしていると、スポークに負担がかかるので、折れやすくなってしまうのです。
自転車スポークが折れてしまったときのために…
自転車のスポークが折れてしまったという場合は、早くスポークを修理しなければなりません。
自分でスポークを修理する場合はスポークを新しく購入して、ホイールを分解して、そしてスポークテンションを合わせるため、念入りに調整しなければならないでしょう。
色々と手間がかかるので、専門店に行くことも検討しておきましょう。
マビックなどのホイールは、専門店で補修用の部品を揃えていることが多いです。
値段は少し高めでしょうが、マビックのホイールは修理やテンションの調整などしやすい構造なので、修理時間は比較的少ないと思います。
シマノのホイールの場合は、スポークだけの販売はしていないので、一般的なスポークを使うかもしれません。
もしくは、メーカーにホイールを送って、修理してもらうことになると思います。
フルカーボンホイールのスポークが折れた場合は、レースのためだけに使うものだと認識が一般的であり、一度スポークが折れたら、諦めて交換する人が多いようです。
スポークの種類を把握しておこう!
自転車のスポークはテンション調整や修理などが付きまとうものですが、スポーク自体の種類を知っておくことも大切でしょう。
スポークの分類は、基本的には2種類しかありません。
同じ太さで円柱を伸ばしたスポークは、『ずん胴スポーク』と呼ばれています。
スポークの一部を変形、主に中間を細くして軽量化したり、空気抵抗や強度のために変形させたりして、太さが部分によって異なるものを『段付きスポーク』と呼びます。
そして、段付きスポークはもう少し詳しく分類されて、シングル・ダブル・トリプルとあります。
これらを理解しておけば、スポークの基本的な分類は大丈夫でしょう。
シングルは、エルボ(ハブ側)を太くしたタイプです。
強度が増すので、タンデム車や旅行用自転車に使われます。
ダブルは定番の段付きスポークです。
中間が細く、軽くなるのでレース用に使われます。
トリプルは、エルボ・中間・ネジがすべて異なっているものです。
強さと軽さを求めた形状になっています。
正しいスポークのテンションを保とう
今回は、自転車のスポークテンションについて詳しくご紹介しましたが、役に立つ情報はありましたか?
スポークテンションの緩みや、破損は大きな事故に繋がることもあります。
日頃からこまめにチェックし、正しいスポークのテンションを保ちましょう!