ロードバイクに乗り続けていると、様々な要因によってブレーキが効きづらくなっていきます。
効きづらくなって、ブレーキをそのままにして走り続けると、止まらなくなる危険があるので注意が必要です。
いつでもブレーキが効くよう、日頃からメンテナンスをしておきたいですよね。
今回は、初心者でもできるブレーキのメンテナンスについてご紹介します。
ロードバイクのブレーキのメンテナンスについて
ロードバイクは、本格的な自転車だから、メンテナンスが難しそうだと思う人もいるでしょうが、簡単なメンテナンスもあります。
ブレーキ調整のメンテナンス作業はシンプルです。
ブレーキワイヤーのゆるみなどは、ボルトを締めなおすだけですし、消耗品のブレーキシューの交換も六角レンチがあれば自分でできます。
六角レンチにしても、大型のものは必要なく、携帯用の工具で十分です。
ブレーキ周りで難しくなってくるのは、レバーの交換です。
また、ワイヤーの交換も難しいです。
ある程度の知識が必要ですし、経験も積む必要があります。
そのため、自分でやると面倒なことになってしまうので、お店に行ったほうが、早くレバーやワイヤーを交換できるでしょう。
それから、ブレーキというのは、必ず消耗するものです。
ホイールのリムという部分をブレーキシューで押さえつけることで、制動力を得る仕組みなので、ブレーキシューは、少しずつ削れていくことになります。
そのため、ブレーキの効きはだんだんと悪くなってきます。
その原因がブレーキシューの減りなのか、ワイヤーの緩みなのか、それらを確認しておくようにしましょう。
そうすれば、自分でやるにしても、お店に行くにしても、スムーズにメンテナンスできるようになります。
ロードバイクのメンテナンス:ブレーキの調整
ロードバイクのブレーキのメンテナンスは3段階に分けられます。
・ブレーキの緩みチェック
ブレーキは、フレームにネジ止めされています。
しかし走行などで力や衝撃が加わることで、だんだんとネジが緩んでくるものなので、実際にネジが緩んでいないか確認して、緩んでいたら締めなおしましょう。
気づいたときに締め直すためにも、携帯工具を持っていくことをオススメします。
・ワイヤーの調整
ブレーキレバーの遊びが大きい、つまりレバーを引いてもブレーキが反応しない幅が大きいというときは、ワイヤーが緩んでいる証拠です。
ブレーキレバーの遊びは、ロードバイクを使っていると、だんだんと大きくなってしまうものなので、注意しておきましょう。
ブレーキについているアジャスターを回すだけなので、簡単に緩みを直せると思います。
・ブレーキとタイヤの接点の調整
ブレーキシューが、ちゃんとリムに接しているのか確認します。
走行していてずれたり、ブレーキシューが削れたりして、左右非対称になっていることがあります。
それから、ブレーキシューを直すだけでなく、ブレーキアーチの穴をレンチで回すことでも、開閉の調整ができます。
ロードバイクのメンテナンス:ブレーキシューの交換について
自転車のブレーキシューは、必ず消耗します。
ロードバイクのブレーキシューは、半年に1回くらい交換しましょう。
一般的には、ブレーキシューが薄くなることが交換の目安だと言われています。
ですが、安全を優先して、半年というように時期を決めて、定期的に交換することをオススメします。
早め早めに交換することで、突然の不具合が少なくなります。
キャリパーブレーキであれば、ほとんどがカートリッジ式なので、ドライバーさえあれば、簡単に交換できます。
交換する際には、ブレーキシューの角度や隙間に注意しておけば良いでしょう。
コンポーネントがシマノで、グレードが105以上だと、ブレーキはカートリッジ式しかないので、ブレーキシュー交換は簡単です。
105未満のグレードになると、カートリッジ式ではなくなるので、毎回の調整が面倒なものになります。
そこで、ブレーキだけアップグレードすることをオススメします。
しかも、ブレーキ全体のアップグレードではなくて、ブレーキシューとカートリッジだけのアップグレードです。
それなら簡単にできますし、日々のブレーキのメンテナンスが簡単になります。
ロードバイクのメンテナンス:ブレーキシューの取り外し
ロードバイクのブレーキシューを交換するには、まずは古いブレーキシューを外すことから始めます。
必要な工具は六角レンチとドライバーで、どちらも携帯工具でも十分です。
簡単に作業手順をご紹介します。
壁に立てかけるだけではロードバイクが転倒する恐れがあるため、メンテナンススタンドに固定しましょう。
ブレーキシューを固定しているボルトを、六角レンチで外します。
その後に、普段は手の届かない箇所を掃除することもオススメです。
注意点は、外すときに一緒についているワッシャーという金属の輪っかを、なくさないようにすることです。
金属の輪っかもただついているだけでなく、ブレーキを正常に機能させるために必要で、大切なパーツの一つです。
カートリッジ式のブレーキシューの交換なら、カートリッジを外す必要はないので、金属の輪っかをなくすこともないと思います。
注意点を追加するなら、取り付ける順番にも注意しましょう。
うっかりして、ワッシャーを忘れて装着してしまうことがあります。
順番を間違えないためにも、片方だけ交換が完了してから、もう一方の交換をすることをオススメします。
ロードバイクのメンテナンス:ブレーキシューの取り付けPart1
ロードバイクのブレーキのメンテナンスとして、ブレーキシューの交換が必要になり、古いブレーキシューを取り外したら、今度は取り付けです。
取り外しが簡単だったように、取り付けをするのも簡単です。
カートリッジ式なら、新しいブレーキシューをドライバーでネジ止めします。
カートリッジごと取り外しているなら、まずはカートリッジを六角レンチで仮止めしてから、ワッシャーの向きや順番を再確認します。
それまでの工程の注意点は、ブレーキシューの角度です。
ブレーキシューが曲がっていたり、調整が不十分だったりすると、本来の制動力を得られません。
ブレーキシューがハの字になるように、先端側を0.5mmほど細くすると、ブレーキの効きが良くなりますし、音の発生を抑制できるのでオススメです。
実際には、後ろ側に紙を挟むことで、後ろを0.5mm程度広くなるように調整します。
ただし、それ以上の極端な角度になってしまうと、ブレーキの効きが悪くなるので注意してください。
ロードバイクのメンテナンス:ブレーキシューの取り付けPart2
ロードバイクのブレーキシューを新しいものにするときに、ブレーキシューをいきなり固定するのではなくて、一度仮止めします。
そしていくつかの確認を行います。
ワッシャーはちゃんと付いているでしょうか。
ワッシャーというのは、金属の輪っかのことです。
それもブレーキの性能を引き出すために必要なパーツなので、忘れず装着してください。
また、正しい順番であることにも注意してください。
ブレーキシューを、外す前と同じ順番にしておけば間違いないでしょう。
リムにきちんと接触するかも確認します。
ブレーキレバーを握ってみて、ブレーキシューが正しくリムに接触するか確認します。
左右非対称だったり、ブレーキシューの一部しか接触しなかったりするなら、調整してください。
ブレーキシューとリムの隙間は1.5mmくらい、1mm以上が目安です。
それらを確認してから本締めします。
シューが動かないようにしっかり押さえつつ、固定ボルトを締めていきましょう。
そして、締めたあとも、何度かブレーキのかかり具合を確認して、問題がなければ交換完了です。
それからブレーキシューは、長期的な視点で考えて、グレードが高いものをオススメします。
ブレーキの効きが良ければ、スピードコントロールも行いやすいですし、グレードが高くなるとカートリッジ式になるので、メンテナンスやブレーキシューの交換が簡単になります。
メンテナンスで事故を防ぐ
いかがでしたか?
ロードバイクのブレーキのメンテナンスには、初心者にもできることと、初心者ではできないことがあるようです。
自分でメンテナンスができないからと言って、不調をそのままにしておくのは、事故の原因になります。
自分でできないと感じたら、自転車屋さんにお願いしましょう。