20インチの自転車に、どんなイメージを持っていますか?
20インチの自転車といえば、折り畳み式自転車や、子供用自転車を思い浮かべますよね。
なんとなく、長距離移動やサイクリングに不向きなイメージがあると思いますが、実は改造次第でどうとでもなるのです。
今回は、20インチの自転車の改造についてご紹介します。
20インチ折り畳み式自転車の改造:ハンドル編
20インチ折り畳み式自転車を購入したときにハンドルの具合が、合っていなかったので、そのときに行なった、改造をご紹介します。
私は、グリップのシフターが、右手のグリップがとても短くて、細いグリップとシフターの太いグリップを一緒に握ることになり、いつも右手に違和感を感じました。
折り畳み自転車は、ハンドルポストを折るために、四角い板が2枚重なり、レバーを緩めると折れ曲がる構造になっています。
そのため、見た目が気に入らないという方もいるようです。
改造するために買った部品は、レバータイプのシフター・フラットハンドルバー・ハンドルグリップ・ハンドルステムで約6,500円です。
旧ハンドルのブレーキとシフター、ライトのアダプターなどのネジを緩めます。
グリップは抜けなかったので刃物でカットしました。
そして、ブレーキなどの部品をハンドルから外し、ハンドルもフォークから外します。
古いシフターを外し、新しいシフターのワイヤーをパイプに通して、ディレイラーに固定し、あらかじめ組んでおいたハンドルバーとステムをフォークに挿して仮固定します。
仮固定した状態で、ブレーキやシフターを固定し、最後にステムもしっかりと固定します。
これでハンドルの交換ができるはずです。
ハンドル交換は簡単なことではありますが、微調整などの作業もあり、予定以上に時間のかかる作業になります。
20インチ折り畳み式自転車の改造:タイヤ周り編
20インチ折り畳み式自転車のハンドルを改造したら、タイヤも改造したくなったので、改造してみました。
タイヤ交換と一緒に、せっかくなので空気圧が下がりにくいチューブにしました。
長く乗らないと効果はわからないですけど、改造すると気分が良いです。
チューブには、バルブが付いており、英式・仏式などがありますが、私は一般的なポンプが使えなくなるのが嫌だったので、バルブは同じものにするようにしました。
タイヤ交換にはホイールを外すので、ついでにハブのベアリングをグリスアップすることにしました。
後輪はスプロケットを外して清掃し、それからグリスを塗り込みました。
フロントのハブにもグリスを塗りました。
これで、転がり性能はアップしたはずです。
サドルもついでに交換したので、パーツ代は、タイヤ、チューブ前後とサドルで約8,000円でした。
20インチ折り畳み式自転車の改造:チェーンリング編
20インチ折り畳み式自転車の足回り・チェーンリングの改造もしてみました。
タイヤとチューブを交換して、かなり漕ぐ感じが軽くなりましたが、なにかもの足りません。
足回りの最も簡単で安く済む方法が、チェーンリング&クランクセットで、3,000円です。
私の自転車は、一般的な安価の折り畳み自転車タイプなので、このような自転車の方は、チェーンリング52t化は、おすすめです。
チェーンリング52t化ですが、前に付いていた46tと並べると、大きさが違うのがわかります。
チェーンリングの交換は、フレームに干渉していないかをチェックしましょう。
チェーンが短かったり、ディレイラーの角度がちょっと変になるかもしれません。
私の改造では、同じようになりましたが、走ってみると支障はありませんでした。
1~6速まで変速できます。
どこかに干渉する音もなく、スムーズです。
漕ぎは重くなって、空気圧が下がっている感じです。
でも、これ以上はコンポーネントに手をつける必要はないでしょう。
20インチの子供用自転車を改造
20インチの自転車は、子供用もあります。
子供がいる方で、20インチの自転車をお持ちの方は、一緒に改造・改良してみてはいかがでしょうか。
ミヤタの20インチ6段変速を改造してみました。
フロントタイヤはラジアル組36本で、フロントハブは、シャフトが加工しました。
バルブはフレンチタイプ、タイヤはシュワルベのマラソンにしました。
ブレーキはtektroのロングアーチ、ブレーキパッドはシマノのアルテグラにしました。
これだけで回転が非常に軽くなります。
リアは、競輪用両切りハブにサーボブレーキ、ボスフリー取り付けです。
ハブのシャフトには、数ミリのスペーサーを入れています。
この改造で、とても滑らかな回転になるでしょう。
ペダルはチタンです。
本体の加工なしで取り付けできるよう、シャフトのはじをフライスで加工しました。
リアは両切りハブで、M10P1.0のネジで溝をフライスで切りました。
子供用自転車は、ハブのシャフトに様々な物がとも締めされているため、シャフトの長さが普通より長いです。
シャフトに溝を作って、フレームとの干渉がないのをチェックしたら、出来上がり間近になります。
サーボブレーキのドラムと、ハブのスポーク穴のクリアランスが小さければ、シマノ10速スプロケ用スペーサーを2枚入れれば大丈夫です。
スピードアップしたい場合の自転車改造方法
20インチの自転車をスピードアップしたいときの改造方法です。
・サドルは、ペダルを漕ぐのに適度な高さにしましょう。
ペダルと地面との距離が、高く設定されている自転車なら、足がつかなくなって、危ないので程々にしましょう。
・タイヤに記載されている規定値まで、タイヤの空気圧を上げます。
・限界が低いタイヤなら交換しましょう。
空気圧計測ができる空気入れが必要になります。
・新しいチェーンとスプロケの間に、サラサラなオイルを使うと効果があります。
・回転が滑らかなペダルに交換しましょう。
・完組ホイールに変えてください。
エンド幅が135mmのクロスバイクにセットするなら、専門店にお願いしましょう。
ボスフリータイプのスプロケのクロスバイクは、カセット式へ変更してください。
・ギア比が高いスプロケに変えましょう。
ギア比が4を超えるものにしたいと思うかもしれませんが、スピードは変わりません。
坂を登る時にギア比が1以下になるスプロケに替えたら、降りずに登ることが可能です。
自転車を改造する際の注意点
20インチに限らず、自転車を改造するとき、交通法違反にならないように下記のことに注意しましょう。
①ハンドルを絞ってはいけません。
ハンドルを曲げて一定のサイズに収まらなければ、普通自転車の定義から外れるので、歩道を通行してはいけません。
車道通行はできます。
ハンドルを曲げて安全な運転ができないなら、法律違反なので捕まる可能性があります。
②荷台は、曲げただけで車体サイズは大きくならないので、問題ありませんが、サイズが大きくなれば①と同じです。
③ブレーキの位置をグリップから違う所に変えることは、危険なときに安全に停止できるのであればOKです。
④サドルなしで荷台に乗ることは、乗車装置がついていなければ、整備不良で注意されます。
直さずに乗り続けていると、捕まることがあります。
⑤音楽などを大音量で流して乗ることは、安全に必要な音が聞こえなかったり、近隣の住民が警察に苦情を入れる位の音量なら、注意されたり捕まることがあります。
⑥ハンドルの向きを激しく変えることは、①と同じになります。
少しの工夫で走りやすくなる
自転車改造というと、なんだか手の込んだ難しそうなイメージですが、サドルの高さを調節したり、タイヤの空気を入れ直したりするといった、簡単なことでも速く快適な自転車にすることができます。
また改造は、くれぐれも交通道路法の範疇で行うようにしましょう。
違反の場合は、警察官から注意を受けることがありますし、過度な改造は、交通事故の原因になりかねないのでご注意ください。