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クロスバイクとロードバイク、速さの違いは実際どんなもの?

      2016/11/25

クロスバイクとロードバイク、速さの違いは実際どんなもの?

ひとくくりにスポーツバイクと言っても種類はいろいろあります。主なものの中にロードバイクとアーバンバイク(クロスバイク)、マウンテンバイクががあります。実際の速さってそれぞれどうなのでしょう。もちろん用途の違いはあるものの、ロードバイクとクロスバイクだったらほんとのところどっちが速いのか。いろいろな角度から検証してみよう、というのが今回のお話です。

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クロスバイクとロードバイクの違い

クロスバイクとはロードバイクとマウンテンバイクの中間に位置するものを言います。足回りは細いタイヤでロードバイクのように軽快ですが、ギア類やブレーキ類にはマウンテンバイクに採用されるコンポーネントを採用する傾向が多く見られます。
そんな中でもロードバイクよりのクロスバイクであったり、マウンテンバイクよりのクロスバイクであったり、あるいはシティサイクルよりのクロスバイクがあったりします。中庸でどんなシチュエーションにも対応できてしまう、そういう懐の広い自転車がクロスバイクだと言えます。
普段の街乗りにも使いたいし、ちょっとした遠出やサイクリングにも行きたい、近所の買い物にだって乗っていって荷物を積んで帰ってきたいし、通勤や通学にも使ってみたい。そんな欲張りな要求にも広く対応できてしまうのがクロスバイクの魅力です。
しかし一方で、中庸であるということは突出したポイントが無いという証にもなります。スピードを追求したり、悪路走行にも攻めのライディングをしたり、たくさんの荷物を積んだり、といったことのどれひとつにも対応できません。魅力的な能力を備えているものの、目的に合致していなければ逆に使い勝手に困ってしまうこともあるかもしれません。

クロスバイクの速さ

クロスバイクは一般的にスピードを追求することに高い適性はありません。ロードバイクが採用するタイヤは非常に細く高圧ですが、これは転がり抵抗を少なくして速度を追求するためです。一般的なクロスバイクにも、じつはロードバイクが採用する極めて細く高圧なタイヤに近いものを装着できるタイプが多くあります。タイヤを高速走行用のものに交換するだけで、ぐんと漕ぎ味が軽くなり、速度も落ちにくくなります。クロスバイクでもタイヤとホイールを競技用に親しい能力のものに交換すれば、あとはエンジンとなる人間の能力次第ではあるものの、シティサイクルに比べて圧倒的な速度で走行することが出来るようになります。
シティサイクルは一般的に、信号や一時停止などを加味せずにどのくらいの速度を維持して走行できるものかというと、普段からよく運動している男性でせいぜい20km/hというところに落ち着きます。もちろん個人の能力によって大きく変わってくるものですが、20km/hよりも高いスピードを維持できるとなると、一般的に言って体力のある部類に分類されるでしょう。
これがクロスバイクである程度速度を追求したものになると、同じ乗り手であっても30km/h近くまで速度を上げることが出来るようになってきます。

ロードバイクの速さ

”ではロードバイクとなると更に高いスピードを維持できるようになるのでしょうか。結論から言えばまさにその通りです。ロードバイクはスピードを最優先に追求して、その目的に沿わない余計なものを極限までそぎ落としたレーシングマシンです。タイヤが転がりやすくスピードが落ちにくいという以外に何がクロスバイクと違うのでしょうか。最も大きな違いにジオメトリーがあります。ロードバイクはコンフォートな設計であってもレーシングな設計であっても、いずれにしてもクロスバイクのジオメトリーに比べれば圧倒的に前傾姿勢を強いられることになります。この前傾姿勢が空気抵抗に対して圧倒的に有利であるため、クロスバイクの乗車姿勢に比べて抵抗なく加速、速度の維持が出来るようになります。更に、ロードバイクは基本的にフレームやコンポーネントにも重量が軽いものを採用しています。重量は加速に大きく影響を及ぼします。軽いほうが当然加速が良く、上り勾配でも重量が軽いほうが自身を持ち上げる力が少なくて済むメリットがあります。
シティサイクルで20km/hを維持して走行できる男性がロードバイクに乗ったとしたら、35km/h前後までスピードを出すことが出来るでしょう。もちろん、全力で漕いだとき瞬間的に出る最高速は簡単に40km/hを超えてきます。

クロスバイクとロードバイクの速さ比較①

クロスバイクとロードバイクの出せる速度の比較として、まずは採用しているコンポーネントから見ていきましょう。クロスバイクに採用されているコンポーネント類は、主にマウンテンバイクで使われているものです。チェーンリングは3枚、リアのスプロケットが8枚の24速構成になっているものが多く、非常に軽いギア比までカバーします。マウンテンバイクのように急勾配であっても軽々上れるような構成になっているんですね。街中の舗装路にそんな急勾配は殆ど無いので、この点はオーバースペック気味となりますが、普段運動を殆どしないというタイプの人には役立つかもしれません。逆に最大速度を出すためのギアはどうなっているのでしょうか。GIANT ESCAPE R3を例に出してみると、最も重いギアは48Tx11Tでギア比が4.36となっています。最大ギアを全力で漕ぐと50km/h弱ほどまで速度が出るかもしれません。十分に速いですね。ではロードバイクはどうでしょうか。同様にGIANT DEFY2を例に見てみると、最大ギアは50Tx11Tでギア比は4.55、同じ程度に漕いだとして51km/h超の速度に達します。最高速度の違いはあまり大きなものでは無いようですが、だとすればギア比さえ同じ程度なら達することが出来る最大速度は同じようなものになり得るのでしょうか。

クロスバイクとロードバイクの速さ比較②

ギア比が同じであれば、単純に同じだけの力をかければ同じだけの速度が出ることになるでしょう。しかし実際にはそうではありません。速度を出すための力の掛け方をどれだけ楽に続けられるか、という点にロードバイクは焦点を合わせています。これに対してクロスバイクは違った設計思想で作られています。速度が上がらずとも快適に漕ぎ続けられるように設計されています。それがジオメトリーに現れています。クロスバイクのフレームはマウンテンバイクのようにアップライトポジションと呼ばれる、呼吸をするのに楽な、体が立った姿勢を取るようになっています。ロードバイクはその正反対で、背中を丸めて前傾姿勢になり、息苦しい体制をとるように設計されています。自転車が速度を上げて維持するのに邪魔となる最大の要因は空気抵抗であると言われます。速度を上げようとするとき、体が目一杯に立って広がっているのと、丸まっているのではどちらが大きな空気抵抗を受けるのか明白でしょう。従って、同じコンポーネントを採用していれば理屈としては出し得る最大の速度は大体同じになるはずであるものの、現実問題としてその速度に達するまでにロスしてしまう力を加味すると、同条件下で規定の速度に達するのにロードバイクはクロスバイクに比べて空気抵抗の分だけ少ない労力で済む、ということになります。

クロスバイクとロードバイクの速さ比較③

ジオメトリーの違いによって、高い速度に達する・維持するための労力が多いか少ないかが違うことを説明しました。それ以外に違いはあるのでしょうか。冒頭でも少し言及しましたが、タイヤによって大きな違いが発生します。細く高圧なタイヤは、太く低圧なタイヤに比べて転がりが軽く速度の維持が容易であることは説明しました。そして、タイヤはフレームによって適合する太さが違います。ロードバイクのフレームに太いタイヤを装着することは出来ません。フォークのクリアランス(広さ)が予め狭くなっているため、太いタイヤが入る余地が無いのですね。逆に、クロスバイクはロードバイクに比べてある程度太いタイヤを装着する前提があるため、フォークのクリアランスも広く、幅広い太さのタイヤを装着することが出来ます。もちろんロードバイクなみの細いタイヤを装着することも可能ですが、あまりオススメは出来ません。採用しているブレーキやフレームの設計が速度を求めるものになっていないため、仕様上、あるいは技術的に可能であってもトータルではちぐはぐなフィーリングになってしまう傾向があります。
結局のところ、速度を求める設計のものは高速で走行することが自然に感じるように、快適を求める設計のものは快適に走行することで自然な手応えを得られるのです。可能か不可能かで言えばクロスバイクでも速度を追い求めることは可能であると言えるものの、それ自体には不自然さが伴うということですね。

ロードは速い!でも自転車はそれだけじゃない

ロードバイクに初めて乗ってみると、多くの人がそのスムースさ、安定感、コントロール性に衝撃を受けます。人力で達することが出来る圧倒的な速度にとてつもない魅力があるのは確かです。しかし、自転車の魅力はそれだけではありません。日々のちょっとした買い物を楽にしてくれる生活の足、どんな天候でも通勤や通学を確かにサポートしてくれる強固な移動手段など、人によって自転車に求める能力は様々です。自転車には娯楽性から実に現実的な実用性まで、広い目的に応えてくれる可能性があります。自分なりの自転車に求めることが何なのか考え続けること、それ自体も実に素晴らしい楽しみになることでしょう。

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