ロードバイクのハンドルにstiレバーを取り付けてみよう!

stiレバーは、シマノ・トータル・インテグレーションの略で、ハンドルから手を離さずにブレーキバーで変速操作ができるシステムのことです。

ここでは、ロードバイクに取り付ける作業についてご説明していきます。

ブレーキ系統とシフト操作のトランスミッションにも関係してくるので、作業は平行して行います。

組み立てながらポジションを合わせていく場合は、乗車しながらライディングポジションを決めてみてもいいですね。

ロードバイクにstiレバーを取り付ける

ロードバイクにstiレバーを取り付けたいのなら、最初にハンドルとステムを取り付けてください。

その後は、ヘッドがガタつかなくなるまで、トップキャップを調整するアンカーボルトを締めます。

きつく締めるとハンドルが重くなってしまい、ヘッドの調子も悪くなるので、くれぐれも力加減には気を付けてください。

ハンドルの位置が決まっていれば、この段階でハンドルも固定してしまいます。

全てのボルトを、同じくらいの力を込めて締めていきましょう。
4箇所を締めていく場合は、クランクキャップとの距離も同じになるように調節して、アルファベットの「X」を描くように締めていきます。

あとでポジションの微調整をするなら、完全には留めないでおきましょう。

続いて、ハンドルが斜めになっていないかを確かめて、ステムが動かないように軽く留めます。

もしも、この時点で、フォークコラムがそのままの長さで、フロントブレーキなどが外れており、ヘッドセットの調整も済んでいなければ、先にそれらを終わらせてください。

コラムを切る際、長さを間違えてしまうと、フォークが使えなくなる可能性があります。

自分では失敗してしまいそうだと思うのなら、専門店に持って行き、プロに組み立ててもらいましょう。

ポジションを決めてからstiレバーを固定

ロードバイクのグリップの位置を決める際、乗りながら行う場合は、stiレバーを軽く留めるくらいにしておきましょう。

また、位置を決定するにはチェーンを取り付ける必要があるので、シフトワイヤーもまとめて装着します。

これはチェーンの長さを合わせるために、フロントディレイラーを後ろのギアへと動かさなければならないからです。

なお、乗らないで位置を決めるのなら、この段階で完全に固定してしまいましょう。
そのときは、ブレーキワイヤーを先に取り付けてください。

stiレバーを取り付けたら、ブレーキのインナーワイヤーを、ブラケットに差し込んでやります。
作業をスムーズに進めたければ、インナーワイヤーを通してから、stiレバーを付けると良いでしょう。

stiレバーの設置が済んだら、グリップを操作して位置と角度を調整します。
ハンドルの角度によっては、stiレバーの位置から見直さなければならないでしょう。

バーテープを巻いた後では位置を変えにくくなるので、その前に自分が最も馴染むところを探しましょう。

しっくりくるポジションを発見したら、ステムのボルトを使い、ハンドルを留めましょう。

stiレバーもきっちりと締めて、動かないことを確認できたら完了です。

ロードバイクのレバーを握ってなじませる

ロードバイクにstiレバーを取り付けたら、ハンドルにビニールテープでアウターケーシングを留めます。

切り落とす部分には、やすりをかけて平らにしておきましょう。

こうすれば、潰れたバネがインナーケーブルと接触することで引き起こされる、ブレーキのトラブルを防ぐことができます。

切った後は、ライナーチューブを千枚通しなどを使って広げ、インナーケーブルを抜き取ります。

このとき、レバーを輪ゴムでハンドルに括り付けておけば、作業がしやすくなります。

なお、アウターケーシングの受け側から長さを測定する場合、必ずブラケットに差し込むぶんである、2cmを加算した長さで切り落としてください。

スムーズに進めたいのなら、ハンドルの曲がっているところをテープで留めておくと良いでしょう。

ブレーキキャリパーの設置が済んだら、アウターケーシングとインナーケーブルが馴染むように、10回ほどレバーを握ってください。

こうすると調整後に乗ったとき、ブレーキを操作した感覚が大幅に変わります。
もしもアウターワイヤーが浮き上がってきたら、もう一度ビニールテープを巻き付けてください。

調整はこれくらいで構いませんが、他にも細かいところの確認や調節を好みによって行いましょう。

ロードバイクのガタつきチェックしてワイヤーをセット

ロードバイクのブレーキの調整がひと通り済んだら、ヘッドがガタついていないか調べてください。
ガタつきがあれば、ステムを留めているボルトを緩め、もう一度調整し直します。

ガタついていなければ、ボルトをステムがやや動く程度に緩めて、フレームとタイヤが真っ直ぐになるようにして、壁に押し当てます。

そのままタイヤとハンドルの真ん中辺りを重ねてやり、ハンドルのセンターを出しましょう。
大丈夫そうなら、ステムをしっかりと固定してください。

続いて、シフトワイヤーを取り付けます。

インナーケーブルは、stiレバーのインデックスシステムが、前はインナー側に後ろはトップ側に、それぞれ最初の位置にあるかどうかを確かめてから通しましょう。

ついでに、ブレーキキャリパーのクイックリリースレバーも解除すれば、作業がスムーズに進みます。

もしもケーブルを取り付けないでレバーを動かすと、動かした後で元に戻すことができなくなる可能性があります。

くれぐれも気を付けてください。

バーテープを巻いてロードバイクの調整完了

stiレバーが取り付けられたら、細かいところを確認していきます。

アウターケーシングはハンドルを左右に操作したとき、特に引っ掛かることがなく、滑らかに回すことができるのなら、どれくらいの長さでも構いません。

ですが、長すぎればハンドルが重くなりますし、短すぎるとカーブでコントロールが上手くいかなくなることがあるので、気を付けてください。

仕上げに、バーテープを巻き付けます。

ハンドルの前に立ち、テープの端をハンドルバーの先端から半分ほど出したら、バーの下側からぐるりと外側に向かって、ひと回りさせます。

コルクテープなら真ん中の膨らんでいる部分に端を合わせて、斜めに巻いていけば、綺麗な仕上がりになるでしょう。

巻き終わったらバーの真ん中に合わせるように、ステム側のテープを斜めに切ってから一周させれば、端が揃います。

あとは飾りテープを巻き、キャップを装着すれば作業終了となります。
これを、左右両方とも行ってください。

バーテープの長さは、メーカーによって違います。
ハンドルの幅次第では、長さが足りないこともあるかもしれません。

まずは接着部分に付いている紙を剥がさないで、どれくらい巻き付けられるのかを調べると良いでしょう。

これでロードバイクの調整と、stiレバーの設置は終了です。

ブラケットカバーでstiレバーをお気に入りカラーに

アウタートップはゴルフクラブのグリップなどを販売しているメーカーですが、ロードバイクのstiレバーに被せるブラケットカバー「シェイクスフード」を開発しました。

ソフトとハードの2つのタイプから選ぶことが可能で、色は全部で9色と幅広く揃えています。

シェイクスフードは、基本的にアルテグラへの使用を想定していますが、105やティアグラにも問題なく使うことができます。

取り付けに掛かる時間も10分程度と早く、乗ったときにレバーへ指を引っ掛ければ、表面のでこぼことした感触がはっきりと伝わってきます。

立ち漕ぎなどを行う際も、レバーにはどこを握れば良いのかというポイントが、きちんと配置されているので、コントロールがやりやすいかと思われます。

このレバーの効果は素手で握ったときが最も発揮されやすく、粒々とした手触りも不快ではなく、心地良いと感じられることでしょう。

シェイクスフードは、形を決めるところから色付けまでの工程を、全て手作業でこなしています。

品質は申し分なく、交換や性能の向上、色の組み合わせなどをまとめて頼むことができる、理想のパーツと言えるでしょう。

ブレーキ周りの調整は念入りに

ロードバイクはもともとレース用の自転車ですので、思い通りの操作をするためには、初期調整をしっかり行う必要があります。

思ったよりもスピードが出ますので、ハンドル回りやブレーキ周りの調整は、特に気を付けて行っていきたいですね。