自転車部品界の有名どころといえば、シマノです。
その性能の良さやブランドの信頼性から、多くのライダーから支持されています。
そのシマノが作るロードバイク用のコンポ。
6つのグレードがありますが、その違いは何なのでしょうか。
今回は、soraと105を例に挙げて、見比べていきます。
シマノのsoraとは
シマノのコンポーネントでクラス分けされているsoraは、デュラエース・アルテグラ・105・ティアグラに続いて、5番目の等級になります。
クラリスの上位モデルで、10万円くらいの初心者のスポーツ自転車によく装備されます。
リア9段変速で、リア10段変速である上位モデルや、同じリア9段変速のMTB系コンポーネントとでは、スラント角が違うので互換性はありません。
しかし、ブレーキは互換性があることもあります。
2ピース構造クランク、そしてオプティカルギアディスプレイ装備のデュアルコントロールレバーが使われています。
前にモデルチェンジした4600系ティアグラを基にした構成です。
クランクセットは、アウターギアが50Tのコンパクトクランクです。
フロントトリプルギアとロングケージリアディレイラーや、フラットハンドルバー用のデュアルコントロールレバーも付いているため、いろんな目的に対して使うことができます。
3000番台の品番になります。
2016年6月の時点で、R3000番台をリリースしています。
soraを採用すれば、普段使いに便利な自転車になります。
シマノの105とは
soraより2ランク上の105は、デュラエース・アルテグラに続く3番目の等級です。
本格的にロードバイクを始めたい方へのおすすめなシマノの入門用部品でありながら、手に入れやすい値段になります。
完成車では25万円くらいの自転車に使われます。
最新モデル後、変速が11スピードになりました。
現在では、5800シリーズが展開されています。
11スピード、4アームクランク、左右対称デュアルピボットブレーキなど、最新テクノロジーが受け継がれています。
豊富なギア構成で、目的に合わせたライダーチューンができます。
1枚リアギアが増えるメリットは、脚の負担が減ることです。
ギアチェンジしたら重くなって、ケイデンスが低くなり、漕ぐのが辛くなる。
ひとつ軽いギアにすると、今度はケイデンスが高くなりすぎて疲れる。
ということがあると思います。
これは、ギアとギアの歯数差が大きくなるのが原因です。
11速化すると、ギアとギアの段差が少なくなるので、脚への負担が減るのです。
また、クランクアームが4本になったので、クランクが軽くなりました。
11速化で重量は増すのですが、クランクが軽くなったため、全体の重さは旧105と変わりません。
新105のSTIレバーは、手が小さい方でも握りやすいので、ブレーキのコントロールが楽にできます。
レースを目指す方は、これ以上の等級について考えていきましょう。
シマノのコンポ。soraと105の違い
初心者は、シマノの上位グレード手前の105以下から考えましょう。
お金に余裕のある方なら、ロードバイクのコンポ選びに迷わないでしょう。
クラリスは安いモデルなので、ロードバイクのエントリーモデルでは、soraかティアグラ仕様が多いです。
その上のミドルクラスは、ほとんどが105です。
soraと105の一番の違いは、リア変速で105は11段、soraは9速になります。
11段は、デュラエース・アルテグラと同じ段数です。
数字で見ると分かりやすい違いなので、ロードバイク初心者は、コンポの差=変速の違いと考える方がたくさんいますが、本当のところはフロント変速も全く異なります。
アルテグラなどはフロント変速が、一発で入るのですが、ティアグラ・soraはもったりします。
また、上位モデルほど軽量で、メンテナンスをすれば、ほとんど元の性能のようになります。
寿命は、使い方やメンテナンスで変わるのですが、オーバーホールをすれば、デュラエースなら5万km以上は走行可能です。
長く乗るなら、上位グレードがおすすめなのですが、これからロードバイクに乗る方は、年間走行距離が少ない場合が多いので、105・ティアグラ・soraでもOKです。
メンテナンスをしていたら、ティアグラ・soraでも2万kmは問題なく走れます。
soraから105に変えることはできる?
シマノのsoraなどを採用しているロードバイクに、105を入れることはできます。
ただし、ブレーキ以外は全て交換しないといけません。
フロント側もリア9速と11速では、設計が異なっています。
そのため、クランクやフロントディレイラーだけsoraで、他を105にすることはできません。
sora以上だったら、BBはそのままでOKですが、換えることをおすすめします。
sora組みの自転車は、ほとんどのホイールが11速に対応していないので、リアホイールも交換しないといけません。
sora組みなどを105にすると、105フルセットで7万円くらい、リアホイールは最安でRS010が約6,000円、バーテープが1,000円、工賃が約25,000円で、10万円は用意しないといけません。
10万円以上かかるなら、105完成車を購入したほうが安いです。
105完成車のほうが、フロントホイールやハンドル、サドルのグレードが上のことが多いです。
その他にも、レバーだけ105に換えても、変速不可能です。
変速するとき、チェーンとスプロケが噛み合いますが、このときのリアディレイラーの位置を決めるのは、リアディレイラーではありません。
シフターがワイヤーを引っ張ったり緩めたりして、リアディレイラーを動かすので、シフターだけ10速にしたら、リアディレイラーは10速スプロケに合わせた動きをして、9速スプロケと噛み合うことはありません。
9速スプロケと10速スプロケは、ギア板の距離や厚みが違います。
フロントも9速と10速では、クランクなどの設計が違います。
シマノの105を採用したおすすめロードバイク
ここでは、本格的にロードバイクを始めたい方へおすすめな、105を採用したロードバイクをご紹介します。
気軽にロードバイクを始めてみたいという方は、次項でsoraを採用したロードバイクをご紹介していますので、そちらをご覧ください。
【FELT(フェルト):F75】参考価格:148,000円
主なコンポにシマノの105を使い、フロントフォーク、シートポストはUHC Advancedカーボンを使っています。
フレームのアルミ素材は航空機でも使われている、7005アルミです。
完成車で約16万円という値段と、後で交換不可能なフレーム素材と考えると、お得なロードバイクといえるでしょう。
ホイールなどを換えると、レースにも使えるパフォーマンス性があるので、長く乗れるのは間違いないです。
【ANCHOR(アンカー): RS6 EQUIPE】参考価格:185,000円
Anchorのアルミフレームラインナップ中、レース向けなのがRS6シリーズです。
上位モデルのRS9と、同じ開発技術を用いたアルミ素材のフレームは、極限まで軽量化されています。
そのため、初心者のアルミフレームロードバイクとしては、ハイパフォーマンスになります。
Dio2電動コンポにも対応した設計になっているので、安心して上位コンポを換えることができます。
オーダーシステムになっているので、好きなカラーを選ぶことができます。
シマノのsoraを採用したおすすめロードバイク
ここでは、シマノの105ほどの本格派より、気軽に乗りたいという方におすすめなsoraを採用したロードバイクをご紹介します。
【ANCHOR:RNC3 EX】参考価格:140,000円
クロモリフレーム、ネオコットの魅力を手頃なスペックで味わえるRNC3 EXです。
フレーム前三角は、バルジフォーミングチューブをTig溶接しています。
ねじり剛性を最適にして、クロモリ特有の伸びやかなペダリングがあります。
コンポにはシマノのsoraを使って、ハイスピードに走ることができます。
アルミ製のフレームは、初心者の体力を配慮して、カーボンフォークを使用していて、乗り心地は良くなっています。
また、アルミ素材が持つ、軽快な加速性もキープされています。
変速操作が楽なsoraのコンポは、34×27Tの軽いギヤ比が装備されています。
タイヤは、安定性に定評のあるDISTANZA700×25Cです。
【Cannondale(キャノンデール):CAAD8】参考価格:135,000円
オーソドックスな合金を使いながら、高度なアルミ成型技術によって、フレームの軽さをキープしています。
また、他社のアルミバイクより乗り心地が良いです。
フレームジオメトリーは、直進安定性や振動吸収に優れています。
CAAD8は、ロードバイク初心者には、とても高性能なモデルになります。
まとめ 目指すところによってグレードを選ぼう
ロードレースに出ることを目指す場合は、105から上のグレードを選んでいくことが重要になりますが、普段使いならsoraでも十分な性能です。
もちろん、「普段使いでも良いのを使いたい!」という方は、105などの上位グレードを採用して良いと思います。
どちらにせよ、ロードバイクの部品は、1回にかかる値段は安くありませんので、日々のメンテナンスも欠かさずに行いましょう。