自転車のホイールから突き出ている小さな突起物が、タイヤに空気を入れるためのバルブです。
何気なく取り付けられているので見逃されがちですが、種類が何種類かあって、適合する空気入れを使わないと空気を充填できないなんてこともあるので、意外と重要なんですね。
今回は、そんなバルブ交換の方法や種類などをご紹介していきます。
自転車タイヤのバルブには種類がある
まず、自転車用のバルブには3種類ありますので、バルブ交換時には注意してください。
ママチャリなどのシティサイクルに使われる英式、ロードバイクやクロスバイクに使用される仏式、MTBや自動車に使用されている米式になります。
まず英式ですが、ママチャリに使われているように最もポピュラーなバルブで、どんな空気入れにも対応しています。
しかし構造上、空気漏れするのと微妙な空気圧の調整ができないので、スポーツ自転車には採用できません。
また、虫ゴムと言って、バルブの中で弁の役割をしているゴムが劣化しやすく、頻繁に交換が必要だったりします。
ごく簡単に交換できますし、100円ショップでも売っている安価なものなので、虫ゴムだけを取り上げて英式バルブのデメリットとは言えません。
また、空気漏れがすると言っても、毎日タイヤに空気を充填しなければいけないほどではないですし、自転車屋さんに持っていけば大抵は無料で入れてくれます。
あとは、通勤などで頻繁に使用する人は、自分で空気入れを持っておくのも良いと思います。
英式バルブ交換の方法
自転車タイヤの英式のバルブ交換は、ほとんどが中に入っている虫ゴムの交換になります。
虫ゴムは上記でも触れましたが、劣化しやすく、穴が開いたりすると、そこから空気が漏れます。
空気を満タンに充填しても、2~3日で空気が抜けてしまうようであれば、まず虫ゴムの破損が考えられます。
虫ゴムはバルブキャップと袋ナットを外して、本体からバルブを引き抜くと被せてあります。
キャップと袋ナットは手で外せますので、工具などは必要ありません。
そこが破損していたら、新しいゴムと交換してください。
先端のキャップが付いていないと、そこからゴミや水分が入って虫ゴムの劣化の原因になりますので、失くしやすいパーツですが注意してください。
また、そのキャップ代わりになるLEDライトなどもありますので、カスタマイズするのも楽しいかもしれません。
もし、それでも症状が変わらないようなら、タイヤのパンクの疑いが強くなるので、また別の対処が必要になります。
自転車のタイヤを英式から米式にバルブ交換する
それでも英式バルブが気に入らないという人には、取り付けるだけで米式にバルブ交換することができるアダプターをおすすめします。
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自転車タイヤのチューブから出ているステムに部品をはめ込んでいくだけなので、工具もいらず簡単に装着することができます。
また、キャップが空気圧を測るゲージになっており、適正な空気圧が分かるので、タイヤのパンクリスクは減らせるでしょう。
ママチャリで空気圧を気にする人は少ないと思いますが、ひと目見るだけで空気の減りが分かるので、パンクを未然に防ぐためにも、おすすめできる商品です。
その他にも、タイヤのチューブごと米式バルブ用に交換する方法もあります。
価格も英式バルブとほとんど変わりませんので、対応する空気入れを持っていると言う人には、おすすめできます。
ただ、交換時に、サイズには十分に気を付けてください。
仏式バルブ交換の方法
仏式バルブは、主にロードバイクやクロスバイクに採用されています。
軽量で高圧仕様に向いており、空気圧の調整もしやすいので、レース向きと言われています。
しかし、作りが繊細なので、気が付くとバルブコアの軸が、すぐに曲がってしまったりします。
曲がってしまうと、そこからタイヤの空気が抜けたり、正常に空気が入らなかったりします。
仏式バルブには、バルブコアを交換できるものとできないものがあり、コアがネジで本体に挿入されているものであれば、コアのみの交換が可能です。
しかし、コアが本体と一体型になってしまっているタイプは、曲がってしまったらチューブごと交換しなくてはなりません。
また、英式から仏式にできるアダプターがあるように、仏式から米式、英式に変換するアダプターも存在します。
スポーツ自転車のバルブを英式に交換するのはどうかと思いますが、頑丈な作りの米式に交換する人は多いと思います。
アダプターは500円程度ですので、バルブ交換してみたい方は確認してみてください。
自転車のバルブキャップで遊んでみる!
冒頭でも少し触れたのですが、自転車のバルブ交換をしたら、先に付いているキャップも大事にしてほしいと思います。
付けなくてもタイヤの空気が抜けるわけではありませんが、ゴミや水分をバルブに混入させないという、大切な役割を担っています。
小さくて紛失しやすいですし、無くなっても頻繁に空気を入れないと、気が付かない可能性があります。
そこで、ちょっと工夫をして、キャップを目立つようにすることも、紛失をしないひとつの方法になります。
バルブに取り付けられるLEDライトがあります。
車輪が回ると1本の輪のように見えるのですが、ただの装飾品と言うだけでなく、夜間の視認性アップにも効果があります。
しかも、センサーが内蔵されており、夜間しか点灯しませんので、長持ちします。
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ホワイト・ブルー・ピンク・オレンジ・グリーンの5色あります。
自転車用タイヤの空気入れ
ここまでは自転車用タイヤのバルブ交換の方法や種類を見てきましたが、最後に空気入れについても見ておきたいと思います。
空気入れにもそれぞれ、英式・仏式・米式バルブに応じた種類があるのですが、今はすべてのバルブに対応している方が主流ですね。
以前はバルブ交換したくても、空気入れが対応していないので、できないということもありましたが、現在はほぼ心配いりません。
ただ、今後バルブ交換の予定もなく、スポーツ自転車にも乗らないという人は、英式バルブ専用が安価なのでおすすめです。
また、スポーツ自転車用の空気入れは、空気圧計が付いているものがおすすめです。
いくつかおすすめのものをご紹介しますので、確認してみてください。
【パナレーサー:空気入れ 楽々ポンプゲージ付き 米式・英式・仏式バルブ対応】
参考価格:3,500円
最大充填圧が700kPa、英式は500kPaですが、ホビーライダーレベルなら十分な性能です。
【サーファス:FP-200 フロアポンプ 仏式・米式・英式バルブ対応 ゲージ付】
参考価格:3,800円
とにかく軽く、高圧まで空気が入れられます。
ホースの長さが90cmと長いので、前後のタイヤに補充するのも楽にできるでしょう。
また、カラーバリエーションも多く、安っぽさが無い作りになっています。
【GIYO(ジーヨ):GF-54 エアゲージ付フロアポンプ 米式・仏式・英式バルブ対応】
参考価格:4,000円
1100kPaまで対応していますので、より高圧で乗りたい人にはおすすめです。
また、ゲージが上の方に付いているので、空気圧が確認しやすいです。
自転車のバルブは互換性が進んでいます
今回は、自転車のバルブに注目してきました。
バルブには形状が3種類あり、それぞれにメリット、デメリットがあると分かりました。
アダプターによって簡単に変換することも可能ですし、今の空気入れは、どのバルブにもほぼ対応しています。
また、先についているキャップも大切にしてくださいね。