東京や首都圏在住の方なら、一度は乗ったことがあると思われるのが山手線です。
ちなみに正式な呼び名は「やまのてせん」です。
環状線のため、一周して元に戻ってくるので、電車マニアの人などは、ただ一周するためだけに乗る人もいます。
これをもし、自転車で駅を辿りながら走ったら、どうなるでしょうか?
興味深いので、検証してみたいと思います。
山手線一周は約35km!自転車で行けるか?
山手線は東京都心部を走るJRの環状線で、2017年8月現在、29駅からなり、全長34.5kmに及びます。
主な停車駅は、東京都庁があり、1日の乗降客数が世界一の新宿、若者のメッカ渋谷、凄まじいスピードで開発が進んでいる品川、多くの新幹線の発着駅である東京、昔は東京の玄関口と言われた上野、新宿に次ぐターミナル駅である池袋など、いずれも東京を代表する都市です。
品川を起点として時計回りで運行されているのが外回り、反時計回りが内回りと呼ばれています。
平日ダイヤの朝夕のラッシュ時には、2~3分間隔の高頻度で運転されています。
今回は、この山手線を自転車で一周してみようということですが、かなり多くの人が挑戦しています。
それもそのはずで、自転車が趣味という人には分かると思いますが、山手線の全長である34.5kmはサイクリングには、絶好ともいえる距離です。
もちろん、線路上を走るわけではないので、もう少し距離は長くなりますが、いずれにしても苦になる距離ではありません。
自転車で山手線一周の所要時間
山手線内を自転車で一周してみようと思いますが、まず自転車は時速何kmで走れるのかを確認して、大まかな所要時間を把握しておきましょう。
なお今回は、山手線29駅全てを通過することを条件にしますので、距離に関しては全長+10kmの45kmで計算したいと思います。
まず、ママチャリは時速13~14kmと言われていますので、3時間~3時間半程度です。
個人的な見解ですが、寄り道して、食事して半日といったところですから、適度ではないでしょうか。
次にスポーツ自転車ですが、街乗り用のクロスバイクの時速は18km~20km平均ですので、2時間15分~2時間半です。
走ることだけ考えるなら、一気に行ける時間だと思いますね。
自転車の中で最もスピードが出せるロードバイクですが、市街地で時速を計算すると25km程度と言われています。
ロードバイクなら、山手線一周1時間50分です。
明日にでもすぐできそうな時間ですし、休日なら「2周するよ」なんて冗談も言いたくなるくらいです。
鉄道の路線を一周ぐるりと回って、この時間ですから、十分現実味がありますね。
ちなみに、徒歩は平均時速4kmですので、11時間以上掛かります。
一気に現実味がなくなりますが、先日徒歩で一周した人のブログを読みました。
上には上がいるものですね。
山手線一周自転車の旅①・東京~品川
それでは山手線一周のルートをご紹介していきますが、今回は東京駅を出発して東京駅に戻るルートで行きたいと思います。
外回りに沿って、時計回りで行きましょう。
東京駅界隈は丸の内と呼ばれるオフィス街ですから、平日に自転車で走っていると若干、違和感があるかもしれません。
有楽町→新橋と続くところはサラリーマンのメッカですが、有楽町は駅名こそ有楽町ですが広く解釈すれば「銀座」ですから、休日も人は多いことを覚悟しておいてください。
新橋を抜けると商業施設が減ってくるので、純粋なオフィス街といったところです。
羽田空港に向かう東京モノレールの発着駅である浜松町から田町に向かう道すがらで、東京タワーが見えてきます。
東京タワーは浜松町駅から1km程度ですから、立ち寄っても、そんなに大きな遠回りではないですよ。
田町を通って品川に向かいますが、この田町~品川間に2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目途に新駅の開業が予定されていますので、工事中の駅舎が見えるかもしれません。
そうこうしているうちに、品川に到着します。
東京の中でも有数の新開発地域ですから、ここで食事をするのも良いと思います。
ここまで約7kmです。
山手線一周自転車の旅②・品川~新宿
自転車での山手線一周はまだ序盤ですが、品川からは第二京浜(15号線)を少し外れ、海とは反対側に走って隣の大崎駅を目指します。
タワーマンションが、たくさん建ち並んでいる姿に圧倒されるような地域ですね。
そのまま進んで行くと、国道1号線との交差地点に五反田駅があります。
さらに線路沿いを進んで行き、首都高速目黒線の高架下をくぐり、ほどなくすると、目黒駅です。
目黒は駅が高台にあり、山手線は駅を潜り抜けるようにして走っていますので、駅を目指すと高低差がキツイかもしれません。
目黒から線路沿いを走り、ここも有名な複合型商業施設である恵比須ガーデンプレイスの西側を抜けると、恵比寿駅です。
この辺も非常に起伏が激しい地域で、ほど近い代官山の山が示すように高低差があります。
ただ、ここは、代官山地区には行かず明治通りを走ると、その後のルートが分かりやすいです。
明治通りを直進すると、いよいよ渋谷駅に到着です。
明治通りの宮益坂下の交差点を左折して、山手線の高架下をくぐったところが、かの有名な駅前のスクランブル交差点です。
スクランブル交差点を右折し、直進すること約800m、左側に代々木公園が見えてきますと原宿駅です。
さらに直進すると明治神宮への案内表示も見えてきますが、ここは先を急いで代々木駅を通過したら見えてくる高層ビル群が新宿副都心です。
ここまで、東京駅から約16km来ました。
山手線一周自転車の旅③・新宿~上野
さて、東京~新宿まで山手線一周自転車の旅は、半分の14駅を走破してきました。
新宿は冒頭でも触れたように、鉄道の駅としては世界一の乗降客を誇りますから、街にも人が溢れかえっています。
都庁に寄るくらいは良いと思いますが、のんびりするような雰囲気でもないので、できれば駆け抜けたいですね。
隣の新大久保は言ってしまえば全面コリアンタウンですから、韓国料理が好きな人は、ここで食事が良いでしょう。
隣の高田馬場は学生の街なので、この2駅は何か都会の喧騒をよそに、ホッと一息つける感じです。
高田馬場からは明治通り~目白通りを経て、学習院大学を目指すと、目白駅に到着です。
そして、目白駅は高台にあるので、駅からは隣の池袋駅が見えます。
新宿に次ぐ第二のターミナル駅である池袋ですが、明治通りで来ると東口に出ますが、シンボルマークは「西武」百貨店です。
ちなみに西口にあるのが「東武」百貨店ですので、豆知識として東が西武で西が東武と覚えておくと良いかもしれません。
池袋から先は、都心然としたコンクリートジャングルのような雰囲気が段々となくなっていきます。
ここまで東京から約21km来ましたよ。
山手線一周自転車の旅④・池袋~東京
個人的な意見ですが、池袋~上野くらいまでは寄り道なしで行きたいと思うので、ここからは若干飛ばし気味に行きます。
駅前にチンチン電車が通る大塚、おばあちゃんの原宿と言われる巣鴨、六義園で有名な駒込と走り抜け、京浜東北線との合流駅である田端に到着します。
ここからは線路沿いを走ると、新幹線とも並走することになります。
西日暮里、日暮里と行きますが、この2駅間はたったの500mしかなく、山手線の最短駅間距離です。
また、日暮里辺りから東京スカイツリーが見え隠れしてきます。
そして鶯谷ですが、上野公園に隣接しているので、ここから公園に入って上野駅を目指すのも良いと思います。
北の玄関口とも呼ばれる上野は、東京を代表する観光地です。
西郷隆盛像は京成上野駅のすぐ上にあるので、意識しなくても隣の御徒町への道すがらに見えると思います。
また、御徒町は上野駅前のアメ横通りを歩いていけば辿り着きますが、アメ横は自転車では通行できません。
(不可かどうかは不明ですが、人通りが多すぎて無理です)
御徒町からは東京駅までラストスパートですが、その前に待ち構えるのが日本一の電器店街、そしてオタクの聖地である秋葉原です。
秋葉原までくれば、後は神田駅を経由して、いよいよゴールの東京駅です。
山手線一周全長約35km、29駅分を走破しました。
自分なりのルートも考えましょう
山手線を一周自転車で回ることを考えてみました。
今回は全駅を網羅するというテーマだったので、ご紹介できた観光スポットも少なくなりましたが、走る楽しさはお伝えできたかなと思います。
しかし、自分なりのルートを見付けていくのも楽しいので、ぜひ計画を立てて実行してみてください。